未経験から転職!美容師からアイリストへ

2017年08月31日

不器用な人ほど、優秀なアイリストとして活躍できる

PLUME表参道
店長・アイリスト 香川えりさん(30歳)

Profile:小学生の頃から美容師を志し、高校卒業後は美容専門学校で学ぶ。19歳で美容師となり東京のサロンに就職。24歳で美容師からアイリストへ転身。PLUME銀座店で2年経験を積んだ後、店長に抜擢。1年前に表参道店に異動。休日はヨガに行ったり、ネイルサロンやまつ毛エクステなど美のメンテナンスをするのが楽しみだそう。

美容師時代はアシスタントのまま始発~終電勤務で疲弊する日々

編集部:
香川さんはもともと美容師だったそうですね。

香川さん:
小学校の卒業文集に「大人になったら美容師になる」と書いたほど、幼いころから美容師になりたかったんです。高校卒業後、美容専門学校で学び資格を取得。地元を出て、東京のサロンの洗練された雰囲気に憧れて入社を決意。今思えば、若さゆえ、ですよね(笑)。メディアや雑誌でも取り上げられ、有名人も訪れる大手サロンに入社が決まった時は本当に嬉しかったです。

でも、そんなに甘くはありません。人気店のためとにかく忙しくて始発で出社して帰りは終電。休みもほとんどなく自分の練習ができないため、ずっとアシスタントどまり。最初は無我夢中でしたが4年経ったとき、「アシスタントのまま、こんなに忙しい毎日が続いていくの?」と不安に思いサロンを退職することを決意。でも、美容の世界は好きだったので、この業界で新たな仕事を探そうと思いました。

美容師免許を生かすためにアイリストへ転身

編集部:
夢は叶ったけれど、勤務形態の厳しさから美容師を続けることが難しくなってしまったんですね。そこからアイリストを選んだ理由は?

香川さん:
せっかく美容師免許を取得したので、活かさないのはもったいないと思っていて。そんなとき、美容師からアイリストに転身した先輩から「アイリストは免許も生かせるし、美容の世界にもいられる」とアドバイスを受け、転職サイトを見て転職活動を開始。美容の世界は好きなので、転職しても美容業界で働きたいとは思っていました。

転職条件は未経験でもOKで勤務形態が整っていること。そこで見つけたのがPLUMEでした。

編集部:
スキルがない不安はありませんでしたか?

香川さん:
不安はありましたが、2ヶ月間、しっかり研修があって安心しました。研修は閉店後に行うのではなく、勤務時間中に行うため練習に集中ができ、技術を丁寧に教えてもらったので、しっかりとスキルをあげていくことができました。

ひとりのお客様を最後まで担当できるのが醍醐味

編集部:
研修の後、実際にお客様の施術を担当したときに大変だったことは?

香川さん:
美容師時代はずっとアシスタントだったので、1対1でお客様に携わることがなかったんです。でもアイリストはひとりのお客様を最初から最後まで担当します。責任感はグッと重くなりましたね。その分、お客様が満足する施術をじっくりできるのは魅力だと感じました。

仕事のやりがいを強く感じたのは、初めて来店されたお客様から「以前、まつ毛エクステをして痛かったので、丁寧にしてほしい」というオーダーをもらったときのこと。いつも以上に丁寧な施術を心がけるのはもちろん、目を閉じた際の不安感を取り除くために、次の動作に移るときは必ずお声をかけて進めていくようにしました。施術後、「まったく痛くなかったです」と声をかけられ、その後、私を指名してくださるように。自分の技術や施術方法、少しの気遣いでお客様からダイレクトに反応を返してもらえるのは、この仕事のやりがいであり、楽しさだと思います。

編集部:
アイリストのお仕事で大切なことはなんでしょうか?

香川さん:
一般的なイメージだとアイリストは手先が器用なことが大切だと思われがちかもしれませんが、実は私は不器用な方。そこが最初は心配でもあったんですが、このお仕事はもともとの器用さよりも練習と慣れが重要だと分かりました。

不器用だからこそ一生懸命練習してスキルをあげていく。この心掛けがアイリストに一番必要なことだと思います。

自分がまつ毛エクステで感動した気持ちをお客様にも感じてほしい!

編集部:
先ほど、香川さんは「働くなら美容業界がいい」とおっしゃっていましたが、この業界の魅力はどこに感じていますか?

香川さん:
私が美容師になりたいと思ったきっかけは、小学生の頃に友達の髪をアレンジしたら「カワイイ!」と喜ばれたことなんです。その気持ちがずっと根底にあって、自分の技術で人が喜ぶ姿を目の前でみられる。これが美容業界に私が居続ける理由です。

実はここだけの話、私がまつ毛エクステをしたのは、この店に転職してからなんです(笑)。先輩につけてもらったときに「すごい! こんなに目がキレイになるなんて」と驚いて「なんでもっと早くやらなかったんだろう」と後悔したぐらい(笑)。自分がその感動を知ったからこそ、お客様にも感動してほしい、と思う気持ちも原動力ですね。

●香川さんの1日の仕事の流れ
10:30 出社。清掃や予約のチェック、オープン準備。
11:00 サロンオープン。1日で平均4~5名のお客様を担当する
13:00 ランチ休憩
14:00 施術のほか、店頭で販売する美容商品のセレクトなども行う
20:00 業務終了。表参道でスタッフとご飯を食べて帰ることも

取材・文/中屋麻依子 撮影/八木虎造