20代女子の備えには、「貯蓄型保険」がおすすめ!

2017年09月13日

株式投資や投資信託よりリスクが低く、定期預金よりもお金の増え方が大きい「貯蓄型保険」は、「預貯金以外の方法でもお金を貯めたい」と考えている女性にフィットする金融商品のひとつです。「掛け捨て型保険」との違いや、貯蓄型保険に加入する際にぜひチェックしておきたいポイントについて、女性ならではの視点でマネープランを提案しているファイナンシャルプランナーの大竹のり子さんにうかがいました。

 

貯蓄性と利回りの良さが魅力

生命保険や医療保険には「掛け捨て型」といわれるタイプと「貯蓄型」といわれるタイプのものがあります。掛け捨て型は毎月支払う保険料が安い反面、解約してもお金がほとんど戻ってきません。一方、貯蓄型は保険料が高い反面、解約時にお金が戻ってくるタイプです。つまり、掛け捨て型には貯蓄性がなく、貯蓄型は文字通り貯蓄代わりになる保険といえます。貯蓄型保険の中には定期預金よりも利回りが高いものがあるのも魅力です。

では、貯蓄型保険に加入するにあたり、どんなポイントに気をつけたらよいのでしょうか。生命保険を「貯蓄」として考えるのなら、万が一のときの保障内容を第一に考えるのではなく、「毎月の保険料」と「いつ解約するといくら手元に戻ってくるのか」「満期にいくら手元に戻ってくるか」のバランスを考えることが大切です。

貯蓄型保険の場合、途中解約すれば、解約返戻金が戻ってきます。ただし、解約のタイミングによってはそれまで払い込んだ保険料のすべては返ってこない場合もあります。いつの時点で、それまでに支払った保険料の累計を上回るかを契約前にしっかりチェックしておきましょう。
 

払い込み終了を60歳ではなく40歳に設定する方法も

貯蓄型保険の場合、一般的に保険料の払い込み終了を60歳に設定することが多いですが、貯蓄が目的であれば、あえて払い込み期間を短くするという方法もあります。20代の女性であれば、満期を40歳に設定するのも選択肢として考えてみるべきでしょう。

年齢を重ねていくと、体力的に今ほど働くことが難しくなる可能性もあります。40歳で保険料の払い込みを終えておけば、その後収入が下がって保険料の支払いが苦しくなるということも避けられますし、払い込み終了後も解約せずに据え置けば、その期間が長いほどお金の増え方も大きくなります。

20代のうちに貯蓄型保険に加入することは、時間を味方につけることができるので、とても有利です。貯蓄型保険の中には、受け取り金額が運用成績によって変動するものもありますが、こうした商品の場合に、30代、40代と比べ、より長期間にわたって運用ができるので、相場が悪い時期があっても再び上向くタイミングを待てますし、運用成績も安定しやすくなります。20代のうちにやれることをやっておくかどうかが、将来どれだけゆとりが持てるかに大きく影響してくるのです。
 

浪費ぐせのある人でもお金が貯まりやすい貯蓄型保険

貯蓄型保険には「引き出しにくい」「崩しにくい」という特徴があります。これは一般的にデメリットと捉えられますが、視点を変えれば「お金が貯まりやすい」ともいえます。浪費ぐせのある人は、定期預金だとついつい崩してしまいがちです。貯蓄型保険であれば、解約の手続きが面倒なこともあって崩しにくく、結果としてお金が貯まりやすくなるというわけです。自分自身のお金に対する性格を踏まえた上で、保険を活用してお金を貯めることも選択肢に入れてみるとよいでしょう。

また、株や債券などでの資産運用はとっつきにくいけれど、保険なら抵抗が少ないという人も多いはず。そのような人も貯蓄型保険への加入を検討してみてもいいかもしれません。
 

保険を「貯蓄」として考えるのなら、万が一のときの保障内容ではなく、毎月の保険料と解約返戻金のバランスから考えましょう。

払い込み期間は60歳にこだわる必要はありません。20代の女性なら、満期を40歳に設定し、早いうちに保険料の払い込みを終えてしまうという方法もあります。

自分のお金に対する性格を踏まえ、浪費ぐせのある人は、定期預金よりも崩しにくい貯蓄性保険を選ぶほうが、結果としてお金が貯まりやすくなります。

 

記事監修:大竹のり子
株式会社エフピーウーマン代表取締役。ファイナンシャルアカデミー取締役。書籍・雑誌の編集者を経て、2001年にファイナンシャルプランナーとして独立。正しいお金の知識を伝えることで多くの女性の人生を支援したいという想いから、2005年4月に「女性のためのお金の総合クリニック」として株式会社エフピーウーマンを設立。現在、講演、雑誌、テレビなど多くのメディア出演を通じ、女性が正しいお金の知識を学ぶことの大切さを伝えている。『なぜかお金に困らない女性の習慣』(大和書房)、『パートナー♂に左右されない一生のマネー計画』(梧桐書院)など著書多数。
エフピーウーマン http://www.fpwoman.co.jp/

※この記事は2017年8月時点での情報です。