【職種図鑑】パタンナー
デザイナーが描いたデザイン画を立体的なパターンに起こす仕事
仕事内容は?
洋服を作る際に、ファッションデザイナーが描いた平面のデザイン画をもとに、立体的な形で洋服の型紙(パターン)を起こし、サンプルを制作するのがパタンナーの仕事です。着心地やシルエットを考えて作成しなければならず、少しのズレで着心地が変わってきてしまうので高度な技術と知識が求められます。ときには何もない状態から型紙を作ったり、製造の過程で裁断や縫製を行う際に指示を出すこともあります。デザイナーのイメージを実際の形にするのはパタンナーなので、最終的な製品の良し悪しはパタンナーの技術で決まると言っても過言ではありません。最近はアパレルCAD(製図ソフト)を使って作業を行うことが多く、基本操作ができるといいでしょう。活躍場所としてはアパレルメーカー、アパレル商社をはじめ、サンプル専門メーカー、ファッションデザイナー事務所、縫製工場など。ファッションやデザインに興味があることはもちろん、手先が器用な人、物づくりにこだわりを持つ職人気質の人に適性があるでしょう。
必要なスキルは?
必須ではありませんが、日本ファッション教育振興協会主催のパターンメイキング技術検定の資格を持っていると仕事に活かせるでしょう。また、デザインから服の生産に至るまでの工程を学んでおく必要があります。最近はCADを使ってパターンを起こすことも多く、CADソフトの操作スキルを身に付けていると転職に有利です。デザイナーや生産管理部門などさまざまな人と関わる仕事なので、コミュニケーション能力が高い人が向いているでしょう。また、コツコツと正確に形を作っていくことが好きな人、黙々と作業をするのが好きな人に適性があります。素材や縫製に関する幅広い知識が求められるので、それらを常に吸収していこうとする姿勢も必要です。
活かせる経験やスキル
・日本ファッション教育振興協会主催のパターンメイキング技術検定の資格
・アパレル・ファッションの知識
・CADソフトの操作スキル
・コミュニケーション能力
・素材や縫製に関する幅広い知識
・正確性
転職お役立ちデータ
●転職難易度 … ★★★★☆
●平均給与 … 21.9万円
●求人募集の未経験OK比率 … 21.5%
●活躍の場
1位 … 繊維 18.3%
2位 … 衣料 16.1%
3位 … 服飾雑貨 11.8%
※2012/4/1-2013/3/31間のとらばーゆ掲載原稿より集計
身に付くこと、キャリアステップ
型紙(パターン)製作の知識と技術、CADソフトの操作技術が身に付きます。また、型紙だけでなくファッション・アパレル全般の知識や、納期がある仕事なので進捗管理能力も身に付くでしょう。ファッション業界では流行に敏感でいることが必須。就業前に店舗でどんなコーディネートがディスプレイされているか、お客さまがどんな商品に興味を持っているかという現場を実際に見るクセをつけておくと役立ちます。パタンナーは専門技術や知識が必要なため、アシスタントからスタートして実務経験を積み、一人前になっていくケースがほとんどです。日本国内でデザインされたものを中国や東南アジアの工場で製品化するということも多いので、勤務地が海外になることも。
この仕事に就く人のナマ声!
・外注の仕事をしているので、多くの会社の仕事に携われる。(36歳/東京都)
・時間に融通のきく働き方。(38歳/東京都)
・日々の仕事内容に満足しています。(31歳/大阪府)
・仕事のスピードを重視されることが多く、時間がなく突っ込んだ仕事ができないときがつらい。(36歳/東京都)
※2012年3月マクロミル調べ。全国の20-39歳の有職者女性890人を対象に調査