子育ても仕事もモヤモヤと悩むことはあるけれど、「自分がどうありたいか」が大切
悩みが尽きないU29女子。「いつまでこの状況は続くのだろう?」と不安になることもありますよね。そんなU29世代を経て30代になった先輩に、当時のリアルを聞いてきました!今回は、三人の子育てと仕事を両立している岡さんをご紹介します。
学生時代のインターンで価値観が変化。大変だけど、やりがいの大きい仕事に出会う
新卒から現在まで同じNPO団体で働き、今は三度目の育休中という岡さん。仕事と子育てを両立する岡さんに、出産、育児の過程にあった気持ちの変化について伺いました。
―新卒で現在の就職先に決めた理由は何だったのでしょうか?
大学4年の時、時間もあったので、今の職場のインターンを始めたんです(グラフ:a)。就職前のスキルアップになればと思って。この団体は、「子育て・仕事・自己実現」を掲げているんですが、その考え方に共感し、価値観がガラッと変わり、そこから「自分がどうありたいか、どう働きたいか」について考えるようになりましたね。
それまで就職活動も「働きたい仕事」というよりは、条件だけでなんとなく決めていた感じだったんですが、仕事への考え方が大きく変わりました。それで、親を説得し、銀行の内定を辞退して、こちらに就職しました(グラフ:b)。
―実際に働いてみてどうでしたか?
最初は本当にできないことだらけでした。当時は、事業が創業期まっただ中だったこともあり、焦りが尽きませんでしたね。力不足ゆえにやらなければいけないことが、こなせないことも多くて…。ただ忙しい中でも、周りの方が助けてくれたし、新しいことを開拓していくわくわく感は常にありました。仕事へのモチベーションも高く、かなり突っ走っていた時期でしたね。
妊娠で経験した体調不良で、目線も変わる
―多忙な中で、一人目のお子様を授かったとのことですが、その時どういう気持ちでしたか?
もっともっと仕事をがんばりたいと思っている時期に授かりました(グラフ:c)。仕事を辞めようという気はなかったんですが、一人目のときは、仕事と子育ては両立したいけど、具体的にどんな按配でどうしたいのかというビジョンが弱かったので…。親としての自信がなかったんです。
でも、夫とは仕事などに対する価値観がとても合っていたこともあり、人生を共にしたいと当時も思っていたので、そういう意味では迷いはありませんでしたね。元々、夫は早く子どもが欲しい、それも三人欲しいと言っていましたし(笑)。
―妊婦さんの事例のない職場だったということですが、その中での仕事はどうでしたか?
私はつわりがひどくて、仕事どころではないくらい動けなかったんです。ひたすら同僚に謝る日々でした。でも同僚はすごく優しくて、助けられっぱなしでしたね。
それまで自分が超健康体だったので、すぐ体調を崩す人に少し厳しかったんです。でもこの時初めて、自分ではどうすることもできない体調不良を経験して、それまでのことを本当に反省しました。人の立場で物事を考えられるように、目線が変わりましたね
「自分はどうありたいのか」ということと向き合った産休・育休期間
―産休・育休期間はどのように過ごしていましたか?
一人目の産休の間に「自分はどうありたいのか」ということに向き合い、やっぱり仕事も子育てもしっかりやりたいと思いました。幸い仕事復帰してからも、時短勤務や、業務の分担もできる仕事環境だったので、大変ながらも両立していくことができましたね。
二人目、三人目の育休は、上の子がまだ小さかったので大変でしたね。心から「子どもを育てるのって深い!」と感じました。2歳くらいになるともう自分の意志があって、「他者」なんです。長女に自我が芽生えたことで、私の価値観や物事の捉え方が大きく変わった気がします。これは、仕事をする上でも役に立っていますね。
子どもを通してたくさんのことを学ぶ
―子育てで学んだことを仕事にも活かしているとのことですか?
そうですね。人は年をとればとるほど、考えが凝り固まってくるものだと思いますが、それをいい意味で壊してくれるのが子どもの存在だと思っています。子どもは自分の鏡ですね。私は、子どもから教わることがとても多いので、子どもといることで私も成長できる部分はかなりあります。
人と一対一できちんと接するというのは、仕事に留まらず、あらゆる場面で大切なことだと思いますが、改めて子どもから教わった気がしますね。
自分の気持ちを見つめ、周りの人と気持ちをシェアするように
―岡さんがこれから大切にしていきたいことは何ですか?
実際にその状況になってみないと分からないことはたくさんありますが、これからもちゃんと「自分がどうありたいか」を考えるようにしたいですね。
あと、私は昔から誰かに頼るのが苦手なんですが、子育てをしているとやっぱり何でも一人ではできないと痛感します。なので、なるべく夫や周りの人たちとも考えていることをシェアして、頼るところは頼っていきたいと思います。
これからも家族を大切に、「自分がどうありたいか」を思い描きながら、仕事も含めて30代を楽しく過ごしていきたいと思います。
ハキハキと快活に話をしてくださった岡さん。仕事も子育ても、とても楽しみながら毎日を送っているようです。お子様に対しても、仕事に対しても、その都度「自分がどうありたいか」を考え、臨機応変に対応されているというお話が印象的でした。
<U29女子へのアドバイス>
仕事や恋愛など将来を考えて、「自分がどうありたいか」が見えなくなってモヤモヤしてしまうこともあると思います。でも、そのモヤモヤとも仲良くして欲しいと思います。モヤモヤの中に、自分が本当に大切にしていることがあるはずだから。
うまく言葉にできなくても、とにかく恋人や友達、家族に自分のモヤモヤしている気持ちを素直に打ち明けてみてください。きっと気分も軽くなり、思いがけないアドバイスをもらえるかもしれませんよ。