【職種図鑑】薬剤師

2010年01月01日

病気やケガを治すために、薬を調合したり、研究をする仕事

【職種図鑑】薬剤師

仕事内容は?

薬剤師は医薬品に関するスペシャリストです。人々の病気やケガを治すために、薬を調合したり研究したりするのが仕事です。どの薬をどのようなタイミングで飲めばいいかを患者に説明する服薬指導も行います。例えば調剤薬局では、医師が出した処方せんをもとに薬を調合します。その際、医師が指示した薬がその患者にとって問題がないか、確認をする作業も行います。病院では、注射液や点滴の輸液から内服薬までさまざまな薬を管理し、各患者に合わせたものを用意するのが仕事です。ほかには製薬会社や健康食品、サプリメントの製造会社、研究所なども活躍の場。近年では、ドラッグストア内に調剤薬局での仕事も増えています。仕事には細かい作業がつきもの。薬剤師がいい加減な分量で配合をすれば、薬の副作用で患者の健康を奪うことにもつながります。細かい作業にも手を抜かない、几帳面で責任感のある人が向いているでしょう。また、薬学の知識を上手に人に伝えられるコミュニケーション能力も求められます。

必要なスキルは?

国家資格が必要です。国家資格を取るためには、大学の薬学部か薬科大学で6年間の薬剤師養成課程を修了していることが条件となります。大学では有機化学や生物化学、薬剤学、疫病学から実習まで、薬学に関する幅広い知識や技術を身につけます。薬剤師の仕事は、調剤を一歩間違えれば命に関わることも。処方せん通りに正しく調剤することができる注意力が求められます。薬局では次から次へと異なる調剤をしなければなりません。集中力を持続し、頭を働かせながら仕事をすることが必要です。また、薬剤師になってからも継続して勉強するような向上心がある人が向いているでしょう。患者の管理や調剤した薬のデータをパソコンで管理する薬局も多く、基本的な知識があると仕事でも活かせます。

活かせる経験やスキル

・薬剤師資格(国家資格)
・薬剤師としての実務経験
・注意力や集中力
・患者に薬の服用や効用を説明できるコミュニケーション能力
・薬学に関して常に勉強する向上心
・パソコンの基本スキル

転職お役立ちデータ

●転職難易度 … ★★★★☆
●平均給与 … 32.1万円
●求人募集の未経験OK比率 … 34.2%
●活躍の場
・1位 … 医療(その他) 44.9%
・2位 … 小売(医薬品) 36.8%
・3位 … 小売(医療) 3.9%
※2012/4/1-2013/3/31間のとらばーゆ掲載原稿より集計

身に付くこと、キャリアステップ

薬学に関する幅広い知識や技術が身につきます。ステップアップを目指す人は、薬剤師の責任者である管理薬剤師の資格取得を目指すのがおすすめです。また、子育てなどでキャリアをストップしたとしても、研修を受けて復職する道もあります。調剤薬局や病院などは全国にありますから、居住地が変わったとしても転職しやすいでしょう。歳を重ねると、だんだん具合が悪い箇所が自分にも出てきて、お年寄りの気持ちがわかるようになります。この仕事は積み重ねた経験と年齢が活かせます。命の最前線である医療の現場では、この安心感が何よりも大切です。

この仕事に就く人のナマ声!

・5時までの就労時間で早く帰れる。(37歳/兵庫県)
・資格があるため比較的自分の好きな形態で働ける。(37歳/埼玉県)
・薬だけでなく、保険や治療法など様々な知識が身につく。(27歳/富山県)
・自分ひとりの判断を迫られることがあり、対応力が鍛えられる。(26歳/石川県)
・一日中立ちっぱなしなので、腰痛もちになった。(27歳/大阪府)
・薬品という責任の重いものを扱うにも関わらず、患者さんを待たせてはいけないという焦りからミスを起こしかねない不安が常にある。(27歳/埼玉県)
※2012年3月マクロミル調べ。全国の20-39歳の有職者女性890人を対象に調査

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