女のマネー講座:クレジットカードのリボ払いで大丈夫?
vol.5 収入が少なく、買い物はクレジットカードのリボ払いを利用。貯金したくてもできません
美容師アシスタント/K・Sさん(24歳)
profile 美容師専門学校を卒業後、1年間のフリーター生活を経て、現社に就職。美容師アシスタントとして4年目を迎える。自主的な練習を含む労働時間は1日13時間にもなるが、仕事にやりがいを感じている。都内で友人と二人暮し。
今の収入が少ないとしても、リボ払いで負債を作る習慣は断ち切りましょう
Kさん:「東京都内のサロンで美容師アシスタントとして勤務していますが、収入が少なく、貯金もままなりません」
溝渕先生:「美容師の仕事は続けたいですか?」
Kさん:「悩みます…というのも、スタイリストの枠が限られているため、先輩が辞めない限り、スタイリストデビューできず、収入も上がりません。27~28歳くらいでデビューできるといいのですが…。ただ、この仕事を辞めるつもりはありません」
溝渕先生:「ならば、Kさんはスタイリストになるまでは、無理な貯金はしなくてよいでしょう。今は、外食費のように、出費が高い部分を減らしましょう」
Kさん:「ファッションにもっとお金をかけている月もあります。リボ払いなので、つい使ってしまうんです…」
溝渕先生:「Kさんはリボ払いの仕組みを知っていますか? リボ払いは金利が15%前後と非常に高く設定されています。例えば50万円の時計を月々1万円ずつ支払うならば、78回払い、つまり78万円支払う計算になります。すべて支払い終わるまで、Kさんは負債(※)(借金)を抱えている状態なんですよ」
Kさん:「ええ!? リボ払いはお金がない自分にはありがたい仕組みだと思っていました…」
溝渕先生:「カードを使うならば、月々の予算を決めて、翌月に一括払いすること。Kさんのクレジットカードは、リボ払い専用カード(※)ではありませんか?」
Kさん:「う~ん、そうかもしれません…」
溝渕先生:「もし、リボ払いしかできない専用カードならば、解約しましょう。日用品もカードで支払っていませんか?」
Kさん:「自動販売機のお茶など、こまごまとした日用品も、おサイフケータイを通してカードで支払っています。忙しいとつい…」
溝渕先生:「アメリカでは、日用品をカードで支払い、支出が把握できなくなり破産する人が多くいます。日用品のカード払いは危険ですよ。Kさんがリボ払い専用カードから引き落としているならば、140円のお茶を約230円の値段で買う計算に。知らないばかりに損をしているその習慣をやめることが、Kさんがマネーとよりよく付き合うための第一歩です」
◆結論1 :
今は収入が少ない修業時代。貯金よりもまずリボ払いをやめることが大事!
日用品の支払いの大部分をリボ払いのカードに頼っているKさん。現金で支払うよりも、いくらお金が減っているのかが把握しづらくなる上、金利の15%前後が上乗せされる点がよくないです。仕事が忙しい人は、お金に無頓着である傾向がありますが、せっかくの自分で稼いだお金を無駄にしないでほしいですね。今はお金をムダに使っていないか、自分の支出を把握する必要があります。
◆結論2:
忙しさにかまけてお金をムダに使っていないか、再確認しましょう
美容師アシスタントのKさんは、スタイリストとしてデビューできるであろう27~28歳で、ある程度、貯金ができる収入が得られるようですね。そのため、修業中の今、貯金ができない自分を責める必要はありません。しかし、仕組みを知らず、クレジットカードのリボ払いを続けている点は、改めてください。契約したのがリボ払い専用のカードならば、即、解約しましょう。
マネーがどんどんわかる!基本ワード
負債
収入から支出を差し引いた貯蓄を資産と呼ぶ。その資産とは、リボ払いや住宅ローンといった負債(借金)と純資産から成るもの。自分が自由に使える資産が、純資産であり、お金持ちとは、純資産が大きいことを指す。安易に負債を持つことは、貯蓄の妨げになるので、住宅ローンでもしない限り、絶対に避けるべき。
リボ払い専用カード
そもそも、リボ払いは、決められた利用限度額内で月々一定額(元金と手数料)を支払う方式。クレジットカードを作る際、支払い方法をリボ払い専用に指定するか、現在使っているカードをリボ払い専用に切り替えると、カードを使うときすべてがリボ払いになる。リボ払いは、負債を招くので注意が必要だ。