パタゴニア：女性がイキイキ働ける会社

パタゴニア
東京・渋谷ストア
高宮 彩 さん　age.30

子どもがいても、仕事と遊びに境界がなく、どちらにも熱中できる。
そんな生活が、とても心地いいです

「私はどう生きたいんだろう」。大学で建築を学び、大手アパレルメーカーで店舗設計をしていた高宮さんがこんな思いを抱いたのは、28歳のとき。30歳を前に今後の人生を考えたことが、パタゴニアに転職するきっかけになった。

「自分が楽しく生きていなければ、人を幸せにできない。仕事だけではない人生を送りたいと思ったんです」。パタゴニアは、登山家のイヴォン・ シュイナード氏が創業した会社。アウトドア好きのスタッフが集まり、誰もがオンとオフを全力で楽しむ。高宮さんがオフに打ち込むのは、趣味のサーフィン。 仕事では渋谷店のマーチャンダイジングを任され、転職で手にした新しい生き方を満喫している。

「休みが取りやすくなり、いろんな海に行けるようになりました。ほかのスタッフも、登山などそれぞれにフィールドがあって、休み明けには自社 製品を使った感想を報告し合うんです。だからお客さまにリアルな説明ができるし、本社に製品の改善提案もできる。仕事も遊びもというよりは、2つの境界線 がない感じ。そんな生活が心地いいんです」

パタゴニアでは60代のスタッフも活躍し、仕事に男女の区別はない。子どもがいる社員には56日間の育児有給休暇（※）が与えられ、男性の利 用率も過去5年間で100％だという。「やる気があれば、年齢も子どもの有無も関係ないと思えるようになりました。生き方を真剣に考えたから、いい選択が できた。この経験で学んだことを活かして本を書くのが夢です」

自分の生き方は自分で決める。そんな凛とした姿勢を貫く高宮さんと、自由と責任が共存し、社員に自律を求めるパタゴニア。価値観がぴったりと合う出会いだったからこそ、高宮さんの今がある。

（※）育児有給休暇：1歳未満の子供の保育のために56日間の有給休暇が与えられている。女性社員は、法定の産休・育休も取得可能。

◆イキイキ働ける会社に出会えるコツ
どんな環境でならイキイキと働けるのか。自分なりの基準を持つことが第一歩。職種や給与といったことだけでなく、会社の社風や価値観にも注目して、理想の働き方が実現できる会社かどうかを見極めよう。

◆企業概要
パタゴニア日本支社
事業内容●アウトドアスポーツウェア・キッズ/ベビーウェアの製造・販売
企業HP●http://www.patagonia.com/japan/