産休・育休を経て復職!ワーク&ライフを両立して働く美容師ママ

2018年03月20日

出産してから、ライフスタイルも含めてヘアアレンジの提案ができるようになりました

鈴木奈波さん(29歳)

Profile:
18歳 美容専門学校に入学。ブロッサム川越西口店でアルバイトをはじめる
20歳 ブロッサムに就職。アシスタントからスタート
25歳 スタイリストに昇格
27歳 結婚&出産。1年間産休に入る
29歳 復職

結婚や出産などで一度は仕事を離れたけれど、やっぱり「この仕事が好き」と美容業界に戻り、活躍している女性にインタビュー。自分のライフスタイルにあわせて仕事を続ける大変さ、楽しさなどを聞いてみました。

編集部:
美容業界に興味をもったのはいつ頃ですか?

鈴木さん:
高校生の頃です。最初は保育士になるか美容師になるか迷っていたのですが、昔から髪の毛をいじるのが好きで「やっぱり美容師!」と思い、美容専門学校に入学しました。専門学校で学びながら、同時に現場も経験しておきたくてブロッサムでバイトを始めたんです。

編集部:
学生のうちから現場を知りたいなんて、やる気を感じますね。でも、数ある美容院の中でブロッサムを選んだ理由は?

鈴木さん:
高校が川越だったので、できれば馴染みのある土地でアルバイトをしたかったことと、ブロッサムの求人広告を見つけたことがきっかけです。アルバイトでは掃除やシャンプーの手伝いなどを主に担当していました。卒業後、就職を考えた際、都内のサロンも見学に行ったのですが、ブロッサムのアットホームさや、スタッフとお客さまとの密着度の高さに「私はここで働きたい」と思い、そのまま就職を決めました。

編集部:
鈴木さんは、仕事をするうえでお客さまとのつながりを重視したんですね。

鈴木さん:
美容師は自分の技術を磨くことも大切ですけど、お客さまがいないと成り立たない仕事。お客さまと密なコミュニケーションをはかりながら、ご要望に沿ったスタイルを提案することが美容師の仕事だと思うので。

編集部:
就職後はどのようなキャリアを積みましたか?

鈴木さん:
20歳で就職して4年間、アシスタントを務め、先輩スタイリストからいろいろと教わりました。ですから、25歳でスタイリストに昇格したときは本当にうれしかったです。その2年後に妊娠、1年産休をとりました。

編集部:
妊娠した際、復帰は考えていましたか?

辞めるという考えはまったくなかったです。美容師は技術職ですから、その技術をいかさないなんて勿体ないですから。それに、同店舗に育休から復帰された方がたくさんいたので、当たり前のように復帰しました(笑)。

ただ、お腹が大きくなってきた妊娠8~9ヵ月頃からフロント業務中心にシフトさせてもらい、出産1ヵ月半前まで働いていました。

編集部:
出産1ヵ月半前までですか! 理解のある会社ですね。

鈴木さん:
会社もですけれど、店舗スタッフが育児中の人も多いので、対応に慣れているんです。スタイリスト業務にこだわらず、妊娠中でもできる仕事を与えてくれる環境なので。


編集部:
育休後、復帰前と変わったことはありますか?

鈴木さん:
復帰直後はパート契約にして時短勤務にしてもらい、お休みも以前は週休2日でしたが、週休3日です。子どもは0歳児のほうが保育園に預けやすいので、4月入園で保育園に預けています。
そしてお客さまとの接し方も変わりました。自分が出産したことで、育児中のお客さまの悩みが手に取るようにわかるようになったんです。たとえば「おくれ毛を出すようなまとめ髪をしたいけれど、子どもを抱っこすると邪魔になってしまう…」なんてお悩みには、耳にかけられるような長さを提案したり。ヘアスタイルだけでなく、ライフスタイルも含めて美しくなれるような提案ができるようになったのは大きいですね。当店が場所柄、育児中のお客さまが多いというのもひとつの理由だと思います。

編集部:
自分の環境とお客様さまの環境がマッチした店舗を選ぶことは、働きやすさにつながるかもしれませんね。反対に復帰して大変だったことは?

鈴木さん:
やはり育児と仕事の両立は体力的にきついなと思うことが多々あります。日中、離れている分、家に帰ると子どもが駄々をこねることが多く「寂しいのかな、かわいそうな思いをさせているのかな」と思ったり。

編集部:
その大変さをどうやりくりしていますか?

鈴木さん:
体力に関してはある程度、自分勝手にするようにしました。たとえばこれまでは夫が帰ってくるまで寝ずに待っていたけれど、疲れているときは先に寝たり、家事も任せられるところはお願いしたり。そしてお休みの日に存分に子どもと遊ぶ!

編集部:
育児と仕事を上手にこなす秘訣はなんだと思いますか?

思ったことを口に出すことだと思います。家族に対してもそうですし、職場に対してもです。今、通勤に1時間30分ぐらいかかっているので、もう少し自宅に近い店舗に異動できないか相談中。前向きに検討してもらっているので、異動すればもう少し余裕もできると思います。

編集部:
鈴木さんは美容師の仕事をこれから先も続けたいと思っていますか?

鈴木さん:
もちろんです。一生続けられる仕事ですから。お客さまとの触れ合いも楽しいですが、育児中のスタッフと悩みを相談しながら仕事を続けられる環境も自分にとってプラスだと思っています。

■仕事と育児のタイムスケジュール
5時 起床。朝食や夕食の準備
7時 子どもを保育園に送る
9時 出勤
16時30分 退店。子どものお迎えへ
18時 夕飯、子どもと遊ぶ
22時 子どもを寝かしつけながら就寝

■取材協力
ブロッサム
http://www.hairmake-blossom.com/

取材・文/中屋麻依子 撮影/八木虎造