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午後からもうひと頑張り!シチュエーション別「月~金ランチ」の選び方

午後も元気に仕事をするために、しっかりランチをとるのはとても大切!とわかってはいても、「忙しくて、仕事をしながらパンだけですませちゃう」という人も多いのでは?

毎日同じようにきちんとランチタイムを確保できればよいのですが、「今日は時間がなくてコンビニ!」という日もあれば「たまには同僚とゆったりおしゃれなカフェで!」という日もあるでしょう。そこで、どんなランチメニューを選ぶと午後の仕事の活力につながるのか、管理栄養士で料理研究家の松村和夏さんに教えていただきました。

 

いろいろな食材&調理法で食べるのが理想的

よく「疲れたときは○○を食べるとよい」など、ピンポイントで紹介されていることがありますが、たとえばたんぱく質の吸収にはビタミンが必要なように、栄養素はひとつではなく何種類かが組み合わさることで効果を発揮します。体によいからと一種類の食材ばかりとるのではなく、いろいろな食材を食べることで、栄養素が効率的に働いてくれるのです。

また、栄養素には「熱に弱い」「水に溶けやすい」「油と熱によって吸収率が高まる」など、さまざまな特徴があります。野菜でも、「炒めると栄養価が高まる」ものもあれば「生の方がよい」ものもあり、なんでも生のサラダで食べればよいというものではありません。

大切なのは、なるべく多くの食材をいろいろな調理方法でバランスよく食べて、栄養素を体にとり入れていくこと。丼ものやラーメン、うどんなどの単品よりは、サラダや副菜が付くようなメニューを選びましょう。
 

5色の食材をメニューにとり入れよう

栄養素をまんべんなくとり入れることは大切ですが、かといって食材ごとの栄養素を覚えるのは難しいもの。そこで、食材の色を目安に考えてみてください。

たとえば、にんじんやパプリカなど赤系の食材にはビタミンAやC、小松菜やほうれんそうなど緑系の食材にはビタミンCが豊富に含まれています。食材の色ごとに含まれている主な栄養素が違いますので、下記を参考にたくさんの色の食材をとり入れることを心掛けてみてください。

【食材の色ごとに含まれる栄養素例】

赤系/にんじん、トマト、パプリカなど
ビタミンAやC、リコピンなど

黄系/かぼちゃ、大豆、トウモロコシなど
ビタミンA、Cなど

緑系/小松菜、ほうれんそう、ブロッコリーなど
ビタミンCなど

白系/白米、うどんなど
炭水化物など

黒系/しいたけ、黒ごま、黒豆、焼き海苔など
ミネラルなど
 

こんなときにはこんなメニューを! 「月~金ランチ」のメニュー案

栄養素についてお話ししましたが、実際にはどんなメニューを選べばよいのか、平日のさまざまなシチュエーションに合わせて考えてみましたので、参考にしてみてください。

【月曜日】午後一からの大事な会議で力を発揮したい!
⇒ 焼き魚定食(野菜の煮物やサラダ、冷奴などの副菜とお味噌汁が付いているものが理想的)

カロリーが高い食事は眠くなってしまうので要注意!肉系よりも魚系のメニューがおすすめです。また肉より魚の脂の方が胃もたれしにくいので、食後すっきりした状態で会議に挑めます。大豆は脳の働きに効果的なので、冷奴などの副菜やお味噌汁、豆乳などを組み合わせるのもよいでしょう。

【火曜日】忙しくて今日はコンビニランチ……何を買ったらいい?
⇒ 幕の内弁当のようなおかずの品数が多いもの

コンビニランチでバランスよく栄養素をとるためにお惣菜を何種類も購入すると、意外と高くついてしまうので、幕の内弁当のように複数種類のおかずが入ったものを選ぶのがおすすめです。手軽に食べられるおにぎりを選ぶ場合は、サラダや肉や魚などのおかずも加えてください。ビタミンCは水や空気にさらすと抜けてしまうので、サラダは千切りなどになっていない、なるべく断面積が少ないものを選びましょう。

【水曜日】職場の仲間とおしゃれなカフェに!
⇒ 「サラダとパン」「サラダとパスタ」など、サラダ付きのメニューを

野菜に含まれる水溶性ビタミンは、体内に入っても余分な量はすぐに排出されてしまい、とりだめできないので、毎日しっかり摂取しないといけません。カフェなどお店で調理されるサラダなら、野菜の鮮度も期待できそうなので、しっかりビタミンをとっておきましょう。

【木曜日】週も半ばを過ぎてちょっとお疲れモード。食欲がないときは?
⇒ 中華や韓国料理などの辛いものを。季節のくだものや酢の物もプラスして

疲れて食欲不振のときには、香辛料や薬味のきいた中華料理や韓国料理がおすすめ。食欲が刺激されて食事がすすみます。また、柑橘系のくだものやお酢には疲れに効果のあるクエン酸が含まれています。とくに旬のくだものにはビタミンCが豊富なので、スーパーやコンビニなどで売っているカットフルーツなどでとるとよいでしょう。

【金曜日】もうひと頑張りしたいけど、夜は飲み会だからランチのカロリーは抑えたい……
⇒ 和食の定食(サバの味噌煮などの煮魚や焼き魚、そば、刺身など)

飲み会のメニューはどうしてもカロリーが高くなりがち。そこでお昼は和食メニューでカロリーを抑えておきましょう。ただし和食はカロリーが少ないけれど塩分は多め。逆に洋食はカロリー高めで塩分少なめです。夜のメニューも考慮して、一日でバランスよく食事ができるよう意識して選んでみてください。

 

忙しいと、ついついおろそかになりがちなランチですが、元気に活動するために、何を食べるかはとても重要です。ポイントはいろいろな食材&調理法でしっかり栄養素をとること。難しく考えず、さまざまな色の食材を意識してとり入れることで、栄養バランスのとれたランチを。午後のパフォーマンスに差がつきますよ。

 

記事監修:松村和夏
料理研究家。管理栄養士。広尾料理倶楽部主宰。女子栄養大学 臨床栄養医学研究室にて生活習慣病の研究に携わり、管理栄養士免許・調理師免許・食生活アドバイザー等、食に関する資格を取得。その後、料理教室講師や料理研究家として活動。2011年にオープンした料理教室「広尾料理倶楽部」は、モデルやタレントなど数多くの芸能人がこぞって通う超人気料理教室。

※この記事は2017年12月時点での情報です。

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