ジョブローテーションと転職で見つけた自分らしい働き方とライフプラン

2015年06月17日

悩みが尽きないU29女子。「いつまでこの状況は続くのだろう?」と不安になることもありますよね。そんなU29世代を経て30代になった先輩に、当時のリアルを聞いてきました!
今回は、ベンチャー企業でさまざまな経験を積み、今はチーフとしてオールマイティに活躍する中邑さんをご紹介します。

飛び込んだベンチャー企業でがむしゃらにがんばる

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新卒で入った会社のジョブローテーションで、たくさんの職種を経験。さらにスキルを磨くために転職し、現在はチーフとしてマネージメントも担当されている中邑さん。これまでのキャリアの振り返りと、今後のライフプランについて伺いました。

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―新卒で勤めた会社に入ったきっかけは何だったんですか?

大学では心理学を勉強していて、大学院へ進み、将来は臨床心理士の仕事に就くことを考えていました。でも、いずれ臨床心理士になるとしても、一度社会に出てからでもいいと思うようになり、就職活動を始めたんです。
当時は特にやりたいと思うものもなく…。とにかく片端からたくさんの会社を回っていました。会社選びの軸も定まっていなかったので、なかなかうまく行きませんでした。そんな中、縁があったのかトントンと進んでいったのが新卒入社の会社でした。

―では最初はやりたいことをやるというよりは、とにかく何でもやってみる、という感じだったんでしょうか?

そうですね。その頃は自分のやりたいことがよく分からなかったので…。最初の配属で営業になったんです。営業は自分の中で苦手意識があったんですが、「苦手だからこそ、やっておいた方がいいかも」という気持ちもありましたので、右も左も分からないうちから電話対応や営業同行など、とにかくがむしゃらにやっていましたね。

 

プレッシャーを感じつつも、さまざまな部署で奮闘。良い経験に

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―入社後、次第にモチベーションが下がってしまったようですが、どんなことを感じていたんですか?(グラフ:b)

担当している案件が大きくて、プレッシャーが大きかったというのはあります。営業で数字を追うことが私には向いていなかったようで。自分の仕事が誰かのためになっているのか分からなくなってしまったんです。当時は会社で泣いてしまうこともありました。同僚や上司はみんな優しくて、余計申し訳なくなったりして…。
そんなとき、会社の方針でジョブローテーションがあり、異動になったんです。

―そうなんですね。その後、何度かジョブローテーションがあるんですよね?

はい、2番目の職種はWEB制作のプロデューサーでした。その後、転職するまでに数回ジョブローテーションがあって、管理部門や営業事務、広告のメディア営業などをやりました。違う職種に配属される度に慣れない仕事を覚えるのは大変でしたが、今思えばかなりいろんな経験をさせてもらいましたね。

―そんな中、3年目くらいでモチベーションが上がったのは何が原因だったんでしょうか?

最初の営業とは違うサービスですが、再び営業に戻ったときにやりがいを感じたんです。このときの上司といい信頼関係が築けたこともあり、徐々に営業成績もついてくるようになって。結果が出るのはうれしいですし、社内で表彰を受けたりもしてモチベーションにもつながりました。(グラフ:c)

 

転職を考え始める。期待に応えたい、自分の経験を活かしたい

―たくさんの職種を経験して、転職を考え始めたのはどんなきっかけがあったんですか?

2度目の営業で売っていたサービスが売却されて、上司も退職してしまったんです。それまでは転職しようにも自分にはスキルが足りない、と考えていたのですが、この頃には自信も持てていたので、エージェントを通して少しずつ転職活動を始めました。(グラフ:d)
そんな中で取引先の会社からお声掛けいただき、その会社に転職しました。 元上司も社長と仲が良い会社なので、後押ししてくれたのも大きかったです。

―何が決め手になったんですか?

