【職種図鑑】医療ソーシャルワーカー(MSW)・精神保健福祉士(PSW)
保健・医療機関で、患者や家族の抱える問題を解決し、サポートする専門家
仕事内容
医療ソーシャルワーカーは、保健・医療機関で、患者やその家族のかかえる経済的・心理的・社会的問題に関する相談を聞き、解決するために援助し、社会復帰を促進する仕事です。カウンセラーや介護福祉士、ケアマネジャーと連携して仕事を進めます。精神保健福祉士は、精神上の障害がある人やその家族から相談を受けて、社会復帰のためのアドバイスや指導を行い、さまざまなサポートをします。医療ソーシャルワーカーの主な勤務先は、病院の福祉相談室や保健所、介護老人保健施設など。精神保健福祉士の勤務先は、老人ホームや知的障害者施設のほか、在宅介護支援センター、地域生活センターなどの福祉サービス機関など。病院、保健所などの医療機関や社会福祉養成機関で講師をする人もいます。雇用形態はどちらも正社員のほか、契約社員、派遣スタッフなどさまざま。最近は、地域の保健所と病院の外来とのネットワークを強化するような仕事も増加しており、医療と福祉をつなぐ専門職としてニーズが高まっています。
必要なスキルは?
医療ソーシャルワーカーになるために必須の資格はありませんが、社会福祉士や精神保健福祉士の資格が必要であるケースがあります。未経験の場合には、まず医療機関や福祉施設で経験を積んでスキルを磨き、ステップアップすることをおすすめします。精神保健福祉士になるためには大学や養成機関を経て、精神保健福祉士の国家試験に合格しなければなりません。社会福祉、老人福祉、心理学や法学など、幅広い知識があると仕事をする上で役立ちます。スキルとしては、患者の社会復帰までのプランを構築するプランニング力や、相談に応じるためのコミュニケーション能力のほか、コンサルティング力やカウンセリング力、組織をまとめるためのリーダーシップなどが必要です。
活かせる経験やスキル
・社会福祉士や精神保健福祉士の国家資格(医療ソーシャルワーカー)
・精神保健福祉士の国家資格
・社会福祉、老人福祉、心理学や法学などの知識
・プランニング力
・コミュニケーション能力
・コンサルティング力・カウンセリング力
・リーダーシップ
転職お役立ちデータ
●転職難易度…★★★☆☆
●平均給与…19.0万円
●求人募集の未経験OK比率…44.4%
●活躍できる業種
1位……医療(その他) 77.8%
2位……福祉関連 16.7%
3位……幼稚園・保育園 5.5%
身に付くこと、キャリアステップ
ソーシャルワークに必要な社会福祉の専門知識や技術が身に付きます。ソーシャルワークの基本は相手との面接です。実務経験を積むうちに、相手の話をよく聞くことで、相手を理解できるようになり、柔軟なコミュニケーション能力が身に付くでしょう。また、相手とじっくり向き合うことで、深い信頼関係が築けるようになります。近年、ハローワークや教育機関、企業でストレス対策に精神保健福祉士が活用されることも多くなっており、ますます職域が広がっている仕事。経験を積み、専門性を高めれば、スペシャリストとして長く活躍できるでしょう。
この仕事に就く人のナマ声!
・スキルが身に付いて上司や先輩に認めてもらえた。(29歳/神奈川県)
・かなり忍耐力がいる仕事。仕事以外でもそれが生かされている。(28歳/岐阜県)
・人の話を聞く仕事なので、何人もの人の話を聞くと精神的に疲れる。(28歳/岐阜県)