来年の夏休みに向けて、定期預金よりもお得な「旅行積立」でお金を貯めよう!

2017年11月20日

日頃のストレス発散や、頑張った自分へのご褒美に、年に1、2度は旅行します!という人、多いのではないでしょうか。せっかくの旅行だし、たまには贅沢したい……でも、費用を貯めるのはなかなか大変ですよね。

そこで、旅行好きの人におすすめなのが「旅行積立」。普通に貯金をするよりもどれくらいお得なのか、意外と知られていない「旅行積立」の上手な使い方を、ファイナンシャルプランナーの上福京子さんにうかがいました。

 

「旅行積立」ってどんなもの?どれくらいお得?

「旅行積立」は、旅行会社や航空会社で販売している金融商品です。貯めたい金額を決めて、毎月一定額を積み立てるか、最初に一括して預けておくと、満期になったときに「サービス額」を加えた金額で旅行を楽しむことができます。おもな特徴は次のとおりです。

銀行の利息よりお得な「サービス額」
銀行の定期預金にも似ていますが、今は低金利で銀行に100万円預けても、普通預金の利息は年間10円ほどにしかなりません。「旅行積立」は、銀行よりも金利がよく、高いところでは年3.0%のサービス額が見込めるのでとてもお得です。利息ではなく「サービス額」という扱いなので、一般の金融商品にかかる一律20.315%の源泉分離課税はかかりません。満期まで継続すると元本も保証されるので、長期プランでも安心して預けられます。

次の旅行資金がしっかり貯まる
これから旅行をしようと考えていて、行き先と予算が決まっているなら、ボーナスの一部を預けておくといいかもしれません。積立期間は、おおよそが半年から5年、最短6か月なので、今からなら半年先の来夏の旅行や帰省の資金を貯めておくことができます。

また、旅行に行きたいけれど、なかなかお金が貯められないという人も、計画的に旅行資金を貯めることができます。会社によっては、クレジットカードで積立金を支払うことができるので、ポイントやマイルも貯まります。積み立てたお金で旅行商品や航空券を購入すると、さらにポイント・マイルが加算されるので貯まりやすい仕組みになっています。
 

思わぬ損をしないために、注意したいポイント

気をつけたいのが「旅行積立は旅行にしか使えない」ということ。途中解約する場合は、現金ではなく旅行券として戻ってきます。その際、積立相当額の旅行券を受け取ることはできますが、利息やポイントはつきません。端数は切り捨てられることもあり、旅行券の額面が1,000円単位なら999円を損してしまうことにもなりかねません。途中解約しなくてもよい積立額をしっかり決めてから利用しましょう。

また、満期まで積み立てたのに、いざとなったら使えないというケースもあります。たとえば、旅行券に有効期限があって、期日までに旅行するのが難しいということも。会社によっては、交通手段が選べなかったり、希望どおりの旅行商品がない場合もあります。格安ツアーや限定ツアーなどは適用外ということもあるかもしれません。最寄りの空港や出発地を選べず、そこまで別途、交通機関を使わなければならなくなるのも避けたいものです。
 

いつ、誰と、どこへ旅行する?まずはプラン作りから

「旅行積立」のメリットを活かすためには、計画と下調べが大事です。いつ、誰と、どこへ行くのか、まず旅行の計画をしっかり決めたあとに、積立先を選ぶという順番です。せっかく積み立てたのに思ったように使えない、ということがないよう、いつも利用する旅行会社や航空会社を預け先に選ぶのも失敗がない方法です。

積み立て申し込みはインターネットでできても、旅行券は窓口でしか受け取れないこともあります。諸経費を考えて、交通費や書留料金がかからない自宅や職場の近くにある会社を選ぶといいでしょう。

毎年、夏休みなどの特定の時期に旅行や帰省が決まっている人、新婚旅行や記念日旅行を予定している人に、「旅行積立」はとてもお得な金融商品。利息でお部屋やお食事のグレードアップができたり、豪華なお土産が買えたり、オプショナルツアーをプラスしたり、いつもよりお得な旅ができるかもしれませんね。
 

低金利のいま、「旅行積立」は知っておいて損はない金融商品。旅の目的に合わせて賢く増やすには、効率のよい預け先です。

ポイントは、旅行計画を決めたあとに積立先を選ぶこと。旅の趣向や目的に合わせて、よりよいサービスを持っている会社に預けて、お得に旅行を楽しみましょう。

 

記事監修:上福京子
株式会社グライブ 新宿オフィス オフィス長。ファイナンシャルプランナー。トータル・ライフ・コンサルタント。マネーからキャリアまで、幅広いアドバイスを得意とする。
国内最大手の保険会社では育成マネージャー、外資系ホテルグループではセールスエグゼクティブ、脳力開発会社ではトップインストラクター・営業企画部部長を経て、2012年より現職へ。
豊富なキャリアを活かし、お金を稼ぐ力から、貯めて殖やすところまでアドバイスができる、頼れるトータルアドバイザー。未来の漠然とした経済的不安を解消する、女性向けマネーセミナーの講師としても活動中。株式会社グライブ「マネーレシピ」:https://www.money-seminar.jp/money-recipe/

※この記事は2017年11月時点での情報です。