志向やライフスタイルの変化に合わせ 自身にあったキャリアの積み方ができるコールセンター /株式会社ベルシステム24

2017年02月13日
ベルシステム24に入社して今年で15年目を迎える木下さん。コールセンター内のスタッフを束ねるスーパーバイザーとして10年以上働いた経験を活かし、現在は同社独自の「フィールドHR」という部署で働いています。
木下真紀子さん

木下真紀子さん(37歳) 全国に拠点を展開するベルシステム24では、コールセンターで働くスタッフをサポートするために「フィールドHR」という部署を設けています。木下さんは「エリア別に設けられた人事部」とも言えるこのフィールドHRに所属し、採用面接から採用に関わる進行管理のほか、労務業務なども行いながら、コールセンターのメンバーを支えています

コールセンターで働くスタッフ専用の人事組織、フィールドHR

木下さんがベルシステム24に入社したのは15年前。まずはお客様と対話するコミュニケーターとして、マスコミ、出版印刷、旅行会社、食品メーカー、公共団体など、さまざまなコールセンター業務に従事してきました。その後はテレビ局の問い合わせに対応するコールセンターなどでスーパーバイザーを経験し、現在はフィールドHRで採用に関する業務を行っています。

なかなか聞き慣れないフィールドHRという部署ですが、これは同社独自のしくみで、いわば「コールセンターで働く人たち専用の人事部」。コミュニケーターを長く経験してきたメンバーが中心となって担当し、スタッフの採用から労務、教育、スキルマネジメントまで現場の目線に立ったきめ細かなフォローを行っています。

そのフィールドHRで、現在木下さんが担当するのはコミュニケーターの採用です。コミュニケーターやスーパーバイザーの仕事をよく知っている木下さんだからこそ、応募者の個性を活かした採用が可能になるといいます。

「どの業界のお仕事も、コールセンター業務として共通する部分がある一方、業界によって異なる知識を身につけなければいけません。そのため応募者自身の知見や嗜好が活かされることも多くあります。たとえば、ベビー用品に関するコールセンターならやはり子育て経験のあるママを、旅行会社の仕事なら旅行が好きな方を採用するなど、応募してきてくださった方の嗜好や適性を活かすことを心がけています」と、木下さんは話します。

フィールドHRは、全国を対象にした人事を担当する人材開発部とは別になっており、関東や九州などエリアに密着しているため、各地場の特性や特徴を活かした採用を行うことも可能になります。これも、フィールドHRのメリットだと言えるでしょう。

ライフステージの変化に合わせて、選べる働き方

「これまでコミュニケーター、スーパーバイザーとしてさまざまなコールセンターに携わってきました。ところが出産をきっかけに、子育てと仕事の両立が必要になったんです」と語る木下さんは、二人のお子さんを育てるママ社員です。

「保育園の送り迎えはもちろん、子どもが熱を出せば会社を休まなければいけないし、保育園の行事でフルタイム勤務に対応できないこともあります。しかし、私としては出産したからといって仕事はやめたくなかったので、現在のように柔軟に対応できる業務を担当できたのはとても助かっています」

木下真紀子さん

「現在は時短勤務制度を利用し、9~17時で働いています」と話す木下さん。20~30人いるチームの約4割はお子さんがいるといいます

ベルシステム24では、木下さんのように「現場コールセンターのようなシフトで働くのは大変だけれど勤続意思もある」という方に経験を活かして長く働き続けてもらえるよう、多様な働き方を実現する制度を設けるなど柔軟な対応を行っています。

というのも、コールセンターの仕事はシフト勤務のため、なかなかシフトに穴をあけることはできません。一方で、「平日だけ働ける仕事」「時間帯を限定した仕事」など、多様なシフトがあるので、そこからライフスタイルに合うものを探すことも可能です。加えて、同社では木下さんのように豊富な経験を蓄積することで、コミュニケーター以外の職務に就くこともできるといいます。

「環境や年齢に応じたライフスタイルやライフステージ、志向性に変化があったとき、自身に合ったキャリアを選択できることは大きなメリットです」

産休・育休取得後も、多くの女性社員が職場に復帰

「そうした理解のある職場であるため、出産に伴う産休・育休も取得しやすいです」と語る木下さんは、産休と育休を合わせて、1人目のときはトータルで1年9カ月、2人目では11カ月の休暇を取得しました。「1人目のときは、実は有休もすべて使っています。初めての出産で不安でしたし、『せっかくなんだから休んじゃいなよ』って周りの上司や同僚が言ってくれたのでお言葉に甘えちゃいました。おかげで初めての出産や育児も余裕を持って臨めましたし、保育園入園のタイミングも選ぶことができました。長く休む選択肢があることは、ママ社員の負担を減らす対策のひとつだと思います」。

木下さんが1人目を産んだ6年前と比べると、産休や育休後に復帰する女性社員は増えているといいます。支援制度が充実してきたようです。

長期にわたって働いてくれる社員は会社の大切な財産

会社が働きやすさにこだわる背景には、一人でも多くの社員に長く働いてもらいたいという想いがあります。

「長期にわたって働いてくれる社員は、会社の大切な財産だと考えています」と語るのは、人材開発部マネージャーの君島さんです。有期契約の社員も含めると75%が女性というこちらの会社では、女性の働きやすさ向上のためにさまざまな取組みを行ってきました。たとえば、有期契約社員から正社員への切り替えはもちろん、ライフイベントや本人、家族の状況に合わせて正社員から有期契約社員へ戻る選択肢を用意したり、地域限定社員制度や在宅勤務、コアタイムのないフレックス制度も導入したりと、生活スタイルに合わせた働き方を選べるようにしているのです。「大きなライフイベントに合わせて働き方を選べるのは、女性にとって心強いことです。以前はなんとなく社内の女性同士で協力しあう雰囲気でしたが、制度として確立することで、誰もが働きやすい職場づくりが整備されてきました」と君島さんは話します。

人材開発部の君島さん

「『上から言われたから』ではなく、年齢や性別に関わらず社員自らが働きやすい職場づくりに参加するような雰囲気づくりを今後は進めたいです」と話す人材開発部の君島さん

さらにこちらでは、女性管理職比率の向上を目指し、2020年には20%という目標を掲げ、社員全員が参加できる勉強会や講演会も開催しています。また、毎年女性管理職候補者を選抜し、選抜者向けの特別研修の実施や上長との個別面談の機会を提供しています。

「長く働いている人が積み上げてきた経験や知識は、会社にとって大切な財産です。これからも長く働き続けられる職場づくりを強化していきたいと考えています。そして女性が自分に合ったスタイルで長く働き続ける横軸だけでなく、キャリアアップも望める縦の軸、その双方を伸ばす環境を目指しています」