女のマネー講座:投資信託で失敗!どうしよう

2010年01月01日
マネー講座タイトル


自分で働いて得たお金は、ムダにしたくないし、できる限り賢く付き合いたい。
ここで、マネーの賢い貯め方、使い方を身に付けよう!

vol.9 クレジットカードの支払いに追われ、投資信託で失敗! どうしたらいい?


シンクタンク・アシスタント/N・Nさん(30歳)

profile 大学卒業後、人材派遣会社に正社員として入社。激務に耐え、約4年勤務した後、現社に転職。現在、3年目になる。東京都下で一人暮らし中。

シンクタンク・アシスタント/N・Nさん(30歳)家計簿

溝渕麻理さん


溝渕麻理さん
ファイナンシャルプランナー兼 キャリアカウンセラー。 三菱信託銀行を経て、人材派遣会社、人事総務部マネージャーを経験後、お金の専門家の集団「フェイシス」に参画。100ten.Schoolで講師も行う。
http://www.100ten.co.jp/


まずはボーナスでクレジットの支払いを完済。失敗した投資信託は持ち続けましょう

Nさん:「毎月10万円ほど、クレジットカードの支払いに追われていて、思ったように貯金できません」
溝渕先生:「それは多いですね!」
Nさん:「それと、ポイントが貯まるのでリボ払いにしていて、支払い残高は40万円ほどあるんです」
溝渕先生:「なるほど、リボ払い(※)は金利が非常に高い支払い方法です。今すぐやめましょう。返済のあてはありますか?」
Nさん:「夏のボーナスが30万円くらいもらえそうです」
溝渕先生:「では、ボーナスで返済しましょう。一人暮らしなので緊急事態に備え、今ある貯金50万円は持っておいてください」
Nさん:「わかりました。あと、昨年冬のボーナスで投資信託(※)(以下投信)を20万円で買ったのですが、失敗してしまって…。友人に“投資信託は大損しない”と聞いていたのに」
溝渕先生:「何を買いましたか?」
Nさん:「10銘柄をそれぞれ1万~2万円で買いました。株式、国債、外貨など、投資先を分散させれば、大きな損は しないと聞いたのですが」
溝渕先生:「Nさんの失敗は、投信(※)を買った直後に、世界的に株価が下がったことが要因の一つ。しかし、投信(※)のルールを知らずに、人に聞いた話だけで安易に投資を始めたことが一番の要因です。投資を始める前に自分で勉強することが大事なんですよ」
Nさん:「ネットバンクなら仕組みを理解しているんですが、それは投信(※)の代わりになりますか?」
溝渕先生:「それらはまったくの別もの。ネットバンクは店舗のある銀行よりも利率が多少良いですが、あくまで貯金するところ。投資商品である投信(※)とは、別物です」
Nさん:「そうなんですね。では、今持っている投信(※)はどうしたらいいですか?」
溝渕先生:「世界的に株価は下がっていますので、とりあえず持ち続けてください。何よりも、Nさんはリボ払いをやめ、貯金ができる家計になるまでは、投資は控えるべきですよ」

◆結論1 :
リボ払いの残高をゼロにすることが最優先事項です

リボ払いをしている点は、今すぐに改めましょう。金利が非常に高くつく仕組みであることがわかれば、二度と使わないはずです。また、日用品を購入するときにもリボ払いをしているそうですが、単価が低くても毎日の出費が積み重なった総額は、結構な金額になるはず。ボーナスが出たら、リボ払いの返済に全額あて、完済させましょう。

◆結論2:
投資は正しいルールを知らないと失敗します

Nさんは投資信託を購入してすぐに損をしてしまいましたが、時期が悪かったとしか言えない部分があるため、せっかく興味を持った投資を敬遠するようになっては、もったいない。しかし、投資を始めるにあたり、どんな商品があり、何が自分に合っているのかを理解できるようになるまで、実際に商品を購入するのは避けるべきでしたね。