20代で保険に入る?それとも不要?保険に入るNGな理由も解説!

2016年08月01日
U29女子の皆さんは、保険に入っていますか? 「保険っていわれても、何に入ればいいか分からない」「具体的にどんな保険に入る必要があるか分からない」など、疑問や希望などが出てくるのではないでしょうか。そこで、ファイナンシャルプランナーに保険の選び方を聞いてみました!

ファイナンシャルプランナーの長尾です。
保険の選び方を説明する前に、まず質問です。
次の3つのうち、保険が本当に必要なケースはどれだと思いますか?

1 周りから勧められた
2 就職した
3 子どもが生まれた

その保険、本当に必要ですか?

保険に加入するタイミングや理由は人によってさまざまでしょうが、私が上記の中で本当に保険が必要なケースだと思うのは、3の子どもが生まれたです。そう思う理由をご紹介しましょう。

理由その1
保険は高額商品です。実は人生の中で2番目に高い買い物だと言われます。例えば毎月2万円の保険料でも、40年間支払うと、総額で1000万円になります。「周りに勧められたから」という理由だけで1000万円もの買い物をするのは問題です。

理由その2
「就職したら保険に入って社会的責任を持とう」などと言われることもあると思いますが、「保険に入ること」と「社会的責任を持つ」ということは、何の関係もありません。そもそも保険は、万が一のことが起こった時に、お金で問題を解決するということ。それ以上でもそれ以下でもありません。ですから、就職=保険に入る、という考え方をする必要はないのです。

理由その3
子どもが生まれると、幼稚園から小中学校、高校、大学進学…と定期的にまとまったお金が必要になります。公立と私立では大きく違いますが、幼稚園から大学を卒業するまでに、だいたい2000万円は必要です。ですから子どもが大学を卒業するまでは、「定期保険」や「収入保障保険」などの保険に入っておく必要があると思います。

人生の中で、心配事はいろいろあると思います。しかし、そのすべてを保険が解決してくれるわけではありません。たくさんの保険に入ったことによって、日々の生活費が困窮してしまっては本末転倒です。ですから、本当に必要な保険の見極めが大切なのです。もう一度言いますが、「滅多に起こらないけれど、万が一起こってしまったら経済的に困ることを「お金」で解決してくれる」のが保険です。

ズバリ!U29女子にピッタリな保険って?

さて、それでは20~30代の女性には、どんな保険が必要なのでしょうか?私の結論を先に言ってしまうと、「高い保険はそれほど必要ありません!」。漠然とした不安のために高い保険に入るより、安い保険に入り、その分、自分のキャリアアップに使った方が、ずっと将来のためになります。私がそう思う理由をご説明していきましょう。

保険と貯蓄は分けて考える
「終身保険に入って、死亡保障と将来の貯蓄を」と考えるのは、必ずしも正解ではありません。保険というのは、超長期の固定金利なのです。終身保険の場合、約30年、40年の長い契約になります。その間に金利が上がれば、損をすることになりかねません。そう考えると保険と貯蓄は分けて考えた方がいいでしょう。

子育て世代となったときに最適な保険はコレ!
結婚をして子どもができた場合は、保険が必要になってくると思います。特に、子どもの教育費や生活費は、かなりかかります。また万が一の場合、残された家族の負担はとても大きいのです。子ども1人当たり、最低でも2000万円、ゆとりを持って3000万円ぐらいは用意した方がいいでしょう。「定期保険」や「収入保障保険」なら保険料が比較的安価なのでお勧めです。とくに「収入保障保険」は子育て世代にとっては合理的な設計になっていて、例えば29歳でも月額保険料が1500円ぐらいで入ることができます。

