気分がすぐれず「最近、甘い物が止まらない」「やたら眠い」その症状、冬季うつかも!
仕事も慌ただしくなりがちな12月。気分が落ち込む、なんだか眠いなど、疲れかなと思う「いつもとちょっと違う」症状が出たら、冬季うつかもしれません。意外な要注意症状や対策法を働くストレスに詳しいカウンセラーの大美賀直子さんにうかがいました。
眠気が続き、長く寝ても眠くて仕方がない
冬は日照時間が短くなるため、睡眠を促すホルモンであるメラトニンの分泌抑制がしっかり働かずに眠気が続いてしまいます。メラトニンは暗くなると分泌され、明るくなると分泌が抑制されるため、朝起きたら窓を開けたり、ベランダに出たりして日光に当たりましょう。また、日中はカーテンを開けて部屋の中に日光を入れることも心がけるように。そして、休日は昼寝などで睡眠リズムを乱さず、早寝早起きの生活を送りましょう。
甘いものがやたらと食べたくなる
上記同様、日光を浴びる機会が減少し、睡眠リズムが乱れてくると、脳の働きが鈍くなります。その状態を補うためにクッキーやチョコレート、菓子パンなど甘いものを必要以上に欲してしまうのです。甘いものは時間と量を決めて取るなどしてダラダラ食べることは避けましょう。バランスのよい栄養を1日3食の食事でしっかり取ることも大切。特に肉、魚、牛乳、バナナ、卵などに豊富に含まれているトリプトファンやビタミンB群の多い食品の摂取を意識しましょう。
体重が増えていく
冬季うつは炭水化物、特に甘い物への欲求が高まるのが特徴ですが、欲求のまま食べ過ぎていると体重が増えてしまう恐れが。体重が増えると動くのが億劫になってしまったり、寒さによって出不精になったりすると運動量が減って体重増加につながることも。1日1回は30分程でもいいので外に出て日光を浴びたり、散歩するなどして脳と身体に刺激を与えましょう。自転車をこぐなどのリズムのある運動はより効果があります。
上記のほか、もちろん「気分が落ち込んでいく」「意欲が湧かない」「無気力になる」などうつ特有の症状にも要注意です。基本は、早寝早起きの規則正しい生活と積極的に日光を浴びるように心がけましょう。また、モヤモヤした気持ちを友人や家族に打ち明けて聞いてもらうことも大切です。
■ プロフィール
大美賀直子 (精神保健福祉士/産業カウンセラー)
メンタルヘルスを専門としたジャーナリスト、カウンセラーとして活動。All About「ストレス」ガイドhttp://allabout.co.jp/gm/gt/1807/。最新刊に『長女はなぜ「母の呪文」を消せないのか』(さくら舎)。