“お金の使い方”を意識改革 今日から「貯金体質」になろう!

2017年09月27日

ちょっと疲れているから今日は外食、ストレス発散のためにエステやカラオケ……。仕事にプライベートに忙しくて、ついついお金の使い方も行き当たりばったり……という人も多いのでは?

そんな「貯金したいけどできない」と嘆く人が「貯金体質」になるためにはどうすればいいのでしょうか。家計再生コンサルタントの横山光昭さんにポイントをうかがいました。

 

お金の使い方に自分の“軸”を持っていますか?

アラサー女子のお金の使い方といえば、以前なら食費を削ってでも洋服を買ったり、旅行したり、というのが当たり前のようでしたが、最近は堅実な人が多く、お金の使い方も「草食系」になってきたように感じます。しかしながら、特にぜいたくをしているわけでもないのに、気がつけば貯金する余裕がない、という女性も増えているようです。

お金が貯まらない一番の原因は、“貯金に対して本気になっていない”ことにあります。「すごく欲しいわけじゃないけど、安かったから……」「友達に誘われて、暇だったから飲み会に合流!」というように、無自覚にお金を使っていることがあるのでは?

「貯金体質」になるには、「ここにはお金をかけるけど、ここにはかけない」といった自分なりの“軸”“メリハリ”が必要で、お金の使い方について、それまでの自分の中の常識を変える必要があります。お金が貯まる人は、たとえ500円であっても「いらないものは買わない」と、お金の使い方に自分の“軸”を持っている人なのです。
 

「消」「浪」「投」を意識すればお金は貯まる

お金の使い方に対する意識を変え、「貯金体質」を手にするために有効なのが家計簿です。「貯金をするためには節約が大事」と思っている人は、どうしても金額に目が行きがちになりますが、実はこれが盲点。使った金額ではなく、自分がどうお金を使ったかに注目することが大切なのです。

家計簿は、まずレシートや領収書を直感的に「消費」「浪費」「投資」の3つに分けて、それぞれ集計していきます。「消費」は、食費や水道光熱費など生活する上で必要なお金です。「浪費」とは、いわゆる無駄遣いで、「必要」ではなく「欲しい」と思って買ったものもこれにあたります。「投資」とは、スキルアップや将来の収入につながるもので、貯金もこれに含まれます。

使ったお金を「消」「浪」「投」に分ける基準は、後で振り返ってみて「自分がどう感じるか」です。ここで大切なのは、2週間後でも1か月後でもいいので、少し時間を置いて見直すこと。そうすると、たとえば「ネイルは自分の気持ちが上向きになるから投資」と考えていたのが、実は「浪費」だったと思い直すかもしれません。

「家計簿に全部の出費をつけるのは面倒」という人は、美容関係の費用や交際費、服代など「少し浪費気味かな」と考えられる費目から始めてみるのもいいでしょう。たとえば「エステに行った月はほかの費目を抑える」などして、支出をコントロールしていきます。そして、消費と浪費とを見極める力がつけば、自然と財布の紐も固くなって、将来のための投資や貯金へとお金を回せるようになるはずです。
 

アラサー独身女子なら月収の1/6を貯金に回そう

アラサー独身であれば、月収手取り20万円として、貯金額はそのうちの約1/6である3万3000円が理想的です。「3か月で10万円貯める」というように、期間を意識することも大切です。

子どもがいない共働き夫婦の場合、「お財布は別」のケースが多く、お互いのお金の使い道を把握していないことも多いでしょう。これもお金が貯まらない原因のひとつなので、「ふたりのお金」であることを意識して、月に一度は情報を共有し、お互いのお金を見える状態にすることが必要です。
 

「欲しいもの=必要なもの」と何かと理由をつけて出費してしまう人は、お金の使い方に自分の“軸”がない証拠。「貯金体質」に変わるには、自分が何にお金を使っているのかをまず把握する必要があります。

「消費」「浪費」「投資」の3つに分けて家計簿をつけ、少し時間を置いてから、その仕分け方で正しいのかを振り返りましょう。そうすれば「隠れ浪費」があぶり出されて、その分貯金に回すお金もきっとできるはずです。

 

記事監修:横山光昭
家計再生コンサルタント。ファイナンシャルプランナー。株式会社マイエフピー代表取締役社長。お金の使い方そのものを改善する独自の家計再生プログラムで、これまで10,000人以上の赤字家計を再生。書籍・雑誌への執筆、講演も多数。50万部を超える『はじめての人のための3000円投資生活』(アスコム)や『年収200万円からの貯金生活宣言』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)を代表作とし、著作は累計259万部となる。

※この記事は2017年9月時点での情報です。