課題に対しグロースハッカーならどうする? Web改善のいろはを学ぶ特別授業

2018年07月06日

2017年9 月から始まった『ママ向けWebグロースハッカー(※)養成講座』第3期も、ついに最終コーナー。グラフィックとWebの基礎を学び、グロースハッカーの分野へと学習のコマを進めています。5月16日、17日の二日間にわたってデジタルハリウッドSTUDIO福岡にて行われた授業では、グロースハックの考え方と基礎的なテクニックを学びました。前のめりに学習に励むママたちの様子をレポートします。   ※グロースハッカー……Webサイトの改善を通じて、ビジネスの成長を加速させる人のこと。

「誰の、何を、どうやって解決するのか」を常に考えWebサイトの課題に向き合う

今回の授業の講師は、株式会社リクルートジョブズ商品本部の渡邊亮輔さん。ご自身でも学生時代にWeb系の事業で起業し、この講座にも以前から講師として参加していただいています。Webサイトの改善やグロースハックを実務として日々行っている渡邊さんの講義はわかりやすく、かつ実践的。グロースハックについて学び始めたママたちからすれば、まだ理解が追いつかない部分もありますが、それでもここで学んだことが後々必ず糧になると、みな真剣な表情。

今回は、PCが設置された教室での授業。まずはスライドで、概要を学びます

渡邊さんは、この講座の卒業生で現在もグロースハッカーとして活躍しているママのデザイン提案を例に取り、解説します。「デザイン変更の意図と、変更の箇所がはっきり書かれていますね。誰の何を、どうやって解決するのか、思考回路の筋道がわかる良い提案です」ここでママから、情報収集の方法について質問が。「良いUI(ユーザーインターフェイス)を見つけたら、まずスクリーンショットを撮ること。そして、それがなぜ使いやすいのか、考えてみることですね」この他にもコーディング上達のコツや、課題発見の方法、ユーザー調査の仕方まで、グロースハッカーとして活動を始めたら悩むであろうポイントを先回りして解説していただきました。

講師の渡邊さん。2日間にわたって、専門的な内容を噛み砕いて講義いただきました

「使いやすい入力フォームってどんなもの?」-講義中に身近な課題を実践

後半も、ママからの質問タイム。「良いエントリーフォームのセオリーがあると聞きましたが、具体的にどんなものですか?」そこですかさず、渡邊さんから提案が。「では実際に、あるサイトのエントリーフォームの改善案を、考えてみましょうか」これぞライブ授業の醍醐味。ママたちには付箋が配られ、現状のエントリーフォームを参考に、より良いエントリーフォームはどんなものが考えられるか、15分で案を出し合いました。その後教室のホワイトボードにそれぞれの案を書き込んだ付箋を貼り、渡邊さんから講評を受けました。

「UI改善は、当たり前になっていないことを当たり前にするのが大事」と渡邊さん。ママも「なるほど」と納得しきり

2日間にわたって行われた授業で、グロースハックの考え方や具体的なテクニックを数多く学んだママたち。今後の活動にきっと活かされていくでしょう。

そして今回も、受講を終えたママにインタビューさせてもらいました。

テレビ会議で参加する東北のママたちへのインタビュー


今回は、いつも岩手からテレビ会議システムを使って講座を受講しているお二人にインタビュー。まずは、沼田さんです。沼田さんは3人の男の子を育てるママ。結婚・出産を機に、自らスケジュール管理ができ自宅でもできる仕事がないかを探し、Webを学ぶことにしました。「子どもが大きくなるまでは残業はできないし、子どもの急な病欠もあるだろうと、これからの人生や生活のことを考え、一念発起して学び始めたんです」デジタルハリウッド大阪校に通い、フリーランスのWebデザイナーとしての活動も開始。引っ越し先の岩手でも引き続き情報収集をしていたところ、この講座にたどり着きました。

「想像してはいたものの、やはり濃厚なカリキュラムで、勉強時間を確保するのが大変でした。ただ、そのおかげでスキルアップには確実に繋がったと思います。今まで漠然としていたものが、理由をもってデザインできるようになりました」今後は、スケジュールの組み立てをよりしっかり行い、余裕を持った働き方を目指したいと語ってくれました。


続いて、袰岩(ほろいわ)さん。岩手県大槌町で生まれ育った彼女は、東日本大震災を経験。ITを活用して復興支援を行う社団法人で、今も働いています。iPhoneアプリの開発などを手がけて、Web制作やコーディングも一通りできるようになっていましたが、福岡からの遠隔授業の存在を知り、受講することに。「フルタイムで働いたとしても、子供に何かあれば仕事を途中で切り上げなければならず、他の人に仕事をお願いしないといけない状況が、自分でも嫌で。自宅でも仕事ができるように、グロースハックを学びたいと思いました」

実際に講座が始まって、どんな感想を持ったのでしょうか?「毎回、新しいことが学べて、とても刺激を受けています。苦手意識を持っている分野でも、他のママたちの作品を見て、頑張ろうって思えてきます」修了後は、どんな働き方を望んでいますか?「このハードスケジュールの授業を毎回こなせたのも、家族の協力がとても大きかったです。今後も、家族との時間はしっかり確保しつつ、働くことにも妥協しないのが、私の理想ですね」

★さて次回は、ついに最終課題発表と修了式が7月にあります。9ヶ月間かけて学んできたことの集大成となる発表と修了式。次回のレポートも、楽しみにお待ちください。