結婚、出産…その時、先輩はどうした?
~特別企画・ライフステージと働き方座談会~
多くのU29女子たちが気になっている「結婚&出産後の働き方」。人生の節目といえるこれらのライフイベントを先輩たちはどのように迎え、決断したのでしょうか。パートナーや職場の理解、そして気になる経済面にも切り込んでみました!
左上から時計回りに、
元気さん:30歳/子ども1歳2ヵ月/結婚後継続、育休中で復職予定
のんびりさん:37歳/子ども6歳/結婚後継続、出産で一度退社後復職。今年からフリーに
ちゃきちゃきさん:32歳/子ども2歳/結婚を機にパートから派遣社員に。育休後復職
しっかりさん:31歳/子どもなし/結婚後転職
キッチリさん:31歳/子ども1歳7ヵ月/結婚後転職、育休後復職
ふんわりさん:32歳/子ども1歳11ヵ月/結婚後退職、現在は在宅で仕事を請け負う
結婚で、働き方は変わる? パートナーとはどう話した?
―まずはみなさん、結婚後に働き方って変えました? パートナーに「辞めて欲しい」など言われましたか?
のんびりさん:私は変えなかったですね。夫も辞めてとは一言も言わなかったですし、むしろ働くのが当たり前というか。
元気さん:私も結婚では変えなかったですし、むしろ当時は仕事が忙しくて。帰りが明け方なんてこともあったな〜。
ふんわりさん:私は退職しました。主人が多忙な上、転勤の可能性もある職だったので、家事の分担が難しいなと思って…。でも結婚で辞めても結局ヒマだという事に気づいて(笑)。半年ぐらいでアルバイトを始めました。
―キッチリさんとしっかりさんは、結婚をきっかけに転職されたんですよね?
キッチリさん:そうなんですけど、結婚が理由というよりもずっと転職したかったんです。それで結婚をいい口実にして、希望の業界に転職しました。
しっかりさん:私もです。”結婚”って辞める良いタイミングなんですよね。私の前職場にはまだ古い考えのオジサマがいて「家庭に入るの?」なんて言われたりして、引き止められなかった(笑)。でも夫はずっと辞めたがっていたのを知っていたので「やりたいことがあるならやったら?」と言ってくれました。
―ちゃきちゃきさんの場合、結婚を機にパートから派遣社員になったというのは、どういう事情なんですか?
ちゃきちゃきさん:結婚するとき夫が無職の状態で(笑)。それで2人で暮らしていくのに私がパートじゃイカンだろう!ってことで、同じ業界で規模の大きな会社に派遣で入りました。
出産後の働き方、家族や会社に理解してもらえるの?
―みなさん結婚ではほぼ働き方は変わらないとのことですが、出産後はいかがですか?
キッチリさん:私は産後3ヵ月で在宅復職したんですけど、家で仕事するのってやっぱり大変で……。
―どうして在宅で復職したんですか?
キッチリさん:なるべく早く復職したかったのですが、年度の途中だったので保育園に預けられなかったんです。でも自宅だと子どもが寝ているときしか集中できなくて、仕事ができたのは1日あたり1〜2時間が限度でしたね。
ちゃきちゃきさん:私の場合、フルタイムじゃないと認可保育園に入れないから、そのために派遣社員から契約社員になりました。
―産後でさらに忙しくなったんですね。
ちゃきちゃきさん:出産でキャリアを諦めたくなかったんですよ。幸いママも多い職場なので理解もあって。
元気さん:私ももうすぐ復職する予定なんですけど、先輩ママに聞いたら時短で復職しても結局仕事量は減らないので、持ち帰らざるを得ないらしくって。それなのにお給料はしっかり引かれてしまうのでやるせない……。
キッチリさん:私も最初は時短だったんですけど、途中で会社がフレックスタイム制を導入したんです。おかげで今はフルタイム扱いになりました!
元気さん:フレックスいいなぁ〜。
―のんびりさんは一度退職して、再就職されたんですよね。
のんびりさん:つわりがひどかったので、やや感情的に退職してしまったんですね。古い社風の会社だったので「子どものためにもそれがいい」という雰囲気で。産後1年ぐらいで復職を考えたときは主人も「ぜひ働いて欲しい」と切望していたので、復職自体はスムーズでした。ただ実際復職して残業などが増えると、近所に住む姑が「もっと近くで残業のない仕事はないの?」とやきもきしていたらしいです。
―ふんわりさんは、これから働く予定はありますか?
ふんわりさん:できるだけ子どもと過ごしたいという気持ちは変わらないのですが、ずっと2人だと煮詰まることもあって……。子どもにとっても他者との関わりが必要かなと思っていたところに、一時保育に受かって。なので来年度から週3回で仕事を始める予定です。
―しっかりさんはまだお子様はいらっしゃいませんが、出産しても働く予定ですか?
しっかりさん:そうですね。結婚後に転職した会社はママも多くて、みなさん時短せずに働いているので私もそうする予定です。
結婚、出産を経験してお金の使い方も変わる ?
―ところで独身のときと結婚してからで、金銭感覚は変わりましたか?