医療保険は本当に必要?
実は、病気やケガで入院しても、それほどお金は必要ありません。健康保険で3割負担ですし、高額療養費があるので、どんなに高額な手術をしても、月に9万円以上(一般的な所得の場合)はかからないのです。つまり20~30万円の貯蓄があれば差額ベッド代などに対応できて、医療保険に入る必要はほとんどの場合においてないでしょう。若いうちはとくに平均入院日数が短いので、例えば5日間の入院だけでしたら、4年間に支払う保険料の方が高くなるケースがほとんどです。
たとえば、1日の入院費の自己負担は1万5000円です。5日間の入院で8万円となります。月額保険料が1800円の場合、1800円×12か月×4年=8万6400円となり、支払う保険料のほうが高くなるというわけです。

女性向けの医療保険

女性向けの医療保険には、メリットはあるの?
「女性向けの医療保険」とは、通常の医療保険に女性医療特約が付いた保険のことです。通常の医療保険は、だいたいの病気には対応しています。特約の「女性向けの医療保険」は、女性特有の病気になるとさらに上乗せの給付金が出るのです。たとえば、子宮筋腫の場合は通常の医療保険の給付金が5000円で、女性特有の病気なのでプラス5000円の1万円を受け取れます。
また、通常の医療保険で入院日額をプラス2000円にすると、保険料が少しアップしますが、女性特定疾病だけではなく全体の保障の底上げになります。手厚い保障を重視する場合は、そちらの方が「女性向けの医療保険」で女性特定疾病だけをカバーするより合理的だと思います。それに乳がん、子宮がん、卵巣がんなどの女性特有のがんについては、がん保険をつけることで保障がアップするので十分カバーできます。そう考えると、わざわざ「女性向け」とうたっている保険に入る必要は、あまりないと言えるでしょう。

全体をカバーできる安い保険は?
「貯蓄のある人は、医療保険は必要ない」と書きましたが、貯蓄の少ない人は、やっぱり不安ですよね。そんな方には、「都道府県民共済」などがお勧めです。月額2000円の賭け金で死亡保障、入院保障などがあります。しかも「割戻金(加入者から集めた掛け金から、「支払った共済金」と「経費等」を差し引いた剰余金を加入者に還元するお金)」が35%あるので、実質の月額は1300円ぐらいになります。まだ20代というのは、病気のリスクも死亡するリスクも少ないので、保険料も安いです。たとえば、定期保険が月額600円、医療保険が月額1700円、両方あわせても月額2500円ぐらいです。また死亡保険、医療保険、がん保険が一緒になって月額2000円という保険もあります。20代のうちは、こうした安い保険で保障をキープしながら、貯蓄をしっかりしていきましょう。

がんには備えておこう

がんの多くは高齢になるほど発症リスクが高まるため、若い女性にはあまり関係のない病気だと思われがちです。実際、20代でがんにかかる確率は非常に低いのですが、30代になると少しずつ上昇しています。中でも、乳がんや子宮頸癌など女性特有のがんは、若いうちから発症するケースが多いのです。ですから、がんには30代ぐらいから備えておいた方がいいと思います。年齢が低いと保険料もそれほど高くはありません。「がん保険」を選ぶ際は、がんと診断された時に一時金を受け取れる「診断給付金」の内容をしっかり確認しましょう。

まとめ
保険選びのコツは、「誰のために」「いくら必要か」を考えること。そうすればベストな保険がみつかるはずです。保険のかけ過ぎに注意をして、子どもが増えた時、家を買った時などライフステージの変化に合わせて見直しのできる保険を選んでください。

長尾義弘さん NEO企画代表 ファイナンシャルプランナー、AFP長尾義弘(ながお・よしひろ)
NEO企画代表。ファイナンシャルプランナー、AFP。
徳島県生まれ。大学卒業後、出版社に勤務。1997年にNEO企画を設立。出版プロデューサーとして数々のベストセラーを生み出す。新聞・雑誌・Webなどで「お金」をテーマに幅広く執筆。著書に『お金に困らなくなる黄金の法則』『保険はこの5つから選びなさい』(河出書房新社)など多数。