U29(ユニーク) 女子プロジェクト

編集ライター編:「好きを仕事に」はホントに幸せ?

28歳からの適職探し「好きを仕事に」はホントに幸せ?

「好きを仕事にする」って、ぶっちゃけどうなの?
実際に、好きな仕事に転職した4人に匿名インタビューを実施。
現実の厳しさとやりがいを赤裸々に語ってもらいました。
編集ライター ひとみさん 29歳 パブリシスト のぶりんさん 35歳 Webデザイナー あっこさん 32歳 翻訳者 ヨンナさん 33歳

書くのは好き!でもカッコよく見えたライターの現実がこんなにズタボロ生活だったとは(笑)

前職は情報関連会社の庶務。コンテンツ制作を行う部署だったので、そこに出入りするフリーの人たちがすごくカッコよく見えて…。特に女性ライターに憧れ、「私もああなりたい」と思ったんです。その後、週末にライター養成講座に通い、今の編集プロダクションに入りました。半年後にようやく初取材だったんですが、そこで大失敗。
料理人の取材で緊張のあまり最初に「料理人ってどういう仕事ですか?」なんて聞いたもんだから、取材に来たくせに失礼だとものすごく怒られて。帰りの電車で泣きました。それから約1年、取材は慣れましたが、私は原稿を書くのが遅く、すごく時間がかかるので、夜はいつも遅いし土・日も必ず出社。休日出勤手当? 自分の作業が遅いんだから、出ませんよ(笑)。
徹夜した翌日は、何だか自分が脂っぽいし、家はいつも汚いし。家賃払うのが精一杯で、服も買えない。「ライターってカッコいい」と思っていた私って(笑)。それでも辞めないのは、やっぱり取材して原稿を書くのが好きだから。普段なら会えない人に会えたり、時間を忘れるほど原稿書きに没頭できる。背中を丸めて無表情だった庶務のころの自分と違い、今は何のかんのいって頑張っています。
イラスト
ひとみさん age29
編集プロダクション勤務 ライター
現在の年収は約300万円。事務職当時より少し減っただけですが、労働時間は異常に増えた。趣味も恋愛も楽しむ時間はなし!
ある1日のスケジュール
9:00 起床
11:00 取材のため麹町へ直行
13:00 帰社。コンビニご飯を昼食にして、メールをチェック
14:00 電話にて取材アポ取り
15:00 校正作業
18:00 市ケ谷にある編集部に校正を戻す。おにぎりの夕食をとって帰社
20:00 原稿執筆
22:00 同僚と会社近くのとんこつラーメン店で夜食
2:00 仮眠を2時間とって、再び原稿執筆。この日は自宅には帰らず
   
取材・文/田中亜紀子、イラスト/すぎうらゆう、デザイン/河村俊子
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