「年俸制」の用語解説

2013年09月27日

■年俸制(ネンポウセイ)

過去1年間の実績や評価から年間の賃金を決める制度のこと。最近では、この制度を採用する会社が増えています。年俸制が増えた理由としては、実績や評価が給与に反映されることから、従業員のモチベーションアップに役立つのはもちろん、優秀な人材を確保することができると考えられるからです。

なお、年俸制では残業手当(時間外労働手当)は支払われないと思われがちですが、労働基準法ではそうした考えを認めていません。具体的には、年俸制における残業手当の扱いは以下2つのパターンに分かれます。
・年俸に一定時間分の残業手当が含まれている場合:
事前に定めた時間を超えて残業した分については、会社はその都度残業手当を支給しなければいけません。

・年俸に残業手当が含まれていない場合:
労働基準法で「1日8時間まで・1週40時間まで」と定められている法定労働時間を超えて働いた分に対しては、会社は残業手当を支給しなければいけません。(労働基準法第37条)。また、法定労働時間内であっても、就業規則又は個別の労働契約で定めた所定労働時間を超えて働いた時間分についても、割増は必要ありませんが、法定内の残業手当の支払いが必要です。