毎月の貯金をあと5万円増やす方法は?
一人暮らし女子の貯蓄術 ~実践編~

2016年05月31日

浪費しているつもりはないのに、なかなかお金が貯まらない。でも、ツラい節約はしたくない!収入と支出のバランスがうまく取れない女子は、どうやって将来に備えればいいの?前編の手取り20万円でも年100万円貯まる?一人暮らし女子の貯蓄術 ~心の準備編~で貯蓄への心の準備が整ったところで、今度は実際に楽しく貯蓄するためにやるべきことを考えましょう。家賃など毎月固定で発生する出費を除くと、節約を工夫できるのは食費や趣味などに使う生活費の支出。食費を合わせて4万円という制限のあるU29子さんは、どのように節約すると良いでしょうか?

 

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小野寺永吏(ファイナンシャル・プランナー)
上智大学文学部新聞学科卒。『日経マネー』など雑誌の編集・執筆に携わった後、ファイナンシャル・プランナーの資格を取得。マネー関係の書籍、記事などの執筆、ライフプランや家計マネジメントなどのセミナー講師、東北学院大学非常勤講師などの活動をしながら、暮らしに役立つマネーの情報を伝えている。
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一人暮らし女子の貯蓄術 ~実践編~

モデルケース:U29子さん(27歳・独身・一人暮らし)
年収:300万円(月収25万円・手取り20万円)
100万円貯めるための毎月の貯蓄額84,000円

現在の支出
家賃:66,000円/光熱費:5,000円/食費:35,000円/通信費:10,000円/その他の生活費:55,000円(生活用品、交際費、趣味、衣服代、美容代など)
貯蓄額:30,000円

理想の支出
家賃:50,000円/光熱費:5,000円/食費:20,000円/通信費:5,000円/その他の生活費:35,000円(生活用品、交際費、趣味、衣服代、美容代など)
貯蓄額:84,000円

 

TIP.1 やりくり上手な女子を見習おう

上手に出費を抑えて無理なく節約している女子をお手本にして、そのやりくりのコツを真似してみましょう。楽しく節約しながら上手に貯蓄できている人の習慣は次のように、今からすぐ簡単に真似できるものが多いのです。

① お弁当やマイボトルを持ち歩く
-500円/1日 15,000円/月
② 買い物上手になる(安いモノを買うのではなく、よく吟味して適正な価格で買い、大事に長く使っている)
-3,000円/月
③ 割引クーポン、早割などのお得なサービスをよく使う
-1,500円/月
④ 図書館など公共の施設を利用する
-3,000円/月
⑤ 情報に流されずに、自分でリーズナブルなお店を開拓する
-2,000円/月

節約金額は目安ではありますが、紹介した習慣を身につけるだけで大体25,000円の貯蓄ができます。
大切なのは楽しんでやること。無理をすると続きません。楽しくなってくると、月々4万円の制限は比較的楽にクリアできそうですね。

 

TIP.2 本当にやりたいことはあきらめない

貯金を実践していても、やりたいことをあきらめる必要はありません。むしろ、徹底的に自分のやりたいことを考え抜く方が節約につながるのだそう。自分の好きなこと、こういう暮らしがしたいという思いがはっきりしている人は、自分にとって不必要なことにお金を使わなくなる傾向があるのだとか。節約や貯蓄の苦手な人は、むしろあまり考えないで漫然とお金を使ってしまっているケースが多いのです。人生の大事なフェーズで資金が足りない、ということにならないためにも、人生の目標をクリアにしておきましょう。

 

TIP.3 お金を使わない楽しみを見つける

節約が日常の中に馴染んできても、たまにの息抜きやご褒美はほしいもの。そんな時は、お金を使わなくてもできることがたくさんあることに気づくことも大切。たとえば、友だちと楽しい時間を過ごしたいなら、流行のお店に行かなくても、ホームパーティーにすれば、5分の1~3分の1くらいの費用ですみます。「消費」だけではない世界に目を向けると、楽しい「節約」になるでしょう。

 

メリハリをつけて持続できる計画を

U29子さんのケースに限らず、考え方ひとつで楽しくさえなるのが小野寺さん流の貯蓄メソッド。ストイックに節約しようと思いすぎると、心が折れてしまいそうになるため、貯金の目標を明確にし、無理・無駄をやめて、したいこと・楽しいことを大切にしながら節約を実践してみましょう。

U29子さんは目標を高めに掲げていますが、「貯蓄は手取りの2割」が現実的なところとも言われ、「短期で急に貯めようとするよりも、ムリなく、ムラなく長く続けることも大切」と小野寺さん。はじめは意識高く取り組んでも2ヶ月で挫折、とならないように、持続できる金額設定が重要なようです。半額の月4万円にしても、10年間続けたら480万円。幸せな夢の実現のためにも、ポジティブな貯蓄の習慣を身に着けたいものですね。

 

奥の手は、シェアエコやサンプル購入を駆使

消費の見直しとして、流行のシェアリングエコノミーを取り入れて「所有しない」選択をするのも一つです。例えばファッションレンタルは月額500円で1点から借りられるサービスがあり、シェアハウスは都心でも毎月5万円台から個室が借りられる物件はあります。引越し時の初期費用も抑えられるケースが多いので、オススメです。キッチンなど共同スペースに必要な家具や備品も、自分で揃えてメンテナンスする必要がありません。

節約友だちをつくり、割り勘でカーシェアサービスを利用して、会員制ホールセールスーパーでお得な業務用の生活用品を買い出しに行くなど、節約自体がレジャーになるような休日の遊び方を取り入れるのも楽しそう。ほかにも日用品や食材など、新製品をお試し価格でサンプル購入できるネットサービスを利用すれば、話題の商品を半額以下で手に入れることができます。最新トレンドを追いながら知識欲も満たされるなんて一石二鳥。賢く得する節約術を日常に取り入れて、目標の貯蓄金額に向けてがんばりましょう。

 

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