転職トレンドレポート2012:クリエイター系

答えてくれた女子80名のプロフィール

○平均年齢:30.4歳 ○転職回数:平均3.3回 ○正社員:67.5% ○契約社員:13.8% ○派遣スタッフ:18.8%
○未婚:83.8% 既婚:16.3% ○子どもなし:95.0% 子どもあり:5.0%

※2012年3月マクロミル調べ。クリエイター系職種(マスコミ関連ディレクター、編集・制作・ライター、DTPオペレーター、CADオペレーター、インテリアコーディネーター・デザイナー)に就く関東・東海・関西在住の正社員・契約社員・派遣スタッフの女性80名。

今の仕事について教えて。

残業時間はやや多いが、その分給与に反映!

年収は?

「年収」グラフ

1カ月の平均残業時間は?

「残業時間」グラフ

やりがいを感じるのはどんなとき?

成果が目に見えて形になることに喜びを感じる

「やりがいを感じるとき」グラフ
  • 番組制作なので、自分の作ったものが放送され、それが視聴率に反映されることがうれしい。また、自分の身近な人から感想をもらえるととてもやりがいを感じる。(25歳/マスコミ技術・写真音楽・他クリエイター/契約社員)
  • 1冊の本を企画から著者との交渉、デザイン等すべて任されたこと。それが出来上がったときの感激はひとしおです。(34歳/編集・ライター(コピーライター)記者・アートディレクター/正社員)
  • 社内のベンチャー的な部門で働いていますが、新製品をリリースして売り上げが予想以上に良かったときはうれしい。そして、社内外の反応も含め、マーケットの最前線にいることを実感でき、やりがいを感じる。(34歳/その他マスコミ・クリエイター系ワーク/正社員)
  • 急ぎの仕事をイライラしながら片づけていたが、先方にデザインを見せたら喜んでくれて「上手に作ってくれてありがとう」と言われた。そのときやっつけ気味に仕事をしていた自分が死ぬほど恥ずかしくなった。こんな気付きができるのも、この仕事ならでは。(32歳/DTPオペレーター/正社員)

クリエイター系の仕事、と聞くとやはり思い浮かんでしまうのが残業時間の多さ。締め切りに追われて深夜まで残業…というイメージがありますが、データから見ると、やはり他業種に比べて倍以上という結果が。ただ、その分、平均年収は300万円超えと高め!働いた分、きちんと給与に反映されているようです。
"物づくり"に関わる仕事だからこそ、やりがいを感じている人は多いみたい。企画から完成までを見届けられたり、自分が手掛けた制作物を他人に評価されたりと"目に見えて形になる"ことに満足感や充足感を得られるという声が聞こえました。「小さなことでも自分の意見が採用される」「転職組でも良いアイデアさえあれば通用する」など、実力勝負であることもやりがいにつながるようです。

転職活動について教えて。

満足いく職場に出会うためチャレンジ数は多め

応募社数

応募社数グラフ

面接社数

面接社数グラフ

内定社数

内定社数グラフ

活動期間

活動期間グラフ

経験はあった?

経験者が多いものの、事務職からトライした人も

「経験の有無」グラフ

前職は?

前職ランキング

今の仕事を選んだ決め手は?

"やりたい仕事に就く"が転職の原動力

「今の仕事を選んだ理由」ランキング

転職先を選ぶ際に重視したことは?

やっぱり好きな仕事に携わることが第一条件

「転職先を選ぶ際に重視したこと」ランキング

面接や書類でアピールしたことは?

  • 履歴書はパワーポイントで作成し、プレゼンテーション形式にして興味を持ってもらうように工夫。面接では将来のビジョンを話し、独立をも視野に入れていることを素直に伝えました。(27歳/フラワーコーディネーター/契約社員)
  • 今まで作ったものをファイリングして一目でどういったものを編集してきたのかわかるようにした。(29歳/編集・ライター(コピーライター)記者・アートディレクター/派遣スタッフ)
  • 自分の作品のHPを作ったので、それを見てもらうようにアピール。具体的な案件と、自分がどこまで関わったかをわかりやすく記入。(31歳/DTPオペレーター/正社員)
  • 有利とされる資格は持っていなかったが、資格がなくても頑張ることと、入社してから資格を取ることを自己アピールの欄に書いた。(32歳/編集・ライター(コピーライター)記者・アートディレクター/正社員)

転職のきっかけは、自分がやりたい職種や仕事内容を求めて、という人がほとんど。そのためか、自分自身が納得する職場と出会うまで比較的、転職活動に時間をかけるようです。経験者の転職が多いものの、営業職や一般事務などまったく別の職種からチャレンジする人も。未経験者であれば履歴書に今までの経験で活かせそうなスキルを明記したり、入社後、必要資格の取得を約束するなどのアピールが目立ちました。また、経験者であれば過去の作品やポートフォリオを持ち込むことはマスト! とはいえ、技術面だけが評価されるわけではないようです。「作品だけでなく人柄も見られているので、面接は明るくハキハキと」と初心忘るるべからずの意見も。

転職してみて、どうだった?

ズバリ、この仕事のメリットは?

自分の好きな仕事でスキルを磨ける

「この仕事のメリット」ランキング

この仕事に必要だと思うことは?

創造性だけでなく人とのつながりも重要

「仕事に必要なこと」ランキング

この仕事、大変だと思うことは?

  • 時間が自由に取れないこと。自分の納得できるところが仕事の終わりのため、定時というものがない。また、忙しさのスパンが数カ月周期なので、休みなども取りにくいし友達とも合わせられない。(25歳/マスコミ技術・写真音楽・他クリエイター/契約社員)
  • 専門性が高い業務なので、自主的に勉強を進めないとついていけず大変です。(27歳/編集・ライター(コピーライター)記者・アートディレクター/正社員)
  • 技術面でまだまだ経験値が足りなく追いつけないことも多い。そして、先輩の作品を見たときにクオリティの違いに落ち込む。(28歳/マスコミ技術・写真音楽・他クリエイター/正社員)
  • マーケットが限られ、今後縮小傾向にある中でシェアをのばしていかなければいけないということ。技術の向上もどこも差がなくなってきたので、いかに売り上げを挙げていくかを考えているとき。(25歳/その他住宅・インテリア・フラワー系ワーク/契約社員)

まさに「好きこそ物の上手なれ」で、好きな仕事に就いて技術やスキルをどんどん磨ける、といった意見が多数聞こえてきました。一方、物づくりに終わりはないため「納得いくものを作れるまで帰れない」「終わりが見えずプライベートの時間が取れない」「急な変更依頼が入ると残業は当たり前」など、仕事とプライベートの両立に悩む人も。そして、必要とされることとして技術よりもコミュニケーション能力が上位にきたことに注目! 「取引先とのコミュニケーションは何より重要。時にプライドを捨てる覚悟で相手と関係を築いていきます」と、技術にあぐらをかいているだけでは、この仕事は勤まらないことを肝に銘じて。

文/中屋麻依子 デザイン/Studio PAWOZ

【職種別 転職トレンドレポート】クリエイター系

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