金利が低い今、少しでもお金を増やすには?初心者向け プチ投資の始め方

2013年12月20日

毎月、給与から天引きでコツコツと貯めた大切なお金。定期預金に預けても、利子はちょっとしか増えません。では、お金を上手に増やす方法はない!? そこで、お金のプロである、ファイナンシャル・プランナーにお金の上手な増やし方について聞きました!

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溝渕麻理さん
大学卒業後、銀行を経て、人材派遣カウンセラー、人事総務部マネージャーを経験の後、2003年から100ten.schoolに参画。ファイナンシャル・プランナー【CFP(R)】、キャリアカウンセラーの資格を持つお金とキャリアのプロ。

10万円貯まったら、これを機会に投資を

定期に預けても少ししか増えない――。少しリスクはあっても、お金を攻めの姿勢で増やしたいという人に今、オススメなのが株投資。「今はアベノミクスやオリンピックの影響で、株価は上昇傾向にあります」と話すファイナンシャル・プランナーの溝渕さん。株投資は一度、大損をしてしまうと、二度とチャレンジしたくなくなってしまいます。でも、景気が上向きの今なら、比較的チャレンジしやすいのだといいます。
例えば、日経平均株価に連動している投資信託に預けるとすると、
現在、14,088.19円(2013/10/25終値)。1年前の2012年10月には9055.20円(2012/10/25終値)。単純に1年前から、約90万円ほどの投資信託を持っていたとすると、90万円の株は、140万円くらいに増えて、なんと50万円以上の利益が出ることになります(手数料などを一切換算していない、単純計算)。つまり、預貯金で数百円単位の利息を地道に増やすよりも、もちろんリスクもありますが、その分大きく増やせる可能性も高くなるというわけです。

株初心者は、まずは身近な商品を扱う会社から

株取引で口座開設をするなら、ネットでの株取引で始めるのが○。手数料も少ない分、儲けが出た場合に手元に利益がたくさん残るというのがその理由です。でも、いきなり株を買うとなっても、どんな基準で選べばいいのかわからないという人が多いのではないでしょうか。「株を購入するときに、必ず事前にチェックしてほしいのが配当金が出るかどうかです」(溝渕さん)。
どんなに業績のいい企業だとしても、配当金を株主に分配しないところもあるというから注意が必要。株投資をする初心者は、配当金が出ていて、自分が行ったことのある店、気に入っているモノやサービスを扱っている会社、旬な出来事に関連する企業などの業績が伸びそうな会社を選ぶのがセオリーですが、投資したお金はもちろん元本保証ではなく、価格変動があるので、事前に勉強会に参加するなどして、しっかりと勉強してから始めましょう。また、NISAという制度が導入されるお陰で100万円までの投資なら、運用益や配当金に税金がかからないのでオススメです。

手間をかけないなら、保険や投信で積立を

株を始めるのなら、日経平均株価や為替の動きなど、経済情報をある程度、毎日チェックする必要があります。もし経済に興味が薄く、情報をチェックするのが面倒という人は投資信託や保険商品などで投資をするのがいいといいます。
「個別銘柄の株を購入する場合には、ニュースをチェックしたり、株式の動向を知っておかなければいけません。そうした情報をチェックするのが面倒な方に個別銘柄の株式投資はオススメできません」(溝渕さん)。
ちょっとでも自分に思い当たるところがあれば、株の専門家たちが運用してくれる投信や保険商品などを利用して、お金を増やす方法を考えましょう。「投信や保険商品は、長期で資産を増やすことが目的。放置していたら、知らないうちにお金が増えていたというのが理想的ですね」(溝渕さん)

今、話題の『NISA』って何?

2014年1月1日から始まる、投資に対する優遇制度『NISA』。100万円までなら、株や投資信託(投信)などで得た運用益や配当金に本来かかる税金を非課税にするという制度。
NISAの専用口座を開設すると、従来なら20%の税金がかかるところが、0%に。つまり、もし仮に投資で1万円の利益が出た場合、2000円は税金として引かれていたところが丸々1万円の利益を受け取ることができるというわけなんです。
ただし、投資をするからには元本割れがあるということを忘れないでください。投資した分、大きく増える可能性もあれば、減ってしまう可能性も。だから、投資をするときには、余剰金、つまり“なくても最悪困らないお金”で行うのが鉄則です。