U29(ユニーク) 女子プロジェクト

上質なモノを少しだけ……「ミニマムリッチ®」で豊かな暮らしを

ファッション好きの女子の中には、「安さにつられて買ったセール品でクローゼットがあふれていて、なかなか捨てられない」「20代の頃は流行のファストファッションで済ませていたけれど、そろそろいいモノを身につけるべき?」という悩みを抱える人も多いのでは?

そんなときに重要なのが、「本当に必要なモノを見極める力」と「上質なモノを選ぶ力」。自分のこだわりで選び抜いた上質なアイテムに囲まれた暮らしは、心を豊かにしてくれます。そこで、30代からのシンプルで上質な暮らし「ミニマムリッチ®」を提唱している横田真由子さんに、“最小限の豊かさ”を手にするためのアドバイスをいただきました。

 

バッグの中身を片付けることから始めてみよう

もともと女性には、変化を嫌い、安定を求める傾向があるので、たとえ身の回りがモノであふれていても、「いつものちょっとちらかったくらいの部屋が落ち着くわ~」というのは無理もない話。女性に「片付けられない人」が多いのは、実はそういう理由もあるのです。

モノを一気に捨てることに抵抗がある場合は、段ボール箱などで「保留箱」を作って、「捨ててもいいけど、もしかしたら使うかもしれないモノ」をいったん入れておきます。その際、表に日付と中身を書いておくのを忘れずに! 1年間箱を開けなかったら、「使わない」ということで思い切って捨ててしまいましょう。

「家の中すべてを片付ける時間がない……」という人は、まず「バッグ」や「財布」の中から始めてみることをおすすめします。備えあれば憂いなし、とあれこれバッグに詰め込んでしまう人や、不要なレシートやポイントカードで財布がパンパンという人は多いでしょう。

例えばバッグなら、朝、出かける準備をする際に中身を全部出してみて、「今日は何をするのか」をシミュレーションして、その日必要なモノだけを入れ直すのです。財布やバッグなど小さい範囲でも、捨てたり片付けたりすることが習慣になると、自分にとって本当に必要なモノがわかるようになり、片付けに目覚めるきっかけにもなります。スッキリした財布やバッグで通勤すれば、仕事のモチベーションや気持ちにも変化が出るでしょう。
 

“選ぶ力”を身につけて、とっておきの1着を

今はネットで簡単にショッピングができ、安くておしゃれなモノが手軽に買える時代です。

しかし、仮に2万円のブラウスを買うのと、2000円のブラウスを買うのとを考えてみてください。安い値段で買ったものは扱いも雑になり、洗ったままアイロンもかけない……なんてこともあるのでは? 対して、2万円のブラウスは、しわにならないようにきちんとハンガーにかけクリーニングに出すなど、丁寧に扱うでしょう。

そして、2000円のブラウスを着ている日より、2万円のブラウスで過ごす日は、ちょっと特別で豊かな気持ちになりませんか。上質なモノを身につけていると、あなたの佇まいや振る舞いも自然と優雅なものになるはずです。

では、上質なモノを選ぶにはどうしたらよいでしょう? デザインや素材、縫製、手触りなど、上質なモノにはそれだけの価値がありますが、審美眼は一朝一夕では養えません。日頃、ショッピングの際、ブランドショップにも立ち寄って、自分が持っているモノと比べてどう違うのか、じっくりと細かいところまで確かめてみてください。

ここでひとつお伝えしたいのは、「値段が高いモノがよくて、安いモノが悪い」ということではないのです。ファストファッションでも、気に入ったものであればもちろん買っても構いません。しかし、安いからといって試着もせずに買うことはやめましょう。必ずサイズ違いで試着して、生地や縫製などもしっかりチェックすることが大切です。

これを積み重ねることで、上質なモノを選ぶ力を養うためのレッスンにもなります。そして、「選ぶ力」がついてきたら、安い服を10着買うかわりに、とっておきの1着を選びにいきましょう。
 

モノにあふれた毎日を送っていると、「自分にとって何が大事なものなのか」がわからなくなってしまいます。モノはどんどん使い捨てるのではなく、“自分らしく”選び、大切に使い込んでいくことで、心や生活を豊かにしてくれるのです。

あなたも“上質なモノを少しだけ”持つ「ミニマムリッチ®・ライフ」を始めてみませんか?

 

記事監修:横田真由子
ミニマムリッチ®コンサルタント。オフィスファーレ代表。GUCCI JAPAN(現・株式会社ケリングジャパン)の販売スタッフとして、顧客獲得数NO.1を記録。VIPの物選びに接する中で、女性としての優雅な生き方を学ぶ。現在はキャリアカウンセラーとして、企業研修や就職支援のほか、女性のキャリア・デザインやライフスタイルを応援する活動を続けている。著書に『本当に必要なものはすべて「小さなバッグ」が教えてくれる』(クロスメディア・パブリッシング)、『なぜか運がよくて愛される人は 財布をふたつ持っている』(宝島社)など。

※この記事は2017年8月時点での情報です。

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