【職種図鑑】経理・財務・会計
企業のお金の流れを管理する縁の下の力持ち
仕事内容は?
経理・財務・会計といっても、それぞれ仕事内容は異なります。経理は日常の出入金管理や帳簿づけ、伝票整理から決算表、貸借対照表、財務諸表などの作成業務までを行います。財務は予算編成や資金の調達、金融情報の収集・分析、海外事業の資金調達・管理など、会社経営に密接に結びついた業務です。大まかに言うと、経理は日々の取引を記帳し、決算書などの資料を作成する作業を、財務は日々のお金の流れを管理し、資金不足にならないように銀行からお金を借りてくる仕事です。会計は、企業の金銭の収支や財産の変動などを報告するのが主な業務となります。デスクワークのイメージが強いですが、企業の経営者や営業スタッフ、税理士、会計士とのやりとりもあり、柔軟なコミュニケーション能力も求められます。経理・財務・会計はあらゆる会社組織に必要な職種なので幅広くニーズがあり、実務経験がある人は優遇されるでしょう。勤務時間は規則的な場合が多いですが、月末や月初め、決算期には残業が続くこともあるでしょう。
必要なスキルは?
特別な資格などは必要ありません。実務経験者は優遇されますが、未経験者にもチャンスはあります。その場合、簿記資格を持っていると転職の際に有利となる場合があるため、簿記検定2級以上を取得しておくといいでしょう。ほとんどの業務はパソコンで行うため、エクセルやワードなどの基本的なパソコンスキルも必須です。仕事上、細かい数字を扱うため、注意深く几帳面な性格の人や、計算が得意な人もこの仕事に向いています。また、他部署の社員とやりとりをしながら仕事を進めることも多いので、コミュニケーション能力も欠かせません。財務担当者の場合は、それ以外に、経済の動向全体を見極める情報分析力や、総合的な判断力、管理能力が求められます。
活かせる経験やスキル
・経理の実務経験
・簿記資格(2級以上が望ましい)
・エクセル、ワードなどのパソコンスキル
・事務処理能力やその正確性
転職お役立ちデータ
●転職難易度 … ★★★☆☆
●平均給与 … 19.4万円
●求人募集の未経験OK比率 … 40.3%
●活躍の場
・1位 … 各種コンサル 10.0%
・2位 … 不動産 7.1%
・3位 … サービス 5.6%
※2012/4/1-2013/3/31間のとらばーゆ掲載原稿より集計
身に付くこと、キャリアステップ
経験を積むことにより、企業のお金の流れを把握することができます。「商法」や「企業会計原則」「税法」といった法令知識や、先を見越したスケジューリング能力も身につくでしょう。ステップアップを考えている人は、税理士や公認会計士の資格を目指すとチャンスが広がります。また、日本企業の海外進出や外資系企業の日本進出のため、経理職でも英語力を必要とする企業も増えています。企業によって基準に差はありますが、TOEIC700〜800点以上を取得しておくとキャリアステップの道が広がります。
この仕事に就く人のナマ声!
・だいたい定時で帰れるのでプライベートが充実します。(28歳/兵庫県)
・時期によって、ものすごく激務なのがツライ。(38歳/大阪府)
・人件費削減で仕事が一人の社員に集中し、残業が多すぎます。(37歳/東京都)
・直属の上司が非常にいい人で理解があるので、ストレスがない。(36歳/大阪府)
・正社員だし、安定しているので長く続けられそう。(38歳/愛知県)
・仕事上のストレスはないので満足。(28歳/東京都)
※2012年3月マクロミル調べ。全国の20-39歳の有職者女性890人を対象に調査