苦手な人とのコミュニケーションに役立つ! “色キャラ別”傾向と対策

2018年02月15日

どんな職場であっても、「あの人はちょっと苦手……」と感じてしまう相手はいるもの。距離を置ける相手ならばいいけれど、それが直接関わりを持たなくてはならない上司や同僚となると、毎日がユウウツになってしまいますよね。

今回は、苦手な相手とのコミュニケーションをその人の持つ“色キャラ”から分析し、攻略するというちょっとユニークなテクニックを、色彩コンサルタントであり、独自のカラーセラピーを行なっている飯田暢子さんにうかがってきました。

 

身の周りの色が、無意識のうちに人の気分に影響を与える

寒い冬に赤やオレンジなど暖色系の色を見ると温もりを感じたり、反対に暑い日には青色などの涼しい色合いが恋しくなったり。色彩にはそれぞれのイメージがあり、人は思いのほか、身の周りの色に影響を受けているものです。

普段はあまり意識していないかもしれませんが、こうした効果をあえてコミュニケーションに活かし、苦手な相手との関係を改善するきっかけにしてみませんか? 苦手な人と接する際に遊び感覚で取り入れるだけでも、気持ちが少し軽くなるはずです。
 

主な“色キャラ”の特徴と、その対応法は?

「苦手だけど攻略したい!」という相手がいたら、まずはよく観察して。その人の好む色によって、おおよその性格=“色キャラ”が見えてきます。職場の服装には黒や白といった無難な色が多いですが、相手が女性ならバッグやアクセサリー、男性ならネクタイやステーショナリーなど、身に付けている物をチェックするのがコツです。

では、主な“色キャラ”と対応法をご紹介しましょう。


【性格】:積極性や行動力はピカイチですが、考えるより先に言葉が出て、思わぬところで人を傷つけてしまうタイプ。怒りっぽい一面も。
【対応法】:「いつも頑張っていますね!」とねぎらってあげるとゴキゲン。反論はNGなので、指示されたらいったん引き受け、落ち着いた頃にあらためて相談を。

オレンジ
【性格】:他人に尽くすのが好きで善良な人ですが、度が過ぎるとおせっかいに。また、ときどき楽観的になりすぎる面も。
【対応法】:気さくに名前を呼んで承認欲求を満たしてあげて。また「○○さんといると居心地がいいです」など、役に立っている感を伝えてあげるとGOOD!

黄色
【性格】:無邪気な子どものような人。好奇心のかたまりで向学心もありますが、落ち着きがなく移り気なのがたまにきず。
【対応法】:暗い話や堅い話は苦手なので、ワイドショーネタなどでアプローチを。ファッションや髪型を褒めてあげると喜びます。軽いスキンシップもおすすめ。

ピンク
【性格】:甘え上手な癒し系ですが、実は赤のエネルギーが放出しきった後の色なので頑張りがきかず、何でも人任せにしがち。ときに赤に豹変することも。
【対応法】:基本的には赤と同様に、ねぎらいの言葉をかけてあげると喜びます。


【性格】:自分らしさを大事にする個性派で自分なりの美学・哲学を持っていますが、こだわりが強く、ときにナルシストになりがち
【対応法】:個性を尊重してあげるのが大切。「人とはちょっと違いますね」「○○さんの真似はなかなかできません」といったセリフが一番の褒め言葉です。


【性格】:理論好きで何ごとも効率よく進めたいタイプ。落ち着きがあり信頼できるのですが、割り切った判断をするために、冷たい人と誤解されやすい
【対応法】:依頼ごとは要点をまとめてメモで渡すなど、効率やスピードを重んじた対応を。プライドが高いので、何でもおうかがいをたてるようにしたほうがベター。


【性格】:観察力や洞察力に優れていますが、空気を読みすぎるきらいも。平和主義で、自己主張ができず「長いものに巻かれる」タイプ。
【対応法】:認められたい願望が強いので、優秀さを褒めてあげて。また依頼ごとは事前に予告するなどして、相手のペースを尊重すると力を発揮してくれます。


【性格】:正直者でウソのない性格ですが、人とは距離を置き、深く関わりたくないタイプ。ちょっと頑固で人の意見に耳をかさない面も。
【対応法】:馴れ馴れしい言動はNG。リスペクトした態度を保って。リアクションが薄くても「聞いていますか?」などといった発言は避けましょう。


【性格】:目的意識が高く、中途半端が大嫌いな完璧主義。他人にも自分にも厳しく、努力はしても頑張る姿を見せない孤高の人。
【対応法】:嘘が嫌いなのでミスをしたら正直に報告を。「○○さんには本当のことを言います」など、本心を打ち明けるように話すと耳を傾けてくれます。

グレー
【性格】:穏やかでニュートラルですが、優柔不断になりがちなタイプ。みんなと一緒にいるのは苦にならないけれど、注目を浴びるのは苦手
【対応法】:はっきりとした回答を求められると困ってしまうので、何ごともあまり問い詰めないよう気をつけて。穏やかな気持ちで相手を尊重してあげましょう。

以上が主な“色キャラ”とその対応法ですが、その日の気分によっても、選ぶ色は変わってきます。たとえば、いつもは赤の人が青を身に付けていたら、「今日はいつもよりクールで落ち着いた気分なのね」と考えて、いつものテンションは控えめに、用件はポイントをおさえて的確に伝えるよう心がけたり、細かく指示を仰いだりして、相手の心理状態に合わせた対応をしていきましょう。

このように、職場や得意先などで、“ちょっと苦手でどう接していいかわからない”という人がいたら、“色キャラ”をふまえて接してみてください。仕事をお願いするときなどは特に有効で、相手に気持ちよく引き受けてもらえるようになります。また、一気に好感度を上げたり、会話の中でイニシアティブをとれることも。さらに、「ちょっと疲れているから穏やかに過ごしたい」という日はグレーの服を着るなど、その日の自分の気持ちを表すのに取り入れるのも、相手に察してもらうのに有効です。
 

“色キャラ”の法則は、なりたい自分を実現する際にも役立ってくれます。たとえば、「明日は忙しいから効率的に仕事を進めたい」と思ったら青を、「悪いことばかり考えてしまうから少し楽観的になりたい」と思ったらオレンジを意識的に身に付けるなどしてみてください。小物としてちょっと取り入れるだけでも効果的。また、外出着だけでなく、パジャマや下着、寝具やクッションなどのファブリックにも取り入れていくのがおすすめです。

 

記事監修:飯田暢子
カラーメンタリスト®、色彩設計士。カラーメンタリング創始者。女子美術大学短期大学部卒業後、約1年間のアメリカ滞在中に色彩心理療法と出会い、1988年、カリフォルニア州公認カラー&イメージコンサルタントの資格を取得。その後、10年以上をかけてとった1万人以上の臨床データを元に、独自の色彩心理学「キュービック」を考案。これまで全国約20都市で講座を開設、延べ約2000名の卒業生を輩出している。

※この記事は2018年2月時点での情報です。