Q1.長く働き続けるためには、どんな能力や知識、スキルが必要になる?

企業の定年が60歳とすると、その年齢まであとン十年! 「結婚して専業主婦になる」、「ずっとバリバリ働く」と、価値観は人それぞれではあるものの、今や何が起こるかわからない時代。長く働き続けられるスキルを持つことは、とても大事になってきています。

では、どんなスキルや知識があればいいのでしょうか。みんなの意見の第1位は、ダントツで「コミュニケーション能力」。職場で必要とされるには、仕事ができるだけでなく、円滑なコミュニケーションで周囲といい人間関係を築けることが大切なんですね。

2位以下は右のグラフの通りですが、職種別に見るとそれぞれの特徴が見られました。事務系職種の人たちの回答には、3位に「PCスキル」が登場。やはりパソコンが使えることが、事務系職種には必須だといえます。

販売やサービス、営業職の人たちは、5位に「マネジメント能力」を挙げました。年次が上がれば、チーフや店長を任されることもある仕事。後輩や部下のマネジメントが、テーマになっているようです。専門職の人たちの回答には、2位に「専門知識」がランクイン。エンジニアやデザイナーなど専門分野はさまざまですが、いずれも最新の技術や知識が求められる仕事なだけに、勉強し続けることが求められているんですね。

長く働き続けるために必要な能力、知識、スキル グラフ

    [事務職]

  • パソコンができないと何も始まらないからPCスキルは必須(32歳・一般事務・正社員)
  • 仕事だけでなく、生きていくうえでコミュニケーション力は大事!(27歳・受付・派遣スタッフ)

    [販売・サービス・営業職]

  • 今はなんでもパソコンになっているので、PCスキルは必要だと思う(24歳・販売・派遣スタッフ)
  • 現在すでにマネージャー職についており、マネジメント能力がなければ降格しかない(25歳・販売・契約社員)

    [専門職]

  • 医療に関わる仕事は、日々新しい専門知識を取り入れなければならない(32歳・歯科衛生士・正社員)
  • ひとつのモノをつくり上げるには、関わるスタッフと円滑なコミュニケーションが取れることが必須(23歳・食品製造・正社員)
    [事務職]
  • パソコンができないと何も始まらないからPCスキルは必須(32歳・一般事務・正社員)
  • 仕事だけでなく、生きていくうえでコミュニケーション力は大事!(27歳・受付・派遣スタッフ)
  • パソコンを主に使う仕事なので、PCスキルを磨けば依頼される仕事の幅を広げることができる(27歳・OAオペレーター・契約社員)
  • どの会社も最終的には人間関係が重視されるから、コミュニケーション力が重要だと思う(32歳・一般事務・正社員)
  • お客さまや営業、社内の関係部署の間で働いているので、いろいろなことがある。ストレス耐性がなくてはやっていけない(22歳・一般事務・正社員)
  • 長く働いていけるだけの価値が必要だから、専門知識は必須だと思う(31歳・総務・正社員)
    [販売・サービス・営業職]
  • 今はなんでもパソコンになっているので、PCスキルは必要だと思う(24歳・販売・派遣スタッフ)
  • 現在すでにマネージャー職についており、マネジメント能力がなければ降格しかない(25歳・販売・契約社員)
  • 女性が多い職場でチームで動いているので、コミュニケーション力は重要(23歳・サービススタッフ・契約社員)
  • さまざまな人と接する仕事なので、ストレス耐性は必須(29歳・販売・契約社員)
  • とにかく体力がないと、仕事ができない(34歳・営業・正社員)
    [専門職]
  • 医療に関わる仕事は、日々新しい専門知識を取り入れなければならない(32歳・歯科衛生士・正社員)
  • ひとつのモノをつくり上げるには、関わるスタッフと円滑なコミュニケーションが取れることが必須(23歳・食品製造・正社員)
  • 今の職場では、知識を深めないと正社員になれないし、転職するときも知識や技術があったほうが有利(24歳・臨床検査技師・契約社員)
  • 患者さまと接する一種のサービス業なので、コミュニケーション力は大事(38歳・医療事務・正社員)
  • 決められた期日までに仕上げなくてはいけない仕事なので、長く働くには時間管理術が不可欠(36歳・CADオペレーター・契約社員)
  • 英語の論文を読むことができれば、仕事でサポートする業務の幅も広がるので、語学力が目下のテーマ(30歳・研究アシスタント・契約社員)

Q2.必要なスキルを身につけるために、努力していることは?

スキルアップのために、みんなはどんなことをしているのかをアンケートしたところ、多く聞かれたのは仕事や上司・先輩を通じて学んでいるという声。自分磨きのヒントは、意外に身近なところにあるようです。

職種別では、事務職の人たちの中に、「やる気はあるがどうしていいかわからず何もしていない」という人が20.2%と、やや多くいることが気になりました。「私もわからない」という人もいるのでは? そんなときは、例えば“交渉力をつける”など、具体的な目標を立ててみるのがおススメ。そのスキルを意識して仕事に取り組むだけでトレーニングになるし、上司や先輩に見習うところも自然と見えてきますよ。

販売やサービス職、営業職の人たちの回答には、2位に「ビジネス書やビジネス雑誌などを読んで勉強している」が登場。ポジションが上がると売り上げに対する責任も重くなるため、マーケティングなどを勉強する人が多いのかもしれません。専門職は、「日々の仕事を通して身につけるよう努力している」という人が68.6%と、全体の結果よりもかなり高い割合に。机上の勉強だけでなく、実践で学んだ知識やスキルが、長く働き続けるうえでの支えになるといえそうです。

必要なスキルを身につけるために努力していること ランキング

Q3.長く働き続けるにあたっての、不安や悩みは?

「長く働くつもりはない」という人は、ランキングの8位にあるように10.2%と少数派。ほとんどの人は、長く働きたいと思っていることがわかりましたが、みんな何かしらの不安や悩みを抱えているようです。

不安の1位は、結婚や出産をした後に、仕事を続けられるかどうかということ。これは販売やサービス職、営業職、専門職の人たちの間で特に多く聞かれました。土日に休めない、ハードワークで定時に帰りにくいなど、この職種ならではの事情が垣間見える結果です。事務系職種の人に多かったのは、「今の職場ではスキルアップできない」という悩み。スキルアップしたいのに成長が実感できないもどかしさが伝わってきます。

こういった悩みは、漠然と考えていても不安が増すばかり。同じ心配を抱えている人は、今の職種では家庭や育児との両立は難しいのか、今の職場では本当にスキルアップできないのかなどを、改めて考えてみてください。案外、自分の考え方一つで解決することもあるかもしれません。

それでも、今の職場では長く働き続けることが難しいようなら、今のうちに働きやすい職場に転職することも一つの方法です。そのときに頼りになるのは、自分のスキルや知識。3位にあるような「倒産・リストラ」といった緊急事態のときは、なおさら自分に強みがあることが大切になります。あなたの身の回りに目標にしたい女性はいますか? 残念ながらいない人は、ドラマの主人公でもOK。具体的な目標を持ち、スキルアップを意識して、毎日を過ごしていきましょう!

長く働き続けるにあたっての不安や悩み ランキング
*調査会社によるインターネット調査を、関東・東海・関西在住の20〜39歳の働く女性を対象に2010年5月に実施。