【職種図鑑】歯科衛生士・歯科技工士

2010年01月01日

歯科医療をサポートする歯科衛生士。精巧な技術で支える歯科技工士

【職種図鑑】歯科衛生士・歯科技工士

仕事内容は?

歯科衛生士は歯科医師の指導のもと、診療補助や予防処置・保健指導を行い、歯科医療をサポートする仕事。患者の歯石・歯垢の除去や、正しい歯ブラシの使い方の指導のほか、器具などの準備・管理、また受付事務やカルテの整理なども行います。歯科衛生士になるには国家資格を取得する必要があります。歯科助手と混同されることが多いですが、歯科助手は資格が不要であり、歯石除去などの口腔ケアは一切できませんが、歯科衛生士は解剖学や病理学など、医学の基礎や口腔衛生学などの専門知識と技能を身につける必要があります。歯科技工士は、歯科医師の指示に基づき、歯科治療に必要な歯科技工物(義歯、つぎ歯、金冠、充てん物、歯列矯正装置など)の製作・修理・加工を行います。歯科技工士も国家資格が必要です。就業場所は、歯科衛生士は歯科医院、総合病院の歯科、地域の保健センターや保健相談所、特別養護老人ホームなど。歯科技工士は歯科技工所や歯科診療所、歯科機材メーカーなどです。

必要なスキルは?

どちらも国家資格が必要な仕事です。歯科診療も歯科技工も細かい作業が多く、手先が器用なことが求められます。衛生士は歯科保健指導で歯磨きの方法や生活習慣の指導をしたり、セルフケアのカウンセリングを行うこともありますし、患者との信頼関係を築くためにもコミュニケーション能力が必要となります。また、歯科医師の補助を行ったり、歯科助手に指示を出したりするので、周りの状況を把握しながら的確な判断のもとに行動できることも重要です。技工士は、義歯、つぎ歯、金冠、充てん物、歯列矯正装置など、患者の状態に合った技工物を作るため、緻密で少しの狂いも許されない精度の高い技術が要求されます。細かい作業が好きな人、几帳面な人が向いている仕事といえるでしょう。

活かせる経験やスキル

・国家資格
・手先の器用さ
・コミュニケーション能力(衛生士は対患者、技工士は対歯科医師)
・状況に合わせて的確な判断をする力
・細かい作業が好きなことや几帳面な性格

転職お役立ちデータ

●転職難易度 … ★★☆☆☆
●平均給与 … 22.7万円
●求人募集の未経験OK比率 … 60.2%
●活躍の場
・1位 … 医療(歯科) 65.6%
・2位 … 医療(その他) 30.8%
・3位 … サービス 0.9%
※2012/4/1-2013/3/31間のとらばーゆ掲載原稿より集計

身に付くこと、キャリアステップ

衛生士、技工士ともに、実務経験を積むことで知識・技術が向上します。また、予防歯科、審美歯科という業務が増えており、ホワイトニングコーディネーターや審美学会歯科衛生認定士、インプラント専門歯科衛生士などの認定制度があります。衛生士はこうした認定を受けることにより、専門分野に特化した歯科医院への転職の際に有利になることも。技工士は実務経験を積み、実力をつければ独立して歯科技工所を開くことも可能です。また、現在、歯科医院自体は減少の方向ですが、これからの高齢社会を考えると衛生士、技工士ともに老人医療の分野でニーズが高まるでしょう。どちらも資格と技術が必要であり、ニーズが高いことから、ブランクがあっても復職できる可能性が高い仕事です。

この仕事に就く人のナマ声!

・長く働けば知識も増えるし、ずっと続けられる仕事だと思います。(29歳/東京都)
・診療時間が決まっているので、家庭と両立できます。(26歳/滋賀県)
・不況にかかわらず求人が途絶えることがない。(26歳/神奈川県)
・常にレベルアップが求められる。(29歳/東京都)
・患者のどんな世間話にも付き合わなければならない。(25歳/福岡県)
・医学は日進月歩のため、勉強が欠かせない。(35歳/千葉県)
※2012年3月マクロミル調べ。全国の20-39歳の有職者女性890人を対象に調査

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