先輩6人の「捨てる☆転職」テク

2010年01月01日

転職の条件にこだわりすぎていては自分の可能性を狭めるばかり。そこで、条件をバッサリ捨てて見事転職に成功した6人の先輩に、成功の秘訣を聞いてみました。

・とらばーゆ読者に聞いた“捨てた条件”TOP10
【1位】 給与…………… 30人
【2位】 職種…………… 20人
【3位】 勤務地………… 16人
【4位】 雇用形態……… 14人
【4位】 会社の知名度… 14人
【4位】 仕事の内容…… 14人
【7位】 勤務時間……… 12人
【8位】 業界…………… 10人
【9位】 職場の規模…… 9人
【9位】 休日休暇……… 9人

※この記事は2009年7月2日~7月16日の期間『とらばーゆ』で掲載したネットアンケートおよび、7月13日の「とらばーゆシネサロン」でのアンケートの結果を元に構成しています。

 

1位

■給与よりも職場環境を優先し新規立ち上げスタッフ職として採用されたM.Iさん(34歳)

 

看護師

Profile:前職は派遣の看護師。今年4月から転職活動を始め、新規オープンのクリニックへ転職。

1年ほど派遣で看護師を勤めていましたが、年齢も考えるとそろそろ一つのクリニックに腰を据えて働きたいと、今年4月から転職活動を始めました。

初めは、看護師歴10年のキャリアを考え、年収400万円以上、週休2日で祝日も休み、できれば自宅から1時間以内に通える新規オープンのクリニックに絞って応募。ところが、1カ月が経ち10件近く応募するも、すべて不採用になり、自分の出した条件が今の時代に合っていないを痛感。

そこで、「この不況の時代、まずは職を得ることが大切。減額でもやりたことができる職場を探そう」と真っ先に給与へのこだわりを捨てました。

おかげで6月には職場が決定。希望通り立ち上げスタッフに採用されました。

■M.Iさんが捨てた条件・残した条件
捨てた条件:給与、勤務地 残した条件:職場環境、職種、休日

■成功のポイント
自分の考えや条件が社会状況に合っているかを見直すことも大切。希望する職種の平均給与を調べるなど、相場を調べてみよう。

 

2位

■未経験の職種から経験を活かせる職種に変更しやりがいをみつけたY.Cさん(24歳)

 

ファッション業界女性

Profile:アパレル販売、美容室のレセプションを経て、ショップ向けファッション卸の企画営業に。

未経験の仕事に挑戦したいと、ずっと憧れていたブライダルプランナーを目指して転職活動を始めました。
ところがブライダルプランナーは人気職種で、いくらアパレル販売や美容室のレセプションとして接客やスタッフマネジメントの経験があるとはいえ、未経験から応募できる会社は少なくて…。

面接を受けても不採用続きで「もう就職できないかも」と落ち込みました。そこで「好きなアパレル業界で未経験の職種を捜してみよう」と企画営業に方向転換。
少しでもチャンスが増えるようにと、雇用形態や給与のこだわりもなくしたおかげで、現社にアルバイト採用が決定。

1年後には正社員になり、バイヤー業務も任せてもらえるようになりました。

■M.Iさんが捨てた条件/残した条件
捨てた条件:職種、雇用形態、給与 /残した条件:休日、勤務地

■成功のポイント
転職は自分の可能性を見つけるチャンス。「自分のセールスポイント」を整理すると、自分でも思いもよらない職種が見つかるはず。

 

3位

■どんな生活がしたいかを考え勤務地へのこだわりを捨てたM.Hさん(27歳)

 

オフィスワークの女性

Profile:3カ月の間に35社以上応募を続け、医療系オフィスワークのアウトソーシング会社に転職。

転職活動を始めた当初の希望条件は、オフィスワークの正社員で月給20万円以上。
朝は苦手だから、ギリギリまで寝ていられるようにと、家から近く9時~17時で残業なしの職場を探していました。

当然、自分に都合のいい仕事が見つかるわけもなく、応募しても書類選考で落とされる日々が1カ月も続きました。そこで、自分はこの先どんな働き方や生活をしたいのか、改めて考えてみることに。

