スペシャルインタビュー モデル・女優 道端ジェシカさん

2014年10月23日

道端ジェシカさん日本を代表するトップモデルの道端ジェシカさんが、映画『シャンティ デイズ 365日、幸せな呼吸』で演技に初挑戦。今年30歳を迎える彼女が新たな道を踏み出した理由、そして女性にとって切っても切れない仕事と恋愛の関係を語ってくれました。

―――今までにも映画のオファーはあったと思いますが、なぜ、この作品を選んだのですか?
(道端さん)「確かに、国内外問わず映画のお話はいただいていましたが、純粋にスケジュールが合わなくてチャンスがつかめなかったんですよ。でも、演技にはとても興味がありまして、ずっとお芝居の仕事をやりたいと思っていました」

―――そうなんですか! 道端さんは“生涯モデル”というイメージが強かったので意外です。
(道端さん)「モデルの仕事をしていると、演技に興味を持ち始める人は多いと思うんですよね。私も15年間、モデルを続けていますが、4、5年ぐらい前から演技をやりたい気持ちが高まってきました。モデルのお仕事も大好きだし楽しんでやっていますが、それと同時に新しいことに挑戦したい思いも湧き上がってきたんです」

―――15年間、モデルとして第一線で活躍してきても、演技は一からのスタートですよね。そこに不安や戸惑いはありませんでしたか?
(道端さん)「もちろんありました。初演技にしてW主演という大役でしたから、果たして私でいいのだろうかと不安でしたよ。でも、前からやりたいことでもあったし、やろうと決めたら腹をくくって飛び込むタイプなので(笑)。演技をするうえで悩むことはありましたが、立ち止まることはありませんでした」

道端ジェシカさん―――それは、ご自身の性格なのでしょうね。
(道端さん)「そうですね。もともといろんなことに挑戦するのは好きな性格なので。やったことのないことや、初めてのことに挑戦するのはすごく好きですね」

―――映画の中で、道端さん演じるKUMIが仕事も恋もうまくいかず「初めて挫折した…」というセリフがありますが、道端さんは挫折したことはありますか?
(道端さん)「KUMIが30歳前後で初めて挫折を経験するなんて幸運すぎますよ(笑)。挫折なんて生きていたら、もっと早くに遭遇するものですから。もちろん、私も経験しています。でも、ネガティブな出来事は必ずしも悪いことではなくて、経験することで自分の新しい一面を発見できたり、成長できたりするもの。私は、自分の内面と向き合うのが好きなので、問題が生じると自分を見つめ直すいい機会だと思ってポジティブに変換します。でも、落ち込むことにどっぷりハマるだけハマって切り替える人もいるし、人それぞれですよね」

―――KUMIもそうですが、恋愛がうまくいかないと仕事にも影響が出てしまう女性は多いと思うんです。道端さんはそういうことはないですか?
(道端さん)「それはないですね(即答)。きっと、子どものころから仕事をしているので、精神的にたくましい部分があるんだと思います。それに、女性は心の状態が顔や身体に出やすいので、モデルの仕事では致命的になりますし。モデル仲間でも仕事中に彼とケンカしてトイレにこもって出てこない…なんて人も見てきましたけど(笑)、私は恋愛と仕事はまったく別に考えます。でも、日本の女性は恋愛に没頭しすぎな人が多い気がしますね」

道端ジェシカさん―――確かに…。「仕事と恋愛どっちを取る?」なんて言葉もよく聞きますし。
(道端さん)「そうですよね! きっと、自分の好きなものが少ないんですよね。好きなものが彼氏だけだと、彼を失いそうになるとすごくナーバスになってしまう。だから、好きなものをたくさん作るべきですよ! 彼も好きだけど、仕事も、友達も、趣味も好きって。好きなものがたくさんあると、ひとつが欠けてもそこまで落ち込まないんですよね。仕事がうまくいかないときは趣味に没頭したりもできるし。これは、彼氏をキープするテクニックでもなんでもなくて、自分自身が輝くために大切なことだと思います」

●Profile
みちばたじぇしか●1984年10月21日生まれ、福井県出身。13歳でモデルデビューし、ファッション誌をはじめ、テレビ、広告に登場して人気に。ライフスタイルを紹介した著書やデザイナーなど活動は多岐にわたる。『シャンティ デイズ 365日、幸せな呼吸』で映画初出演を果たし、今後、女優としての活躍も期待されている。

●映画紹介
『シャンティ デイズ 365日、幸せな呼吸』

(C)2014「シャンティ デイズ 365日、幸せな呼吸」フィルムパートナーズ

『シャンティ デイズ 365日、幸せな呼吸』
10月25日(土)より全国公開

田舎から上京した海空(みく)はヨガインストラクターのKUMI(道端ジェシカ)と出会い、ひょんなことから同居することに。性格も置かれた環境も全く違う2人が共に仕事や恋愛に悩む等身大のストーリーは働く女性が共感することがいっぱい。全編に流れるヨガスピリットに癒やされる1本。

インタビュー・文/中屋麻依子 撮影/八木虎造 スタイリスト/SHOKO ヘアメイク/Eita(イリス)