職場で上司から愛される「聞く力」とは?

2014年04月10日

職場で上司から愛される「聞く力」を身に付けよう!
恋愛トークの中でモテる条件としてよく挙がるのが「聞き上手」。これは恋愛だけでなく、働くうえでも大切な要素の一つ。仕事中の会話から何気ない雑談まで、職場の上司から一目置かれるような聞き方をベストセラーにもなった阿川佐和子さんの著書『聞く力―心を開く35のヒント』から学んでみましょう。

■ 相づち名人になる
日本人は相づちが好き! 相手の反応を細かく確認しながら話すことを好む傾向にあります。ですから、相手が話しているときに何も言わないと「自分の言っていることは間違っているのか?」「ちゃんと聞いているのか?」と不安に思われてしまうもの。また、相づちを打つことで会話にリズムがつき、話す側が気持ち良く話せるという効果もあるのです。簡単に言うと民謡の合いの手のようなものですね。「はぁ~よいよい」の合いの手を入れるだけで歌が盛り上がりませんか?

■ 「オウム返し質問」を活用
相づちを打つことの大切さを上で述べましたが、「はい」や「そうですね」だけでは、長い会話になると間がもたないもの。そこで活用したいのが「オウム返し質問」。例えば、「以前、沖縄へ出張に行ったときに…」ときたら「沖縄ですか?」と返答します。相手の言った言葉を再度ピックアップすることで、語り手自身の心を喚起させる効果があり、より、かみ砕いて話を続けてくれるようになるのです。

■ 相手のテンポを大切にする
人にはそれぞれ話すテンポがあります。例えば、おじいちゃんやおばあちゃんの話すテンポが遅く、思わず言葉を次々にかけてしまうことはありませんか? でも、待っていられないのはこちらの一方的な都合であり、相手は自分の言い分を先回りされて傷つくケースも。これは高齢者に限らず、誰しも同じ。会話の中で相手が考えていたり、答えが出てくる前に、答えを促してしまうと会話のテンポを乱してしまいます。次々と言葉を交わす会話だけがいい会話とは言えません。相手に合わせて、新たな言葉を待つことで思いもかけない貴重な言葉を得られることもありますよ。

■ 素朴な質問を大切にする
会話の中で「こんな基本的なことは今さら聞けない」とよくわからないまま話を続ける…なんて経験ありませんか? 実は「知っているふりをして、実はあまり知らないこと」は案外あるものです。ですから、その基本的なことを聞いてみると、相手が喜んで解説してくれるケースは多い。知ったかぶりをして会話の途中でバレるよりも、素朴な質問をして答えを求めるほうが、相手から信頼され、かつ話が盛り上がることは意外に多いんですよ。

■ 相手の気持ちを推し量る
話を聞くということは、相手の心の中は今、どんな状態にあるか思いめぐらすことでもあります。例えば、風邪ぎみの上司から仕事の相談をされる際に、「風邪の具合はいかがですか?」「お疲れではないですか?」などの一言があるだけでコミュニケーションが自然と生まれるもの。どんなに真面目な話をするつもりでも、人間同士、とりあえず相手の気持ちを思いやる余地を残すことで、話す側も聞き手に心を開いていくのです。

雑誌の対談などで約1000人にインタビューしてきた阿川佐和子さんが身に付けた聞く極意。ベーシックだけれども、忘れがちなことではないでしょうか。「聞く力」をあげて、仕事仲間だけでなく、恋人、友人から“モテる人”になりましょう!

『聞く力―心を開く35のヒント』(文春新書) 阿川佐和子 著

【本紹介】

『聞く力―心を開く35のヒント』(文春新書)
阿川佐和子 著

頑固オヤジから普通の小学生まで、つい本音を語ってしまうのはなぜか。インタビューが苦手だった阿川佐和子が、1000人ちかい出会い、30回以上のお見合いでつかんだコミュニケーション術を初めて披露する一冊。