仕事に対するモヤモヤを解消する新ルール! 感情を整理し自分をコントロールできる女性に
仕事もプライベートも悩みが尽きないU29女子。「仕事をしていても、ため息ばかりついてしまう…」「この仕事は自分に向いていないのかも」と、モヤモヤしてしまうこともありますよね。そんな時に役立つ感情整理の方法を「伸びている女性がやっている感情整理の新ルール」の著者・関下昌代さんに伺いました。
あなたのモヤモヤを見つける方法!/U29女子のモヤモヤの原因とは?
「モヤモヤとした気持ちはあるけど、何にモヤモヤしてしまっているのかわからない…」という人も多いのではないでしょうか?そんなとき、どのようにモヤモヤの原因を見つければよいのでしょう。
「問題を感情的に処理しようとすると、状況は良くないほうに向かいます。トラブルを抱えることがあったらまず感情を白紙に戻しましょう。『最初のきっかけはなんだったっけ』と原因を紐解いていくと『これがあったからこの感情が湧いてこんなことを言ってしまった』という繋がりが見えてきます。原因を振り返ることができれば、解決へ近づくことができますよ」
また、仕事に対して「なんだか楽しくない、充実してない」と感じてしまう理由にはどのようなものが多いのでしょうか?
モヤモヤの原因その1:環境に変化がない
「モヤモヤしてしまう原因として多いのは”うんざりしてしまう環境にいること”です。慣れや繰り返しが、”つまらない”、”楽しくない”という感情に結びついていると思います」
モヤモヤの原因その2:自己嫌悪に陥ってしまう
「例えば、仕事のできる後輩がいたりすると、後輩へのコンプレックスと自分のプライドとのせめぎ合いの中で『私はこの職場で必要とされていないのではないか』という思考になってしまいがち。このような”嫉妬による自己嫌悪”も、モヤモヤしてしまう原因の一つといえます」
モヤモヤの原因その3:劣等感を人のせいにしてしまう
「他に挙げられるのは、ネガティブな感情を”他人のせい”にしてしまうことです。例えば、友人から給料や休暇の話を聞いてしまうと、自分と比較してしまいますよね。そういった際に生まれる劣等感を『会社が悪いんだ』『上司に恵まれなかった』と、人のせいにしてしまうことが充実感を損なう原因になっています」
感情を整理するための3つの方法
1.気持ちを外へ発信する
慣れや繰り返しによる「うんざり」といった感情を整理するには、どうすればよいでしょうか?
「外に向けて自分の状況や気持ちを発信していくことが大事です。『毎日同じ仕事でもいいや』『お給料も貰えているし』と、モヤモヤした気持ちを押えこんでしまう人がいますが、気持ちは口に出してみないと誰にもわかってもらえません。
人に相談することで、自分がモヤモヤしている原因に気付くことがあります。
例えば上司に『別の仕事をしてみたい』と伝えてみることで、新しい仕事を回してもらえたりと、状況が好転することもあります」
2.感情を落ち着かせ、優先順位をつける
嫉妬からくる「自己嫌悪」や「劣等感を他人のせいにしてしまうこと」によるモヤモヤは、どのように感情を整理したらよいでしょうか?
「ネガティブな感情を無理に押さえつける必要はありません。そういう時は、ネガティブな気持ちも今の自分だと受け入れて、まずは落ち着くことが大事です。例えば友人と比較し、『私の会社が悪いんだ!』とモヤモヤしてしまうのであれば、『待遇をよくするために何をすればいいのだろう』『もっとよい条件の会社への転職を考えてみよう』といった、優先順位をつけ『今考えるべきことは何か』を明確にしましょう。
また、できる後輩が入社してきた時など、環境の変化によって生まれたモヤモヤには、『変化は当たり前なのだから、そのために今何をすればいいのか』と考えることで、感情を整理しましょう。人は誰しも安定したいと思っていますが、上司が変わったり、新しい人が入ってきたりと、職場環境は常に変化していくもの。一生同じ環境に身を置くことはありません。そのため、例えば『後輩は仕事ができるけど、それなら自分にしかできないことは何だろう』というように、変化を吸収し、自分の成長に繋げようと意識することが大事です」
3.見返りは求めず、感謝を忘れない
感情を整理するために、常に持っているといい心構えなどはありますか?
「何かいいことをしたときに『向こうから何もお返しがないわ』と思ったりしないこと。自分に直接返ってこなくても、まわりまわって誰かに繋がっていけばいいという心構えが大事です。そうすることで、感情に振り回されずコントロールできるようになります。自分が手渡したものが別の人へバトンを渡すように回っていくイメージです。だけど、自分がしてもらったことへの感謝の気持ちは忘れてはいけません。自分が見返りを求めないのと相手に感謝をしないというのは全くの別物です」
モヤモヤしてしまっているU29女子へアドバイス
「人は、上に伸びることだけがすべてではありません。落ち込んだときはとことん落ち込んでいいんです。その時はきっとあなたにとっての「根」を張る時間。そこで気持ちをしっかり整理し、再び歩き出そうとした時にそのしっかりした足場をいかして次の目標へ自分を伸ばしていけばいいのです。
モヤモヤという言葉にしてしまうとネガティブなイメージになりますが、それはあなたが次のステップへと向かういい兆候。そのモヤモヤを正面からしっかり捉え、未来のステージに一歩進むために活かしていきましょう」
(著者プロフィール)
関下昌代(せきした まさよ)
熊本市生まれ。熊本県立第一高校卒業後、住友信託銀行へ。以後、派遣・契約社員でテレビ熊本受付、熊本県庁秘書課など勤務。1989年シティバンクへ転職。クレジットカード部門・銀行法人部門を経て、2001年人事部人材開発部アシスタント・バイスプレジデント。「ダイバーシティ(多様性)」の研修講師の経験がきっかけとなり、働きながら立教大学大学院入学。2009年異文化コミュニケーション学修士取得。2011年より神奈川大学非常勤講師。著書:「伸びている女性がやっている感情整理の新ルール(KADOKAWA)ブログ:「伸びる女!」になる秘密