女のマネー講座:図書館司書に転職での収入心配
vol.14 図書館司書に転職したら お給料が下がりそう。これから、どうしたらいいの?
病院・事務/正社員/H・Nさん(27歳)
profile 大学卒業後、現在勤務する病院に、事務として就職。現在6年目。図書館司書の資格を取得するため、これから夜間短大に行く予定。
図書館司書になるのは2年後以降。転職前に、月十数万円で暮らせる体質になろう
Hさん:「図書館司書になる夢をあきらめきれず、仕事が終わった後、夜間短大に通うことにしました。その学費は124万円です。一人暮らしを始めたばかりで、貯金を切り崩さずに学費や生活費をまかない、かつ貯金を続けたいのですが、どうしたらいいでしょう?」
溝渕先生:「まず、学費ですが124万円は、Hさんのボーナス2回分で払えるので、貯金を切り崩す必要はなさそうですね。けれども、毎月の収支がややマイナスなのでは? ボーナスで帳尻を合わせているなら見直しましょう。引き締められそうな支出はありますか?」
Hさん:「支出の1/3がクレジットカード払いで、何にいくら使っているのか把握できていません」
溝渕先生:「一人暮らしを始めたり、資格取得を目指したりと、お金の必要なイベントが続いていますので、今こそお金の習慣を変えるべきです。クレジットカードは、用途ごとに使用限度額を決めて、使った金額を毎回メモしましょう。支出を把握できるようになります」
Hさん:「司書になると、月給(額面)20万円はもらえないようですし、年収は大幅に下がります。一人暮らしは続けたいのですが、どうしたらいいですか?」
溝渕先生:「今のうちに、今ほど給与がもらえない司書になってもやっていける支出体質になる必要があります。1カ月を十数万円で暮らしてみてはどうでしょう」
Hさん:「そうですね。やってみます」
溝渕先生:「Hさんは財形貯蓄を続けていますが、今は金利が低いので、積極的にお金をふやすことはできないでしょう」
Hさん:「月5000円は住宅財形として天引きしています。マイホームを購入するとき非課税になるから続けていくほうがいいかと思っていますが、どうですか?」
溝渕先生:「財形貯蓄の金利が低いので、メリットはそれほどありません。住宅財形を続けたいないら、その分を引いた1万円は、財形貯蓄していたのを投信(※)に変えて、老後の資金作りを続けていきましょう。今後、投資は収入の変化、結婚などの節目ごとに、内容を見直すといいですよ」
◆結論1 :
支出を引き締めるためには、クレジットカードの支払い額を把握すること!
手取りの月給が20万円の現在の収入と、司書の収入は随分違いますね。図書館司書の資格を取得し、募集を見つけて転職するまで、最短でも2年かかるそうですが、今のうちに、司書の手取り(十数万円)で一カ月暮らせるようになっておきましょう。カギとなるのは、クレジットカードの支払い額を把握することです!
◆結論2:
収入ダウン、転職、結婚などの節目ごとに家計を見直しましょう
昔と違い、財形貯蓄の金利は低い会社が多く、お金をふやす手段として、魅力はなくなっています。収入ダウンする職種に転職を希望しているHさんは、大きな節目を迎えていますので、そんなときこそ、財形貯蓄の見直し、投資内容の見直しをしてください。ほかに、家族ができたとき、マイホームの購入を考えるときなども節目です。