退職のおおまかな流れは以下のとおり。 |
1.退職意思の表示 |
● 退職意思の表示に関する就業規則を確認する。
● 職場の同僚などに話す前に、まず直属の上司に伝える。
● 業務の流れや引き継ぎを考えて、余裕をみることも大切。 |
法的には退職2週間前に伝えればよいが、就業規則で「○カ月前」と決まっている場合もあるので確認を忘れずに。上司への退職意思表示は、この時点では口頭でOK。また、上司に伝える前に職場の同僚などに話すのは避けたい。上司の耳に同僚を介して伝わるのは、トラブルのもとだ。 |
2.退職日の設定 |
● 業務が多忙な時期は避ける。
● 残務整理や引き継ぎに無理のない期間をとる。
● 退職日の延期を求められたら、可能な範囲で調整する姿勢も。 |
退職日は担当の仕事がひと区切りつく時期など、業務の流れを考慮して。すでに転職先が決まっている人の場合も、退職日の延期を求められたら、出社日に支障のない範囲で調整するなど、あくまで在職中の会社への誠意を示すことが円満退職のコツ。 |
3.退職願を提出 |
● 「退職願」には、退職理由と退職日を明記する。
● 「退職願」は、直属の上司に提出する。
● 口頭で意思表示をした後、退職日の2週間前までに提出する。 |
「退職願」に書く退職日は、正式なものなので、上司との調整がすんでから提出することになる。退職理由には細かいことは一切不要で、普通は「一身上の都合」でOKだ。 |
4.引き継ぎ・残務整理 |
● 退職日までに、責任をもって残務整理や引き継ぎを完了させる。
● 退職までは引き継ぎのスケジュールを優先する。
● 営業職などは後任者と共に取引先へのあいさつに行く。 |
退職前に有給休暇をとる人が多いが、その前に残務整理や引き継ぎを完了したい。まずは現在の職務の責任をキチンと果たそう。引き継ぎは、口頭で説明するだけでなく、
後任者と一緒に一度仕事を進める、取引先や関連部署を一緒に回る、退職後もわかりやすいように、資料や職務の流れをファイルや共用パソコンのフォルダに残しておくといった配慮が大切。 |
5.あいさつ状手配 |
● あいさつ状を出す先の住所リストをまとめておく。
● 文章やデザインなどを決めて、印刷などの手配をする。 自宅にパソコンとプリンタがあれば、自分で作成・印刷してもOK。
● 相手によっては印刷のあいさつ状に、一言自筆も添える。 |
今の会社への就職の世話をしてくれた方や在職中に特に面倒を見てもらった方には、事前にあいさつに訪れるなどの気配りも。また取引先など、先方から受け取った名刺も会社に返却するので、必要なものはコピーしたりアドレス帳に写しておく必要がある。 |
6.退社 |
● 退社時に会社に返すもの、会社から受け取るものをチェック。
● 忘れものを防ぐ意味でも、机やロッカーはきれいに清掃。
● 上司や先輩、同僚の一人ひとりにあいさつをする。 |
雇用保険の失業給付や国民年金、健康保険の手続きに必要な書類もあるので注意。また、住民税の納入状況も把握しておきたい。 |
7.入社 |
● 会社に「雇用保険被保険者証」や「年金手帳」「源泉徴収票」を提出。
● 仕事内容や勤務地、賃金や待遇など、労働契約を確認する。
● キャリアがあっても新人であることを忘れない。 |
雇用時、会社は労働条件を明示することが法律で義務づけられている。そのうえで労働契約を結ぶのだが、書面で取り交わすのが理想的。「労働契約書」や「就業規則」などの内容をよく読み、疑問点があれば、説明を受けるようにしたい。 |