キッチリさん:子どもができるまではダブルインカムで楽しかったですね。優雅に外食して、旅行して……。
のんびりさん:ああ、私も旅行しましたね〜。
しっかりさん:私も今、けっこう旅行しています。
元気さん:今のうちにヨーロッパとか遠くに行っておいたほうがいいですよ(笑)。私は結婚してはじめて保険について相談に行きました。そこで、生涯にかかるお金をシミュレーションしてもらって、「こんなにかかるの!?」と驚きました。
ふんわりさん:私は自分がほとんど稼がなくなったので、家計簿をつけるようになりました。
ちゃきちゃきさん:偉い! 私の場合は妊娠したのが予定外だったから、お金がなくて大変なことになっちゃって。そこから考え方を変えた、というか変えざるを得なかった。
のんびりさん:私は子どもが生まれてからは、高い服を買わなくなりました。そこにお金をかけたいと思わなくなったというか。
キッチリさん:お金もだけど、買いに行く時間もない(笑)。子どもが生まれてからは贅沢しなくなったけど、そのわりには貯まらないな〜と。やっぱり子育てはお金がかかりますね、そういう意味でも仕事は辞められない。
のんびりさん:家に働き手が2人いるということは、万が一のことを考えたときにも安心感がありますよね。
先輩たちは3年後、5年後、どういうふうに働いていく?
―とは言え、お仕事を続けているのは経済的な理由だけじゃないですよね。
キッチリさん:もちろん! 私は両親も共働きで現役ですし、仕事はずっと続けたいです。
ちゃきちゃきさん:私も出産を経て、改めて仕事が好きだっていうことに気づいたんですね。仕事をすることで自分も成長できるし、子どもにも働く姿を見せたいと思ってて。
ふんわりさん:私は逆に子どもが生まれたときに、これからは家族を軸にして生きていきたいと思うようになって。その中で自分もハッピーにいられるためにお仕事もしていけたらなと。
元気さん:私は復職目前で迷いが出てきちゃって…。
のんびりさん:離れるのがつらい?
元気さん:そうですね。行ったら楽しいんでしょうけど……。
のんびりさん:実は私、もうすぐフリーランスになるんです。色々あって今は子どもとの時間を増やしたいなと思って。元々キャリア志向ではなかったんですが、フリーになるのは正直不安です。
キッチリさん:でもフリーで働けるのは今までの実績があるからですよね。私も今の会社で成果を出して、ゆくゆくはフリーでも働ける土台を作りたいなって。
しっかりさん:私はずっと保育士になりたいという目標があって。最初の会社は異業種だったんですけど、今働いている会社は幼児教育業界なんです。なので2〜3年計画で資格を取りたいなと思っています。
元気さん:それを見越して転職したんですね、計画的!
これからライフイベントを迎えるU29女子へ、先輩たちのメッセージ
―みなさんの経験をもとにU29女子たちへアドバイスをお願いしたいのですが、ぶっちゃけどんなパートナーを選べばいいですか?
のんびりさん:専業主婦になりたいならしっかりした収入のある人、仕事を続けたいならそれを理解してくれる人かな。
キッチリさん:仕事への価値観は同じ方がいいですよね。私も付き合っているときにそれを確認しました。
元気さん:どちらにしても自分の考えを押し付けない人がいいですよね。
―他に結婚前に見極めるべきポイントはありますか?家事ができるとか……。
キッチリさん:私、結婚する前に彼に一人暮らしさせましたよ(笑)。
元気さん:私も!それまで何もしなかった彼が自炊するようになったし、結婚前の一人暮らし経験はさせたほうがいい。
―みなさん、すごいですね! 出産に関してはどうですか? “マタハラ”とか”保活”とか、不安になるトピックも見かけますが。
のんびりさん:今ってそういうネガティブな情報があふれてますよね。でもそれにあまり惑わされる必要はないのかなって思います。
ちゃきちゃきさん:絶対ないとは断言できないけど、世の中そんなにいじわるな人ばかりじゃないですよ。自分がポジティブでいれば、そういう声も気にならないと思います。
キッチリさん:子どもが病気になったりするのは当たり前のこと。そういうときは夫も巻き込んで交代で休んだりすれば、なんとかなるものです。
元気さん:U29女子世代だと、急に休むママたちのフォローをしなくちゃいけない立場だったりしますよね。でも明日は我が身と思って、そういう人たちをよく観察しておくのがいいかも。どうするといいとか、逆に反感を買うとか(笑)。
しっかりさん:私はこれからですが、妊娠前にママも働きやすい職場に転職したのは良かったと思っています。
キッチリさん:私も結婚することで自分の目標に近づけたし、単純にひとりで暮らしていたときよりも断然楽しい!U29女子の皆さんもそんなに怖がらないで、来るべきライフイベントを楽しみにしてほしいなと思います。
仕事や育児に忙しい日々を送りながらも、充実した表情の先輩たち。選んだ道はそれぞれでも、共通しているのはライフイベントを通じてしなやかに変革し、人生を楽しんでいること。将来への悩みは尽きないけど、私たちU29女子たちも「ライフイベントは人生を豊かにするチャンス」ととらえて、来たるべき日に備えたいですね。