白河桃子さんに聞く!第2回【こんな状況から結婚を手にするには?】

2015年09月25日

20代後半に入り、友人からの結婚報告を聞くことが多くなるU29女子。「そろそろ私も結婚したいな」と、思っても何からはじめたら良いのか分からないので、気持ちばかり焦ってしまうことも…。「婚活」と聞くとつい身構えてしまいますが、どのように始めたら良いのでしょうか?山田昌弘中央大学教授とともに「婚活」を提唱した、少子化ジャーナリストの白河桃子さんにお話を伺いました。第2回は、「こんな状況から結婚を手にするには?」についてです。

U29女子の恋愛を相談!

U29_update_150925_01

結婚に積極的な女性とは裏腹に、「結婚」と聞くと身構えてしまう男性たち。すでに付き合っているのに、恋人から結婚の話が出ずやきもきしているU29女子も多いのでは?そんなU29女子が抱きがちな恋愛の悩みを少子化ジャーナリストの白河桃子さんに解決していただきました。

 

【ケース1】:いつまでも結婚を考えてくれない彼

Q:現在付き合っている彼がいるのですが、いつまで経っても結婚の話が出ません。

A:付き合っている彼はいるけど結婚の話が出ないという場合は、女性も受け身ではいけません!プロポーズへ近づくように結婚話を詰めていきましょう。効果的なのは、「親公認の同棲すること」と「彼のご両親に紹介してもらうこと」。いずれも結婚につながりやすいアクションです。
28歳〜29歳の男性は結婚への意識が低く、踏み切れない人も多いのが現状。まずは同棲して相手が結婚にふさわしい相手かどうか見極めてみましょう。そこまで行動しても結婚の話が出ない、あるいはDVの被害に遭ったなど悪い面が見えたらキッパリ離れる覚悟も持ちましょう。
また、親に紹介してもらった途端に結婚の話がスムーズに進んだというケースも良く聞きます。彼の両親と良い関係が築ければ、その後も、育児などを手伝ってもらえますからね。

Q:気が早いですが、同棲するときに気をつけるポイントは?

A:一緒に住みはじめると「彼が家事をしてくれない」という悩みが出てくると思いますが、最初が肝心。暮らしはじめは楽しくて、ついつい女性のほうがサービスしてしまいがちですが、一緒に家事をやるよう声を掛けて。そのとき、感情的にならずに明確に指示を出すことがポイントです。例えば、「この洗濯物を今たたんで、この棚にしまってね」と冷静かつ具体的に伝えましょう。家事スキルや習慣のない男性には、何かやったら「10回ほめる」ぐらいがいいようです。出産後も共働きするのであれば男性の家事スキルは必要です。できないままだと出産後に女性の家事負担が増えてしまいますから、今のうちにしっかり備えておきましょう。

 

【ケース2】:仕事が大好きな私。彼にもライバル心がメラメラ

Q:私自身、今の仕事にとてもやりがいを感じているので、結婚相手も仕事ができる人がいいです。でも、そんな彼に対しても、つい対抗心を燃やしてしまいます。

A:働いているU29女子がライバルの男性と結婚してしまうと、どんなことが起こるのでしょう?まず、相手の男性も仕事に夢中なのですから結婚を考えてくれません。なんとか結婚に漕ぎ着けたとしても、仕事が忙しいことを理由に、そのままズルズルと女性に家事や子育てを任せきりにするでしょうね。結果、女性に家事や育児の負担がかかってしまうことに。また、女性は働き者なのでがんばってしまい、女性が仕事をしながらも家事も子育てもすべてひとりでやらなければ行けなくなってしまうことに。結局、仕事も諦めないといけなくなるかもしれません。
同業種だとライバル関係になる可能性があるので、異業種はいかがでしょうか?それでも張り合ってしまう場合は海外に目を向けてみて。海外の方なら、文化の違いからどんなに小さなことでもコミュニケーションを取る必要があるので、対抗するよりも話し合いで解決できるし、どちらか一方に家事負担が増えるということもなくなると思います。

 

【ケース3】:定職につかない彼。好きだけど結婚しても大丈夫?

Q:夢を追いかけて定職につかず、フラフラしている彼。好きなので結婚したいのですが将来が心配です。

A:女性が仕事をして、子育て期は男性に家事や子育てに専念してもらう「主夫」という道もあります。「主夫」をしている人たちにインタビューしたことがあるのですが、「奥さんの海外転勤に付いて行ったので主夫の道を選んだ」、「長年夢を追いかけていた。その間は奥さんに食べさせてもらっていた」など、きっかけは様々。稼ぎ方も、フリー、パート、完全に奥さんの稼ぎが頼りだったり、決まったスタイルはないようです。家事が好き、子供も好きという男性なら検討してみてもいいのではないでしょうか?
ただし、子育てが終わった後の男性が再就職しようとすると、今度は難しいというリスクもありますが、女性が大黒柱になることが苦でなければ、こんな結婚のパターンも良いのではないでしょうか?

 

白河さんからU29女子へメッセージ「結婚しても働き続けることが大切」

子供が欲しい人は妊娠適齢期を頭に入れて行動することが大切です。「まだ若いから、妊娠は先でも大丈夫だろう」と油断しているうちに高齢出産になってしまうのですが、高齢出産はリスクもお金も多くかかります。仕事と家庭を見据えた自分なりのライフプランを2、3年の短いものではなく長いスパンで考えておくことが重要です。
また、ひと昔前までは「寿退職」という言葉があったように、結婚=専業主婦になるという図式ができ上がっていましたが、これからは、結婚しても仕事を続けることが大切です。結婚相手に頼ろうと思って結婚すると、その先の人生が難しくなると思います。社会は驚くほど早いスピードで変化しているので、パートナーの給与カットや失業もあり得ます。今、仕事があるのであれば、ブレずに自分の軸を持って、働き続けましょう。夫婦共働きになることで、人生の様々な選択を諦めずにすみます。仕事が深夜まで及ぶ、労働条件が過酷などの理由で結婚後も続けるのが難しいということであれば、転職は早めにした方がよいでしょう。

————————————————————————————————————————————————————–
前後編にわけて、少子化ジャーナリストの白河桃子さんに「婚活」について伺いました。今、恋人がいてもいなくても、待っていないで、早めにアクションを起こすことが結婚への近道のようです。「婚活」にガツガツするのは恥ずかしくありません、今や普通のこと。「欲しいものは自分で取りに行く!」という、積極的な姿勢で行動してみましょう。

<プロフィール>
白河桃子(しらかわ とうこ)

少子化ジャーナリスト・作家・相模女子大学客員教授。
東京生まれ。住友商事、リーマンブラザースなどを経て著述業に。婚活、妊活、女子など女性たちのキーワードについて発信する。山田昌弘中央大学教授とともに「婚活」を提唱。婚活ブームを起こす。女性のライフプラン、ライフスタイル、キャリア、男女共同参画、女性活用、不妊治療、ワークライフバランス、ダイバーシティなどがテーマ。
著書:「婚活症候群」「女子と就活」「格付けしあう女たち」「産むと働くの教科書」「専業主婦になりたい女たち」など。