U29(ユニーク) 女子プロジェクト

「この仕事、向いてないかも…」落ち込み対処法【働く女子お悩み相談】

20代から30代の働く女性は仕事やキャリア、そして恋愛、今後の人生プランなどいろいろと考えることも多いハズ。そんな悩みを抱えるとらばーゆ読者にキャリアカウンセラーの水野順子さんがアドバイス。リアルなお悩み相談に解決の糸口を見つけます。

今回の相談者
【今回の相談者】
石川葵さん(28歳/仮名)

新卒で広告代理店に入社し、地方事業所で法人、リテール営業を担当。2年前に東京の法人営業部署に配属され通販サイトの営業および、戦略設計なども任されている。未婚。

仕事でミスをすると「向いていない病」が出てしまう…

水野さん:職務経歴を見ると営業畑でバリバリやってこられた印象ですね。2年前からは東京配属となってポジションも上がったのでは?

石川さん:25歳の時に、地方でリーダー職になるか東京で法人営業を行うか選択でき、どっちも興味があったのですが、たまたまポストが空いていた法人営業を選択することにしました。

水野さん:現在はどのようなお仕事を?

石川さん:通販サイトの広告営業に携わっており、お客さまの経営課題や組織課題にコミットしながら効果創出の分析をしています。「これをやらないといけない」ということはなく、新しいアイデアが求められる業務。現在は比較的自由度が高く、自分の責任でいろいろとやらせてもらっています。正解がないからこそ難しくもあり、楽しくもありますね。

水野さん:入社後、自分の希望するポジションに着実に進んでいるんですね。

石川さん:はい、その都度、やりたいことがやれる環境に進んでいます。

水野さん:とても順調そうに聞こえますが、どのような不満が?

石川さん:確かに順調ではあるんですが、ここ最近、今の仕事が向いていないから辞めようかなと考えてしまうことが多々あって…

水野さん:どんな時に「向いていない」と思うのでしょうか?

石川さん:私、細かいことがとても苦手で…。でも、今の業務は細かな作業や分析が必要とされるため、ミスが出がちなんです。そして、半年前から上司が変わり、以前の上司は褒めて伸ばすタイプの人でしたが、今の上司は叩いて伸ばすタイプ。今までやったことのないプレゼンやミーティングの進行役を任されたり、プロジェクトリーダーに抜擢されたりしますが、その分、詰められることも多い。

水野さん:石川さんに期待をかけているからこそ、ハッパをかけてくるわけですね。

石川さん:期待を受けているのはわかるのですが、ミスしたり、いろいろ言われたりすると「向いていない病」が出ちゃうんですよ。もともとはのんびり屋の性格なのに、こんなに背伸びしなくてもいいんじゃないかなって。

仕事の適性は自分よりも周りの人がわかるもの

水野さん:「向いていない病」が出たときはどうするんですか?

石川さん周りの人に相談して励ましてもらったり、転職サイトを見たり…

水野さん:でも、実際に転職活動はしていないんですよね。

石川さん:転職サイトを見ても、今のポジションや給与を考えると「今のほうがいいや」と思っちゃうんですよね。

水野さん:石川さんは「ミスをする」=「向いていない」につなげてしまうんでしょうね。お話を聞いていると実績は十分あり、力もあるのにどこか自信がなさげに見えます。

石川さん:きっとプライドが高いのかもしれません。「やれる」と言ってできないのが許せなくて「向いていない、適性じゃない」ことをアピールして逃げているというか。

水野さん:でも、結局は今の環境が良いとおっしゃっていますから「逃げ」ではありませんよ。きっと「向いていない」と言うことが石川さんにとってのストレス発散方法であって、辞めないための防護策なのでしょう。石川さんはこれをネガティブと捉えていますが、仕事を続けるため、つまり、ポジティブへのチューニングです。だから、悩むことはありません。ただ、心がけてほしいことはあります。

石川さん:なんでしょうか?

水野さん:適性は自分よりも周りの人のほうがわかっているものですから、他人の評価を素直に受け入れてください。最後にコンサルタントから言わせていただくと、現在のお仕事は石川さんにとても合っていると思いますよ。

石川さん:自信が出てきました! 明日からまた頑張ります!

水野
■プロフィール
水野順子
株式会社キャリアコレクション代表取締役。キャリアカウンセラー、ビジネスメンタルトレーナー。女性とキャリア研究所主宰。女性のライフプランとキャリア支援を得意とし、これまで2万人以上、6万人以上の講演・研修を行っている。著書に『責めない しがみつかない 投げ出さない』。

オフィシャルサイト http://www.mizunojunko.com

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