そうですね、私が今までやってきたいろんな職種での経験が求められていることも分かりましたし、自分の力を活かすことができそうだなと思ったんです。前の会社よりも規模が小さい会社だったので、その部分で不安はありました。ですが、社長ともいろいろとお話させていただいて、その人柄に心を打たれたのもあります。社長の期待に応えたいと思うようになったのが一番の理由かもしれません。(グラフ:e)

―このときは働き方などの条件はあまり考慮されなかったんですか?

うーん、正直あまり考えていなかったかも。働けるうちに仕事をしたい!という思いもあったし、もともと暇な時間が苦手というのもあったので、労働時間や休暇制度についてはそんなに考えていなかったかもしれません。もちろん休みは必要だと思うんですが、ワークライフバランスは、仕事を加味しながら自分で調整できると思っているので。

 

マネジメント職にも奮闘中。仲間と一緒に達成の喜びを味わいたい

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―実際に転職して、今はどんなモチベーションですか?

会社が急成長している時期で、いろいろと大変な面はあります。メンバーも増えて組織が変わっていく中で違和感を覚え、モチベーションが下がった時期もありましたが、上司に見抜かれてしまい、きちんとお話する機会を作っていただきました。そこで面と向かって、私のよくなかったところも指摘していただけたことで、目が覚めました。(グラフ:f)
それからは、課題や悩みはあるけれど、充実した日々が送れているのでモチベーションは高いです。一部署の一社員ではなくて会社全体を考えながら、マネジメントから採用まで幅広くやっているのでやりがいもありますし。マネジメントは初めてですが、前職のたくさんの職種の経験が役立っていると思います。

―元々、マネジメントもやってみたいと思っていたんですか?

いえ、実はそんなことはないんです。ですが、やっぱり私にチーフとしてマネジメント業務まで任せてくれた会社の期待に応えたいというのが大きいですね。何事も経験と思っていますし、チャレンジするなら今だと思いました。

―これから、どちらかというとオールマイティな強みを活かしていく感じですか?

どうだろう…。今は仲間と一緒に会社を支えるために広く仕事をしていきたいと思っています。みんなで達成感を味わいたいというか。それが今のモチベーションにもなっています。
でも、将来を考えると「何でもできる」というよりは、「プロフェッショナル」なスキルも身に付けていきたいですね。これからもさまざまな経験を積んで、自分で「コレ」と言える強みを見つけていきたいです。

 

先輩ママを見て、ゆくゆくは結婚もしたいし子どもも欲しい。プライベートも充実させていきたい

―仕事がオフのときはどう過ごされていますか?

そうですね、年に1回は海外旅行に行ったり、フェスに行ったり、アクティブに過ごしています。オンとオフはきちんと切り替えて息抜きするようにしていますね。
あと最近よく思うのは、今まで全部自分のためにお金を使ってきたので、親を旅行に連れて行ってあげたいと思うようになりました。将来を考えて貯金も意識するようになりましたね。

―今後の働き方やライフプランの理想はありますか?

ずっと仕事をしていたいとは思いますが、ゆくゆくは結婚もしたいし、子どもも欲しいなと思っています。今の会社に託児所があって、働くママさんやその子どもたちを近くで見ているとすごくいいなって思うんです。子育てしながら、自分のペースで仕事をするのが理想です。

いろんな職種を経験しながら、その都度まっすぐに仕事と向き合ってきた中邑さん。何でもこなせてしまう一方で、理想の働き方とプライベートのあり方が次第に見えてきているようですね。

 

<U29女子へのアドバイス>
辛い時期は出口のないトンネルにいるようで、とても不安になると思います。でも、「辛い時期」と「楽しい時期」は繰り返すし、たとえ「辛い時期」でも周りの環境や状況は常に変化しているので、ずっと続くことはありません。あんまり深く考えすぎない方がいいかなと思うんです。もちろん「楽しい時期」は、楽しいと思ったことを大切にしていけばいいかと思います。
30代になると肩の力が抜けて楽になることも多いと思います。30代も楽しいと思いますよ!