電話でのコミュニケーションは、姿が見えないからこそよりイメージがふくらむもの。マナー違反は大きな減点となるので要注意。電話をいわば面接の始まりととらえ、基本はしっかりマスターしておきたい。 |
●ファースト・トーク |
★「わたくし、御社の求人広告を拝見しました○○と申します。人事ご担当の方をお願いいたします」
POINT |
自分の名前を名乗るのは基本マナー。また、求人広告に人事担当者名が入っている場合は「人事担当の鈴木様」と名前まで言う。 |
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担当者が不在のとき |
▲「あいにく、ただいま、皆席を外しておりますが…」
★「では改めてご連絡させていただきます。何時ごろおかけすればよろしいでしょうか?」
POINT |
担当者が在席している時間帯を確認してかけ直すようにすれば効率的。折り返しの電話はお願いしないのがマナー。 |
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●問い合わせのとき |
相手が出たら了解を得る |
★「わたくし、とらばーゆで御社の求人広告を拝見しました○○と申します。○○○○○○についてお尋ねしたい件があるのですが、今、少しお時間をいただいてよろしいでしょうか?」
▲「はい、どんなことですか?」
POINT |
電話をかけたときは、まず相手の都合を確認するのが社会人としてのマナー。いきなり質問をまくしたてないこと。 |
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「今は忙しい」と言われたとき |
▲「今、会議の最中なので、1時間ほど後にかけ直してもらえますか?」
★「はい。では今から1時間後、○時に改めてご連絡させていただきます。お忙しいところ、失礼しました」
POINT |
都合のよい時間帯を聞いたら、必ず復唱。できれば電話に出た人の名前も尋ねるとよい。 |
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「どうぞ」と言われたとき |
*仕事内容についてもう少し詳しく知りたい |
★「営業事務の募集に、秘書業務も含むとあります。私は営業部付の事務としてさまざまなサポート業務を経験してきました。そうした経験が活かせる仕事に就きたいと思っており、詳しい仕事内容を教えていただけますか?」
POINT |
やりたい仕事が明確にある人は、応募前にできるだけ詳しい仕事内容を知りたいはず。質問してもちろん問題ないが、「詳しくは面接でお話ししましょう」と言われたら、本当に興味のある会社なら、その言葉に従ったほうがベター。 |
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*締め切りを過ぎているが、応募できるか知りたい |
★「求人広告に応募締め切りが9月4日とありました。求人広告を拝見したのが今日だったのですが、まだ応募は受け付けていますか? 御社の○○の仕事にとても興味を持ち、応募させていただきたいと思っているのですが」
POINT |
応募しようか迷っているうちに、締め切りを過ぎてしまった。そんな場合はあきらめてしまわず、電話で応募可能か問い合わせてみよう。締め切りを目安と考えている企業もあるし、締め切りを過ぎても積極的に採用活動をする企業もある。 |
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*応募の条件を満たしていなくても応募できる? |
★「私は機械部品の販売会社で3年間、経理事務に就いてきました。小さな会社なので、仕訳から試算表の作成まで担当するほか融資申し込みの経験もあります。募集広告にある日商簿記2級は所持していませんが、相応レベルの力はあると自負しています。応募条件には合いませんが、なんとか選考の対象にしていただけないでしょうか?」
POINT |
実務では募集資格に相応する能力を発揮できること、またそれを示すキャリアなどをアピールすることが基本だ。 |
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*希望の勤務地を考慮してくれる? |
★「勤務地の欄に、『23区内、横浜、幕張』とあります。現在神奈川県に居住しておりますが、勤務地はある程度、居住地によって考慮していただけるのでしょうか? もちろん、片道1時間半程度は通勤の範囲と考えております」
POINT |
支店や営業所が多い会社の場合、勤務地が複数挙げられており、中には「ここになったら通えない」と不安に思うことも。配属地を聞くのではなく、勤務地を居住地に合わせて考慮してくれるかどうかを質問してみよう。 |
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お礼とあいさつ |
★「お忙しいところ、ありがとうございました。失礼ですがお名前をうかがってもよろしいですか?」
▲ 「○○です」
★ 「○○様ですね。早速、履歴書を送付いたしますので、よろしくお願いします。失礼いたします」
POINT |
問い合わせに応じてくれたことについてのお礼を述べたい。「お忙しいところ」などのクッション言葉を添えると丁寧な感じになる。また、応募条件などに関して例外を認めてもらった場合は特に、後のトラブル防止のためにも必ず回答者の名前を尋ねておくのも基本だ。 |
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●面接のアポを入れるとき |
応募の意思を示す |
★「○○と申します。『とらばーゆ』の求人広告を拝見し、御社で募集している営業事務職に応募したくお電話いたしました」
▲ 「応募ありがとうございます。では、○○さんの職歴を簡単に教えてもらえますか?」
★ 「はい。わたくしは、今24歳で大学卒業後、ソフト開発会社の営業部で2年間、営業職の補佐と受注事務を担当してきました。応募条件の「パソコンができること」については、以前の会社でWordとExcelを使っていました。履歴書と職務経歴書を用意しましたので、ぜひ面接をしていただきたいのですが…」
POINT |
電話での短時間の自己PRは、あらかじめ話すことをまとめておきたい。ただ何年会社に勤めたというのではなく、簡単でいいから具体的にどんな仕事をしてきたかを伝えよう。 |
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面接日時の打ち合わせ |
▲「では、来週の水曜日の午後2時、あるいは木曜日の午後2時、どちらか都合のいい日に来ていただけますか?」 |
都合が合うとき |
★「はい。それでは、水曜日の午後2時でお願いします」
▲「わかりました。では、当日は応募書類を持ってお越しください」 |
都合が合わないとき |
★「申し訳ありませんが、その時間は両日ともに都合がつきません。勝手なお願いで恐縮なのですが、時間帯をずらしていただくか別の曜日にしていただけないでしょうか?」
▲「では、今週の金曜日の午後4時はいかがですか?」
★「金曜日の午後4時ですね。大丈夫です。ありがとうございました」
POINT |
指定された面接日に行けない場合、ただ「都合が悪い」と言うのではなく、いつなら大丈夫なのか、都合のよい曜日と時間を提案したほうがいい。とはいえ、相手にも都合があるので、「○月○日○時にお願いします」と、あまりに限定した表現はやめよう。 |
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日時・場所の確認 |
★「求人広告の地図にある、本社別館の面接会場に、○月○日○曜日の午後○時におうかがいいたします。どなたをお訪ねすれば、よろしいでしょうか?」
▲「面接に来た旨を、受付で言ってくれればわかります」
★「かしこまりました。失礼ですが、お名前を聞かせていただけますか?」
▲「人事部の○○です」
★「人事部の○○様ですね。お忙しいところご調整いただきありがとうございました。よろしくお願いいたします」
POINT |
日時と時間は必ず復唱すること。アポ入れに対応した担当者の名前、また誰を訪ねるかも確認しておく。面接日を変更してもらった場合はお礼も忘れずに。 |
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