苦手な人とのコミュニケーションに役立つ! “色キャラ別”傾向と対策
今回は、苦手な相手とのコミュニケーションをその人の持つ“色キャラ”から分析し、攻略するというちょっとユニークなテクニックを、色彩コンサルタントであり、独自のカラーセラピーを行なっている飯田暢子さんにうかがってきました。
身の周りの色が、無意識のうちに人の気分に影響を与える
寒い冬に赤やオレンジなど暖色系の色を見ると温もりを感じたり、反対に暑い日には青色などの涼しい色合いが恋しくなったり。色彩にはそれぞれのイメージがあり、人は思いのほか、身の周りの色に影響を受けているものです。
普段はあまり意識していないかもしれませんが、こうした効果をあえてコミュニケーションに活かし、苦手な相手との関係を改善するきっかけにしてみませんか? 苦手な人と接する際に遊び感覚で取り入れるだけでも、気持ちが少し軽くなるはずです。
主な“色キャラ”の特徴と、その対応法は?
「苦手だけど攻略したい!」という相手がいたら、まずはよく観察して。その人の好む色によって、おおよその性格=“色キャラ”が見えてきます。職場の服装には黒や白といった無難な色が多いですが、相手が女性ならバッグやアクセサリー、男性ならネクタイやステーショナリーなど、身に付けている物をチェックするのがコツです。
では、主な“色キャラ”と対応法をご紹介しましょう。
■赤
【性格】:積極性や行動力はピカイチですが、考えるより先に言葉が出て、思わぬところで人を傷つけてしまうタイプ。怒りっぽい一面も。
【対応法】:「いつも頑張っていますね!」とねぎらってあげるとゴキゲン。反論はNGなので、指示されたらいったん引き受け、落ち着いた頃にあらためて相談を。
■オレンジ
【性格】:他人に尽くすのが好きで善良な人ですが、度が過ぎるとおせっかいに。また、ときどき楽観的になりすぎる面も。
【対応法】:気さくに名前を呼んで承認欲求を満たしてあげて。また「○○さんといると居心地がいいです」など、役に立っている感を伝えてあげるとGOOD!
■黄色
【性格】:無邪気な子どものような人。好奇心のかたまりで向学心もありますが、落ち着きがなく移り気なのがたまにきず。
【対応法】:暗い話や堅い話は苦手なので、ワイドショーネタなどでアプローチを。ファッションや髪型を褒めてあげると喜びます。軽いスキンシップもおすすめ。
■ピンク
【性格】:甘え上手な癒し系ですが、実は赤のエネルギーが放出しきった後の色なので頑張りがきかず、何でも人任せにしがち。ときに赤に豹変することも。
【対応法】:基本的には赤と同様に、ねぎらいの言葉をかけてあげると喜びます。
■紫
【性格】:自分らしさを大事にする個性派で自分なりの美学・哲学を持っていますが、こだわりが強く、ときにナルシストになりがち。
【対応法】:個性を尊重してあげるのが大切。「人とはちょっと違いますね」「○○さんの真似はなかなかできません」といったセリフが一番の褒め言葉です。
■青
【性格】:理論好きで何ごとも効率よく進めたいタイプ。落ち着きがあり信頼できるのですが、割り切った判断をするために、冷たい人と誤解されやすい。
【対応法】:依頼ごとは要点をまとめてメモで渡すなど、効率やスピードを重んじた対応を。プライドが高いので、何でもおうかがいをたてるようにしたほうがベター。
■緑
【性格】:観察力や洞察力に優れていますが、空気を読みすぎるきらいも。平和主義で、自己主張ができず「長いものに巻かれる」タイプ。
【対応法】:認められたい願望が強いので、優秀さを褒めてあげて。また依頼ごとは事前に予告するなどして、相手のペースを尊重すると力を発揮してくれます。
■黒
【性格】:正直者でウソのない性格ですが、人とは距離を置き、深く関わりたくないタイプ。ちょっと頑固で人の意見に耳をかさない面も。
【対応法】:馴れ馴れしい言動はNG。リスペクトした態度を保って。リアクションが薄くても「聞いていますか?」などといった発言は避けましょう。
■白
【性格】:目的意識が高く、中途半端が大嫌いな完璧主義。他人にも自分にも厳しく、努力はしても頑張る姿を見せない孤高の人。
【対応法】:嘘が嫌いなのでミスをしたら正直に報告を。「○○さんには本当のことを言います」など、本心を打ち明けるように話すと耳を傾けてくれます。
■グレー
【性格】:穏やかでニュートラルですが、優柔不断になりがちなタイプ。みんなと一緒にいるのは苦にならないけれど、注目を浴びるのは苦手。
【対応法】:はっきりとした回答を求められると困ってしまうので、何ごともあまり問い詰めないよう気をつけて。穏やかな気持ちで相手を尊重してあげましょう。
以上が主な“色キャラ”とその対応法ですが、その日の気分によっても、選ぶ色は変わってきます。たとえば、いつもは赤の人が青を身に付けていたら、「今日はいつもよりクールで落ち着いた気分なのね」と考えて、いつものテンションは控えめに、用件はポイントをおさえて的確に伝えるよう心がけたり、細かく指示を仰いだりして、相手の心理状態に合わせた対応をしていきましょう。
このように、職場や得意先などで、“ちょっと苦手でどう接していいかわからない”という人がいたら、“色キャラ”をふまえて接してみてください。仕事をお願いするときなどは特に有効で、相手に気持ちよく引き受けてもらえるようになります。また、一気に好感度を上げたり、会話の中でイニシアティブをとれることも。さらに、「ちょっと疲れているから穏やかに過ごしたい」という日はグレーの服を着るなど、その日の自分の気持ちを表すのに取り入れるのも、相手に察してもらうのに有効です。
カラーメンタリスト®、色彩設計士。カラーメンタリング創始者。女子美術大学短期大学部卒業後、約1年間のアメリカ滞在中に色彩心理療法と出会い、1988年、カリフォルニア州公認カラー&イメージコンサルタントの資格を取得。その後、10年以上をかけてとった1万人以上の臨床データを元に、独自の色彩心理学「キュービック」を考案。これまで全国約20都市で講座を開設、延べ約2000名の卒業生を輩出している。
※この記事は2018年2月時点での情報です。