「面接が苦手」な人必見!もったいないところで不合格にならない為の対策方法

2017年01月24日

ポイントをしっかり押さえれば面接はこわくありません!

面接イメージ

転職活動に「慣れている」人はなかなかいませんよね。ほとんどの人が初めて、または久しぶりに転職活動をしている状況だと思います。面接では、身だしなみやビジネスマナーなど、細かい部分まで見られています。普段は致命的に気になるわけではないちょっとしたことでも、採用結果に繋がってしまうのです。
人材紹介・再就職支援などを手掛けるパソナキャリアカンパニーのキャリアアドバイザー・井上佳美さんと一緒に、人にはなかなか聞きづらい転職活動のポイントを、ここでおさらいしてみましょう。

面接のすべては「見た目の印象」から

仕事をする一員として会社に馴染めそうか、考え方はどうか、コミュニケーションが円滑にできるかなどは、書類や試験ではなく、面接で直接話をすることで初めて分かることです。面接を複数回実施する企業も多く、やはり転職の際にも、面接は最も大切な選考です。

中途採用の面接は、新卒採用の集団面接とは違って、ひとりの求職者のために時間を設定している場合が多いです。ですから、面接を受ける人はすでに部屋に通されているのが一般的。担当者が入室すると同時に席を立ち、向かい合ったら「本日はお時間をとっていただき、ありがとうございます」とお辞儀をし、感謝の気持ちを伝えましょう。人の第一印象はほんの数秒で決定します。はっきりとした明るい声、しっかり相手の目を見るなど、担当者に安心感を持ってもらうことが大切です。

身だしなみについては、新卒者ではないので、ジャケットの中は必ずしも襟のある白シャツでなくても大丈夫。カットソーでも良いですし、ノーアクセサリーよりは、首もとに一つだけ控えめなネックレスをつけた方が、かえってキレイに見えて印象が良いこともあります。
スーツは上下同素材のセットアップで。ヘアスタイルは、お辞儀をしたり、うなずいたりするたびに髪の毛が前に垂れてくるようなら、一つにまとめたり、ハーフアップにしましょう。たびたび手が髪の毛にいくと、担当者は話の内容よりも、そちらが気になってしまいます。

背筋をのばす、両ひざはつけるなど、正しい座り方は言うまでもありません。ストッキングは色柄ものは控え、食事や香水のニオイにも配慮を。携帯電話の電源オフも必須です。

前職の退職理由はすべてポジティブに変換

面接の中で担当者は、書類に書かれていることの再確認や疑問点などの質問を投げかけてきます。例えば前職でどのような仕事をどのようなポジションでしていたのか、退職理由、そして志望理由などが聞かれます。一つの質問に対して、回答は結論から端的に、1分以内にまとめて分かりやすく話すのがベスト。その答えに対して「それは何故ですか?」「きっかけは何?」など突っ込んだ質問がまた来ますが、焦らずに。緊張して言葉につまったとしても、面接官も緊張していることは理解しているので、落ち着いて対応をしましょう。一方的ではない、言葉のキャッチボールができていることが大切です。

注意点は退職理由の答え方です。「前職の不満」をそのまま口にするのは避けた方が良いでしょう。不満やネガティブな言葉を使うと、相手から後ろ向きに捉えられてしまう恐れがあるからです。例えば「ノルマが厳しかった」場合は、「お客様一人ひとりとじっくり向き合っていきたい」というように、すべてポジティブに変換して担当者に伝えましょう。

志望動機としては企業方針や仕事内容に共感していることが基本です。最低限、ホームページで得られる情報は収集しておきましょう。十分な事前リサーチを行っていなければ、あやふやな回答になってしまい、担当者に志望意欲が低いと思われてしまいます。また、福利厚生や待遇面を気にしていると捉えられる発言は避けましょう。

そして、面接の最後に「何かほかに質問はありますか?」と問われる場面が重要であることをお忘れなく! ここで「特にございません」と答えたり、ホームページに掲載されているような基本的な内容を質問したりしてしまうと、「当社にあまり興味がない」「働く意欲が低い」と思われてしまいます。「この業務を行うとした場合、1日の仕事の流れを教えてください」など、より入社を想定したリアルな質問をいくつかすると、「本当にここで働きたいのだな」と相手に思ってもらえるでしょう。質問も入社意欲をアピールするための大切なポイントの一つです。

複数回の面接では面接官に応じてアピールを

複数の面接が行われる場合には、面接者が、受入部署の上司や人事部から、役員へと変わりますが、それぞれ見ているポイントが違います。

企業にもよりますが、受入部署の上司は、一緒に仕事をしていく立場から、適切な対応ができるか、業務に必要なスキルを身につけているか、コミュニケーションが円滑にとれるかを主に確認します。人事部では、会社のことを理解しているか、社会人としての対応に問題がないかを見ています。役員面接では、すでにこれまでの面接でスキルなど基本的なことについては確認できているため、会社の一員としてカルチャーにフィットするか、主に対応力や志望意欲の高さを見ています。

このように、複数の面接では、面接官によって実務的な確認から、人物的な確認に変化すると言えます。ここで、当たり前のことですが、面接で説明した内容については引き継がれていますから、役員面接になったからといって、急にこれまでと違ったアピールをする、役員に直接言える機会なので希望職種を変える、などといったことはしないようにしましょう。内容に一貫性がないと、あなたへの信頼が薄れてしまいます。

採用担当者が、求職者を不合格にする理由でもっとも多いのは「志望意欲が感じられなかった」です。当然のことですが、中途社員を募集している企業は期待感を持って「意欲のある新しい人材に仕事を任せたい!」と願っています。応募先を選ぶ時点から「自分が本当にしたいことは何か」「自分に何ができるのか」という自己分析をしっかり行い、優先順位や判断基準を明確にすることが、意欲や発言がブレないことに繋がります。企業が求めることと、求職者が希望することの双方がマッチすれば、きっと転職は成功するでしょう。
株式会社パソナ パソナキャリアカンパニー 人材紹介事業部門 キャリアアドバイザー 井上佳美さん

(取材協力・監修)
株式会社パソナ パソナキャリアカンパニー
人材紹介事業部門
キャリアアドバイザー 井上佳美さん

管理系職種全般(人事・総務・法務・経理・経営企画など)を担当。求職者の方々に寄り添い、長期的なキャリア形成ができる転職になるよう、きめ細かなサポートを心掛ける。