未経験から転職! 航空会社のグランドスタッフから、ウエディングプランナーへ

2014年06月05日

新郎新婦の夢をかなえるプロフェッショナル。幸せな仕事です

株式会社ノバレーゼ 横浜モノリス ウエディングプランナー
加藤友香梨さん(26歳)

株式会社ノバレーゼ 横浜モノリス ウエディングプランナー 加藤友香梨さん

Profile:大学卒業後、航空会社の地上職員(グランドスタッフ)として空港に3年間勤務。25歳を機に今後の働き方を考え、新卒の就活時にかなわなかったウエディングプランナーに再挑戦することを決心。就活当時の憧れの企業だったノバレーゼに応募し、見事採用される。2013年2月に入社。2014年1月にシニアプランナーに昇格。

|新卒時に不採用になった会社に再挑戦
ウエディングプランナーは、新卒の就活のころから憧れていた仕事です。感動の結婚式のお手伝いをしたくて、ノバレーゼも含めて主なブライダルプロデュース会社にはすべて応募しましたが、軒並み不採用。ドレスやジュエリーのショップに広げてもやはりダメ。結局、航空会社の地上職員募集に合格し、空港に勤務しました。でもあきらめられず、3年目に転職に踏み切ったんです。

就活時と違い、転職活動で応募したのはノバレーゼ1社だけ。新卒時の会社説明会で先輩社員が一番輝いていた会社で、ここで働きたいと気持ちは決まっていました。その直感は正解。未経験の私に、上司や先輩がとにかく真剣に向き合ってくれるんです。失敗は一緒にフォローし、成功も一緒に喜んでくれる。スタッフが幸せでなければ、お客さまを幸せにできない。そんな考えが浸透している会社なのです。

ただ、一見華やかに見える仕事ですが、実は体力と根気が必要で、現場はかなり体育会系です。結婚式に向けてお客さまと決めることは膨大にあり、悩んだり落ち込んだりする暇もない(笑)。でもそれが私に合っているようで、そんな毎日に充実感を味わっています。今はできる限り全力で、お客さまに向き合いたい。没頭できる仕事をようやく見つけました。

|最高の一日をつくりあげる喜び
新郎新婦の夢をかなえることがウエディングプランナーの役目。そのために、矛盾するようですが、ご要望をそのままはお受けしないこともあります。ある新婦さまは「余興のゲームもキャンドルサービスも…」と多くのプランを希望されたのですが、それでは進行がかけ足になります。聞けば大切なゲストをもてなすためとのこと。そこでお二人と話し合いを重ね、ゲストとの会話を楽しめるゆったりした進行に落ち着いたこともありました。

こうして決まったプランも、実現できてこそ夢が形になるということ。プランナーは当日は「キャプテン」と呼ばれ、総司令塔として分単位で進行を管理します。途中、ステキな場面にうるっときても、泣いては仕事になりません。気持ちを張りつめた結婚式がすべてつつがなく終了した後、裏方のスタッフも総出で並んだ前にキャプテンである私が立ち、新郎新婦に改めてお祝いをお伝えする、その瞬間に感動がしみじみとこみあげてきます。

お客さまも「ここで挙式して本当によかった」と言ってくださって、みんなで一緒に泣いてしまうことも。キッチンスタッフも演出スタッフもチームになって、お客さまの最高の一日をつくりあげる。本当に幸せな仕事です。

ノバレーゼでは結婚、出産しても仕事を続ける先輩が多いことも心強い点です。自分自身がそうした経験をすることで、お客さまによりきめ細かいご提案ができるようになる。強みになりこそすれ、ハンディにはならないんです。入社以来50組以上のお客さまを担当しましたが、まだ志半ば。もっといろいろなことに目を向けられるプランナーを目指して、いつか結婚してもバリバリ働くつもりです(笑)。

●ある日の流れ
11:00 出社。サロン内清掃、オープン準備。
12:00 オープン。お客さまからのメールを確認。問い合わせにはチームで対応し、休みを取っているプランナー宛のメールも代理返信する。
14:00 プランナーセクションのミーティング。担当顧客の挙式準備の進捗を各自が報告。自分の担当外の顧客情報もしっかり頭に入れる。
16:00 お客さまと打ち合わせ。最近、懐妊されたことがわかり、身体の負担を考えて披露宴の進行を一部調整。プランナーには、当日までに起こるさまざまな変化に、きめ細かく対応することも求められる。
18:00 事務処理。引き出物などを手配。
20:00 勤務終了。

●転職before / after
・雇用形態……契約社員 → 正社員
・給与……買い物がたくさんできる程度 → 少し貯金に回せる程度
・勤務時間……5:00~24:00(変形労働時間制) → 11:00~20:00(基本シフト・変形労働時間制)
・休み……4勤2休 → 月9日(水曜、ほか1日)
・休日の過ごし方……旅行 → ショッピング、自宅でゆっくり

●転職して変わったこと
以前は休日は完全オフでしたが、今は休日に出かけた先で素敵なアイテムを見つけたら、引き出物にご紹介できるかもなどと気になるように。いい意味で生活に仕事が溶け込んでいます(加藤さん)。

●編集部より
「お客さまの要望に応えるだけがプランナーの仕事ではないんです」と話す加藤さんの表情はとても凛として、プロとしての誇りを感じるものでした。その奥にあるのは、受け身ではなく、最高の一日をつくりあげる責任を引き受ける強さ。強い女性は美しいと感じた取材でした。

取材・文/大崎直美 撮影/平山諭