【職種図鑑】医療事務

2010年01月01日

高齢化社会でますます需要がアップ。働きやすさで女性に人気の仕事

【職種図鑑】医療事務

仕事内容は?

病院や診療所で受付や会計(患者対応や金銭授受など)、カルテ管理・入力業務、レセプト業務、クラーク業務を行うのが医療事務。医師、看護師、患者の間に立ち、さまざまな事務作業をこなす病院の要です。例えば受付は、患者が病院で最初に会う相手。対応次第で病院に対する印象が大きく変わる「病院の顔」です。レセプト業務は、医療費の7割(患者が病院で支払うのは医療費の3割)を保険組合に請求するために必要な書類(=レセプト)を作成し、請求するまでの一連業務です。レセプト作成や会計業務を行うためには医療や薬の知識も必要。専門知識を活かせるため、結婚や出産などのブランクがあっても経験を活かして再就職でき、女性に人気です。また、高齢化社会の到来に伴い、医療事務は今後ますます需要が増えるだろうと予想され、正社員、派遣スタッフ、パートなど幅広い雇用形態で求人があります。子育てをしながらや、年齢を重ねてからでも働くことができ、生活に合わせて働き方を選べる仕事です。

必要なスキルは?

医療事務の仕事に就くにあたり、特別な資格や免許は必要ありません。ただし、医療関連の資格や免許を取得していると、採用の際に優遇されるケースが少なからずあることも事実です。よく知られている資格としては、診療報酬請求事務能力認定試験や診療情報管理技能認定試験、医療秘書技能検定、医事コンピュータ技能検定、診療情報管理士など。しかし、一番重要なのは、病気やケガなど不安を感じている患者や家族と接する中で、真剣かつ誠意を持って対応できるホスピタリティでしょう。決められた業務を的確にこなしながらも、常に笑顔で患者と接するなど、落ち着いた対応ができることも大切。事務業務に必要なパソコンスキルや事務処理の正確性なども必要不可欠です。

活かせる経験やスキル

・患者を不快にさせないコミュニケーション能力と応対マナー
・ホスピタリティや相手の立場になってものを考えられる気配りなど
・事務処理の正確性
・数字に強く計算が得意で、事務処理を正確かつ迅速にこなせること
・エクセル・ワードなどのパソコンスキル

転職お役立ちデータ

●転職難易度 … ★★★☆☆
●平均給与 … 17.1万円
●求人募集の未経験OK比率 … 49.9%
●活躍の場
・1位 … 医療(その他) 70.4%
・2位 … 小売(医薬品) 6.6%
・3位 … 人材派遣 6.0%
※2012/4/1-2013/3/31間のとらばーゆ掲載原稿より集計

身に付くこと、キャリアステップ

患者の数が多い大病院ではスピーディな対応力が、多くの仕事が任される規模が小さい病院では、幅広い医療知識が身に付きます。医師、看護師、患者の間に立ち、周りのスタッフと連携して業務を進めることも多く、患者は小さな子どもからお年寄りまで年齢層も幅広いため、医療のスペシャリストとしてだけではなく接遇のスペシャリストとして成長できるでしょう。また、経験を積めば病気に関する知識も増え、仕事の幅が広がりますし、レセプト作成の方法は一度習得すれば基本的に変わらないので、年齢に関係なく一生の仕事としてキャリアを積めます。さらに医療機関は全国にあるため、どこの地域でもスキルを活かすことができ、生活環境に合わせて働き続けることも可能です。

この仕事に就く人のナマ声!

・仕事をしながら自分のやりたいことの時間がしっかりとれるのがいいですね。(25歳/埼玉県)
・育児休暇などが取得しやすい仕事です。(28歳/千葉県)
・自分の仕事が誰かの役に立っていると感じるとき、やりがいを感じます。(27歳/愛知県)
・個人情報を扱っているため、気を使う。(30歳/東京都)
・仕事で使う専門知識を覚えるのが大変。(27歳/東京都)
・当番制の休日出勤がツライ。(31歳/大阪府)
※2012年3月マクロミル調べ。全国の20-39歳の有職者女性890人を対象に調査

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