女のマネー講座:社会人6年目、貯金30万円
vol.10 年収500万円。社会人6年目にもなるのに、貯金はたったの30万円…
放射線検査技師/正社員/H・Wさん(27歳)
profile 大学卒業後、現在の病院に新卒で採用される。給料はしっかりともらっているが、貯金がほとんどできないのが悩み。東京23区内で彼と二人暮らしをしている。
収入があるのだから、強制的に貯金を!さらに月々1万円の積み立て投信もできるでしょう
Hさん:「もう5年も働いているのに、一向に貯金が貯まらないんです」
溝渕先生:「ボーナスはどうしていますか?」
Hさん:「年1回の海外旅行と3回ほどの国内旅行に使っています。節約はしているはずなのに…」
溝渕先生:「Hさんは収入もきちんともらっているので、例えば、国内旅行の回数を減らして、ボーナスを全部使わなければ貯金できます。貯金を始めるには、目標金額を決めるとよいので、Hさんは6カ月生活するのに必要な最低限の金額、100万円貯めることを目標にしましょう」
Hさん:「100万円!? 貯められるものなんですか?」
溝渕先生:「Hさんは貯められます。二人暮らしを始めたので、家賃3万円分が浮いていますね。だから最低でも月々3万円は貯金できるし、ボーナスが入れば10万円は貯金できるはず。 貯金用銀行口座を作ってはどうですか?」
Hさん:「3万円ですか…できるかなぁ」
溝渕先生:「数字の目標だけでなく、“マンション購入のため“などと、目標を決めると貯められますよ。27歳の今はピンとこないかもしれませんが、数年すると、この先の人生(結婚、マイホームの購入など)が見えてくるでしょう。そうすると、まとまったお金が必要だということに気付きますよ。ただ、貯めるだけではまとまったお金をつくることができません。だから投資をすべきなんです。まだ将来設計はできないのだから、とりあえずは月々1万円からの積み立て投信(※)を始めておくとよいでしょう」
Hさん:「私の年齢だと、投資するのが普通ですか?」
溝渕先生:「27歳だと、そろそろ投資をやり始める人も出てくるころですね。Hさんは、月々1万円の積み立て投信と、2万円の貯金に、ボーナス時は、10万円の貯金ができそうです」
◆結論1 :
浮いた家賃の3万円分は使わずに、強制的に貯金へ!
十分暮らしていけるだけのお給料があるのに、貯金ができないとなると、強制的に貯金するしかないですね。Hさんの場合、一人暮らしをしていたときに比べ、家賃の3万円分の負担がなくなっています。こういった浮いたお金こそ使わずに、貯金にまわすとよいでしょう。はじめからないものとして考えられるお金という点が、ポイントです。
◆結論2:
貯金だけでなく、月々1万円の投資信託も検討しましょう
Hさんは年収が約500万円と、専門性を活かしていいお給料をもらっています。そのため、貯金だけでなく、お金をふやすことも考えていいでしょう。はじめから大金を投じる必要はありませんし、マイホームの購入など大きなお金を必要としているわけでもないので、今は、月々1万円からできる積み立て投資信託がちょうどいいでしょう。