働くオンナのお金人生シミュレーション 【契約社員のケース】
不況が続くなか、“お金に不自由することなく、一生暮らしていけるかな?”と不安を抱く人は多いはず。そこで、お金のプロであるファイナンシャルプランナーに老後に必要となる費用、今すぐにできることについて聞きました。
●住まい/都内 家賃/6万8000円
●勤務年数/4年6カ月
●貯蓄50万円(定期預金)
● 結婚/したい 子どもの数(希望)/2人
20代にして、月々3万円の貯金をしているのは高く評価できると、溝渕さん。
「年に2回支給されている賞与を上手く利用して、毎月1万3000円のマイナスを補填して、それ以外を旅行や趣味の資金に回すなど、計画的にお金を使っているほうだと思います」(溝渕さん)。ただし、この支出を書き出すときには手帳を見つつ、思い出しながら書いたという、ももさん。「今、何にいくらかかっているのかが、明確に把握していることが何よりも大事。老後の資金は結婚後から貯め始めても遅くはないので、まずは結婚資金を準備することから始めては? 結婚資金は、呼ぶゲストの数にもよりますが、400万円かかるとして、一人200万円、29歳で結婚とすると今後月に約8.3万円ずつ貯蓄が必要になります」(溝渕さん)
●収入 | ¥181,000 |
●支出 | |
家賃 | ¥68,000 |
水道光熱費 | ¥10,000 |
食費 | ¥10,000 |
外食費 | ¥25,000 |
ファッション・コスメ・趣味 | ¥12,500 |
医療費 | ¥1,500 |
交通費 | ¥10,000 |
小遣い | ¥0 |
教養費 | ¥0 |
交際費 | ¥10,000 |
携帯・インターネット費 | ¥15,000 |
生活用品・雑費 | ¥2,000 |
貯金 | ¥30,000 |
使途不明金 | ¥0 |
●収入-支出 | -¥13,000 |
設定条件
●年収300万円 ●貯蓄期間は60歳まで ●年金受給開始は65歳とする
●老後(60〜85歳)の費用 [都内で夫婦]月25万で生活した場合:7500万円 [都内で独り]月20万で生活した場合:6000万円
平均年収 | 300万円 |
現在の貯蓄額 | 50万円 |
貯蓄(年) | 36万円 |
(月3万円と仮定) | |
退職する歳 | 60歳 |
国民年金加入年数 | 40年 |
└受給額 | 年間80万円 |
厚生年金加入年数 | 40年 |
└受給額 | 年間64万円 |
◎年金の総受給額 | |
20年間で2880万円 |
このままいくと、老後の資金だけ考えても63歳のときに貯蓄残高ゼロになる危機が迫っているももさん。現在月3万円ずつ、年間60万円の貯蓄を、ボーナスなどを上手く使って72万円にし、さらに年利3%程度の資産運用(※)ができたとしても80歳までしかもたない計算に…。老後の生活レベルを落とせば何とか貯蓄はもちそうですが、かなりぎりぎりの綱渡り状態。正社員を目指すなど、収入を増やすための何らかの策を考える必要がありますね。(溝渕さん)
平均年収 | 300万円 |
夫の収入 | 年収560万円 |
(平均年収をこの金額と仮定して計算) | |
現在の貯蓄額 | 50万円 |
貯蓄(年) | 60万円 |
(月5万円と仮定する) |
退職する歳 | 35歳 |
国民年金加入年数 | 40年 |
└受給額 | 年間80万円 |
厚生年金加入年数 | 33年 |
└受給額 | 年間53万円 |
◎年金の総受給額 | |
夫婦20年間で6660万円 | |
(夫の年金受給額:年間200万円) |
正社員と同様、平均年収560万円の方と結婚したとすると、貯蓄がマイナスになるのは70歳。ただしマイナスになる金額は500万円弱と少ないため、あと年間15万円貯蓄を増やすことができれば、老後の資金も足りる計算になります。ただし、このほかにも住宅ローンや教育費なども必要。ももさんの場合、出産したらすぐに学資保険をかけ、お子さんを公立に進ませれば十分に間に合います。それより、今の収入から老後のための貯蓄をどう捻出するのか?検討してみる余地がありそうです。(溝渕さん)
購入費用 | 2800万円 |
頭金 | 500万円 |
借入額 | 2300万円 |
ローン年数 | 30年払い |
金利 | 2.39% |
毎月返済額 | 9万円 |
返済額総額 | 3225万円 |
購入費用 | 4500万円 |
頭金 | 1000万円 |
借入額 | 3500万円 |
ローン年数 | 30年払い |
金利 | 2.39% |
毎月返済額 | 13万7千円 |
返済額総額 | 4907万円 |
結婚したら、郊外の一戸建てに住みたいと考えているももさん。もし土地と一戸建てを購入するとすれば、4500万円ほど必要。それに郊外では、自動車の費用もかかることも。すると、このままの貯蓄金額では一戸建ては難しいかもしれません。このように理想的なライフプランを思い描けば、貯金もきっと苦ではなくなるはずです。(溝渕さん)
正社員より平均年収が低めの契約社員の方は当然、条件も厳しくなります。ただそこで悲観することはありません。貯蓄をもっと高い利率で運用するなどという方法も考えられるからです。とにかく、現時点で問題なのは何のための貯蓄か目標が定まっていないということ。月3万円の貯蓄ができる人なら、目標ができればもっと貯蓄の金額も上げられるかもしれません。結婚するとしたら、平均年収が560万円を超える相手なら、もっと老後の生活は楽になるので、夢の郊外一戸建ても可能になる可能性も出てくるのです。
定年まで働くためには、何かしらスキルを身につけておくことがオススメ。好きなことが明確であれば、今のうちから資格を取得するなどして、常に必要とされる人材でいるように心がけ、努力することが大事といえます。契約社員なら、正社員と同じく厚生年金を受けとることができるので、一生、独身でいると決めた場合には、契約社員から正社員を目指すということも視野に入れてもいいかもしれません。とにかく、終身雇用が難しくなったこのご時世。余裕のある老後を送るためには、前向きに努力し続ける継続力も必要といえるでしょう。
【働くオンナのお金人生シミュレーション】今の貯蓄額で大丈夫? お金のプロがアドバイス! |
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