そして自分にとって大切なのは、「結婚を考えている彼氏と一緒に過ごせるよう、定時で帰れて土日休みの仕事」と気が付きました。また、「もし、勤務地が遠くても慣れれば大丈夫」と割り切って検索エリアを広げると求人も倍増し、今の会社に転職が決まりました。

■M.Iさんが捨てた条件/残した条件
捨てた条件:雇用形態、勤務地 /残した条件:給与、職種、休日

■成功のポイント
繁華街はオフィスワークよりも接客業が多いなど、エリアによって求人も変わってくる。単純にアクセスだけで決めず、柔軟に考えよう。

 

4位

■給与や待遇など総合的に判断して正社員から派遣スタッフを選んだ T.Yさん(36歳)

 

派遣スタッフの女性金融系の営業で、年収400万円以上、23区内で直行直帰ができる正社員に絞り、転職サイトやエージェントを利用して転職活動をスタート。ところが、不景気で求人も少ないため競争も激しく、2カ月の間に30社応募し、10社面接を受けましたが、すべて不採用に。

年齢や社会状況を考えると「このまま正社員にこだわり続けたら就職できない」と感じ派遣会社に登録して紹介派遣を探しました。

幸い、正社員に比べると派遣スタッフの募集はまだまだ多く、年収が下がっても車や駐車場代など営業に必要な経費が全額支給されるなど、これまで応募してきた正社員より好条件の求人が見つかったんです。総合的に条件を比較するのも、転職活動には必要ですね。

■M.Iさんが捨てた条件/残した条件
捨てた条件:雇用形態、給与 /残した条件:職種、業種、勤務地、仕事の内容

■成功のポイント
正社員よりも非正社員の求人の方が約2倍多い(※1)。アルバイトから正社員登用がある企業や紹介派遣から正社員を目指す道も考えよう。

 

同率4位

■制度の整った大手企業という思い込みをなくした結果、社風の合う会社に転職したJ.Sさん(29歳)

経理の女性

Profile:結婚を機に働き方を変えたいと転職活動。産休や育休が取得しやすい社風の現社に入社。

結婚をしたとき、夫とは「将来は子どもを持ちたいね」と話していました。そこで、「子どもができても長く働き続けられる会社」への転職を決意。

けれど、求人情報を見ていると産休や育休について明記している会社が少なく「大手だからといって制度が整っているわけではないのかも」と思い、会社の知名度や制度へのこだわりをなくしてみました。

すると、聞いたことがない会社でも制度が整っていたり、マイペースに働けそうな社風の会社がたくさんあることに気が付いたんです。

こだわりをなくし、視野が広がったおかげで、希望通りの経理で、土日休み。産休や育休も積極的に取得してほしいと言ってくれる現社に出会うことができました。

■M.Iさんが捨てた条件/残した条件
捨てた条件:会社の知名度 /残した条件:週休2日(土日休み)、職種、産休や育休制度の有無

■成功のポイント
聞いたことがない会社だから応募しないのではなく、どんなことをしている会社か調べてみることも、転職の機会を増やす秘訣。

 

同率4位■営業には抵抗があったけど、自分のスキルアップにつながると思い企画営業に転職したY.Iさん(29歳)

 

アパレルメーカー女性

Profile:帽子卸問屋のデザイナーから、アパレルメーカーへ商品を提案する企画営業へ転職。

これまでの経験を活かし、帽子など服飾雑貨のデザインや商品企画で、月給20万円以上、交通費全額支給、土日休みの条件で求人を探しました。
けれども、希望に合う仕事が見つからず、転職活動はすぐに難航。

すると、知り合いから「クライアントへの商品提案の経験があるなら企画営業をやってみたら」と助言されたんです。はじめは「営業は数字に追われて大変そう」と気が引けていましたが、仕事内容を調べてみると、新規営業ではなく、既存のクライアントに新たな商品を提案するなど、自分がやりたいことと仕事内容が近いことを発見。

この先アパレル業界で仕事を続けるなら、営業もできたほうがステップアップできると信じ、転職を決めました。

■M.Iさんが捨てた条件/残した条件
捨てた条件:職種、仕事の内容 /残した条件::雇用形態、業種、勤務地、休日

■成功のポイント
「これだけしかできない」と思い込んでいては、転職の機会を失うばかり。仕事量は自分で決めつけず、新しいことにも挑戦しよう。